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ひとこと
映画と本の感想(レビューじゃなくてあくまで感想)を中心に、たまに生き物や食べ物の話をします。
コメント、TB、リンクともに遠慮なくご自由にどうぞ! 大昔のエントリへのコメントもうれしく読みます。 どこからどう見てもスパムな猥雑なコメントとTBは削除してしまいます。 もうこっちのブログがカオスすぎるので、2012年から工作と切手とモノのブログつくりました ↓ skip seven (工作とか切手とかいろいろ) Twitterでもブツブツ言ってますのでフォローはお気軽に(でもフォローされても話しかけられないと気づきません) Tumblrでは気になったものスクラップ。 タグ
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日常がぐちゃぐちゃしてきたので、ここはひとつ整理をしよう、という状態にある私。そういえば、昨年の「これよま」も、気が向いたら別途感想書くと言ってたけど追いつかなそうなので、1冊だけ受賞作以外からピックアップしてみます。
どれにするか悩んだけど、ここは849ページを私に一気読みさせたこちらの作品で。 ![]() 『11/22/63』Stephen King著、Scribner じつは本書を読む前にウォールストリートジャーナルで目にした紹介記事がおもしろかったんですよね。 記事中にあるエピソード。ある日キングがフロリダのスーパーで、ひとりの女性に「あなたホラー作家でしょ、あなたのこと知ってるわ」と話しかけられるわけですよ。彼女はつづけて「私はね、そういう小説は読まないの。私が好きなのは『ショーシャンク』みたいな話」と言うので、「それも私が書きました」とキングが答えたところ、書いたのはあなたじゃないでしょ、と否定され女性は去っていったという……(ひどい) 本書は、そんな『ショーシャンク』みたいな話が好きな女性にも自信をもっておすすめできますよね、スティーヴン! ということで、前にも書いた通り、本書はホラーではありません。そのうち邦訳が出ると思うので詳しい内容は割愛しますが、ざっくりした本筋は「主人公の教師がふとしたことからタイムトラベルをしてケネディ暗殺を阻止することになる」というものですが、ケネディ暗殺はメインであってメインではない(なにその矛盾)。 正直読む前は、「アメリカ人はほんっとにケネディ暗殺の話が好きだよな。いくつもの陰謀論が出てきたらどうしよう」という気分でいた私ですが、いざ読みはじめたら、想像していた話とはちょっと違っていて、逆に物語にどっぷりひたりました。ちなみに陰謀論は出てこないので、それ系の話を期待しているとあてが外れます。 既存のキング読者へのサービスもあって、なつかしい人たちが登場したりもしますよ!(もちろん、ここで過去の本を読んでなくても楽しめます。印象に残る、いい場面があってだな…) 50年代後半〜60年代前半のアメリカの描写が秀逸で、本当にその時代にいるような気持ちになってくるのもさすが。ケネディ暗殺現場である、ダラスの教科書倉庫には私も行ったことがあるんですけど、薄れていた記憶がくっきり蘇りました。 あの時代は、古き良き時代と懐かしまれる時代だったと同時に、現代とくらべると非常に息苦しい空気が充満していた時代。その息苦しさが伝わってきて、現代から過去に戻るのって厳しいよな…とつくづく感じた私です。そしてたまらないのがルートビアの登場場面。私は、こんなにうまそうにルートビアを表現してる文章を読んだことないよ! 過去に起きた不幸な出来事を変えられるとしたら、あなたは変えますか。でも過去の不幸を取り除けば、めでたしめでたしでその後バラ色の未来になるとは限らないよ。出来事というのは「点」だけど、人生は流れていく音楽のような「ライン」だから。その音楽にあわせて人々は踊り続けるわけですよ。 読んでる途中で何カ所かボロ泣きしましたが、読了後には「In the Mood」を聞いただけで条件反射で涙が出てくるという状態に陥りましたよ、どうしてくれるの、キングめ…。
「むかしTVでやってて、たまたま見ただけなのに、なぜか忘れられない映画」ってありますよねえ。大抵、テレビ東京で放映したというケースが多かったりしますが、先日そんな映画の話をしてて、タイトルがどうしても思い出せず、あとで調べたらこれでした。
『奇跡の詩(Miracles Still Happen)』監督:ジュゼッペ・M・スコテーゼ 子どもの頃にたまたまTVつけたらやってて、あまりの内容に目がクギづけになり、驚愕したという思い出。 南米のジャングルに旅客機が墜落する。ひとり奇跡的に助かった少女が、ジャングルの中を必死にさまよい、救出されるまでを描く。 チャンネル回したら、いきなり飛行機の椅子にシートベルトでしばりつけ状態で座ったまま、ぴゅううううっと落下していく少女の姿が画面に登場。なんだこりゃー!?と衝撃でしたが、その後、少女がジャングルの中をふらふらと孤独にさまよう姿がもう強烈です。 お腹がすいても食べ物がない、というレベルは超越。身体中にのぼってくる虫(たぶんヒル)との戦いとか、は虫類にも当然襲われてた気がする…。とにかく、川だ、川を見つけて川下に進めば人がいる、という教えにもとづき、少女はひたすら川を探す。 幸運にも川は見つかります。そしてピラニアが生息してそうな川を下っていくと(というか流されていくと)、ようやく1軒の小屋にたどりつきます。 この小屋に住んでるのが悪い人で、せっかく生きのびた主人公が殺されたらどうしようと気が気じゃありませんでしたが(すぐ他人を疑う性格の私)、そんなホラーな展開はなく、親切なお兄さんたちが助けてくれるのでした。 よかった…。 しかし、この後、私にはトラウマ級の展開が待ち受けていたのであった。 彼女の身体にですね、ハエが卵を産みつけていたんですよね。そんな描写はすでにちらりと出てきてたんですけどね、小屋で助けてくれたお兄さんが、楊枝のようなもので彼女の身体の虫刺され後から一匹一匹ウジをほじくりかえす、という恐ろしい作業をするわけですよ。なにそれ、こわい! その後、この親切な人たちのおかげで少女は病院に運ばれて、お父さんと再会し、めでたしめでたしで終わるんですが、あのウジ虫ほじくりかえしシーンが印象的すぎて、よかったねーというよりも呆然とした状態のまま劇終。 その後、これが実話と知り、私無言です。ジャングルこわい。ジャングルのハエこわいよ!
昨日もたらされたテオ・アンゲロプロス監督のニュースのダメージがことのほか大きくて、私のやる気ゲージが下がりっぱなしなんですが。心の中がどんよりと曇り空だ。
![]() 最新作の『The Dust of Time』は日本でも公開されるかな。20世紀三部作の第三部になるはずだった『The Other Sea』が未完になってしまって、本当に本当に残念でならないですよ。ああ…。 アンゲロプロスの作品はまだみていない作品もあって、『テオ・アンゲロプロス全集 DVD-BOX』1、3、4巻にそれぞれ1、2本ずつ入ってるんですけど、あのう、紀伊国屋書店さん、お願いですからセルDVDだけじゃなくてレンタルDVDも出してもらえないでしょうか…。それが無理ならせめてバラ売りを…。だって、私以外にも買えない人たくさんいると思うのよ。 ![]() そういえば私は『霧の中の風景』しか感想書いてないですよねえ。アンゲロプロスの作品って、映像に圧倒されて表現する言葉を失ってしまうよね。 おそらく、今年どこかで追悼上映が行われるのではないかと期待してます。またNHKでも放映しないかな。 画像は、20世紀三部作の第一部『エレニの旅』です。
裏ブログで、去年の夏に「小金を貯める」ことを目標につくった(そしてちょっと失敗した)ブタ貯金箱をアップしたので、こっちでもブタの貯金箱を紹介。でもミニチュア。
![]() 下に置いたコインは1ペニーです。大きさは1センチもないんじゃないかなー。子どもの頃にアルゼンチン人からもらったんだけど、これはそもそも何に使うものなのだろうか。ヒモをひっかけるものが付いているので、飾りなのは間違いないんだけど。 ちゃんと穴が開いていて、中は空洞になっているのが芸が細かい。私もこういうのつくる予定だったんですけどねー。
新年快樂!龍馬精神!! 旧正月明けましておめでとうございます。
![]() 写真は今年の私の手帖のページ。清の時代に発行された中国最初の切手「大龍切手」の龍がおとぼけ表情でかわいいのでデカデカと画像を白黒出力して貼り付けてます。本物の切手はカラーです(もちろん、本物の切手など持っているはずもなく…)。 さて、昨年はリアル知人から「twitter にかまけてないでもっとブログ更新してよ」と突っ込まれ、「昼休みの息抜きにちょうどいいのに」などとも言われ、こんなブログでも息抜きになってるなんて嬉しい!と思うとともに、面倒くさがらずにがんばるよ…と反省した次第です。 で、切手とか工作とかの記事もアップしようかな〜などと考えてたのですが、こっちでやるとただでさえカオスな状態がさらにカオス化しそうなので、密かに裏ブログを立ち上げてみているので、改めてご報告します。 skip seven (切手と工作のブログ):http://skip7.blogspot.com/ じつは異国の友人に向けて英語で書いてたけど長らく放置してたブログがありまして、そっちの過去記事を全部削除して工作ブログに一新しました。かような事情もあり、何故か文章が英語と日本語のチャンポン…。そして切手の記事あんまり書いてない…。 こっち更新してない時は、工作ブログを更新してるかもしれないので、そっちも見てね! では、今年は工作がんばるよ!(え、仕事ではなく……?)
昨日ですね、もとはしさんが、朝日の「洋画、字幕離れ進む 吹き替え需要増」という記事についてつぶやいたのをきっかけに、字幕と吹替についていろいろな tweet が出ました。もとはしさんがまとめてくれたのが、こちらです>asahi.com「字幕離れ進む 吹き替え需要増」の記事に対する反応やツッコミ - togetter
朝日の記事はうわっつらだけで強引にまとめた感があって、浅はかすぎるのですが、字幕と吹替どっちがよいか悪いかは一概に言えないとはいえ、首都圏以外の劇場公開においても選択肢は残してよ、と映画界にはお願いしたい。 今日も外を歩きながらつらつらと考えてみたけど、本気でクオリティが高いなら吹替もアリかなとは思うものの、私ならまず、吹替だったら劇場ではみないね。 理由はいろいろあるけど、異国の言語が好きだからというのがまずひとつ。コルシカ語やルーマニア語がイタリア語に近いと知ったのも映画のおかげだし、シチリア方言まるで聞き取れない!と実感したのも映画のおかげ。 英語圏の映画でも、知らない言い回しや単語を覚えたり、使う言葉やアクセントの違いで、台詞にないことが見えることもある。 ドラマの吹替は嫌いじゃないし、刑事コロンボやグラナダ版ホームズ、ER や ROME のように吹替が好きな作品もあるんですけどね、ただね、吹替だとね、例えばぜんぜん別のドラマを見ているのに 「あ、グリーン先生が、ジャック・バウアーがこんなところに」 と他のドラマがチラついたりしてジャマなんだよな。 また、吹替特有の日本語の言い回し(日常ではあまり聞かないイントネーションや語尾)が、それぞれのキャラクターに対して変に個性を上書きしてしまうので、それもかなりジャマ。 さらに、日本の映画界は、PRと話題づくりで必然性もないのにヘタくそな芸能人に吹替させるという黒歴史を抱えているので、吹替版はちょっと信用できない…。 だから、日本の映画界が言い訳御免状のようにですね「世界的には、洋画に字幕をつける日本の方が珍しい。(中略)イタリアは98%、フランスでも90%は吹き替えで上映している」と外国を引き合いに出すの止めてほしいの。だから何だっていうんだよ。そもそもイタリアの吹替の質の高さを見てから言え。 しかも世界的にと言うけど、アメリカはアニメーション以外、字幕上映メインだけどね…。 それにしても、そんなに字幕を必死に読んでいる人がいるのか、というのが驚きで、字幕を読むのに集中するという経験がないため、「字幕を追うのが大変」という気持ちがよくわからないのだった。字幕はいつもチラ見なんだけど…。 英語がわかるからとかじゃなくて、ロシア映画でもフランス映画でも、字幕はチラ見というか、それが可能な字数になってるんじゃないのか。 うむ…。 そもそも小さい頃から劇場で吹替ってほとんどみたことなくて、たぶん昔は字幕もちゃんと読めてなかったはずなのに、特に困らなかったけど…。 大体テンポが速い娯楽作品こそ、字幕なんてマジマジ読まなくても内容把握できるじゃん…とも思うんだけど。 うむむ…。 海外でも字幕読めない人がいて云々とか言われるとさ、まあその、識字率とかさ、方言の多様性とかさ、日本とは異なる事情がありますからね。 3D の字幕が読みにくいのはわかるし、画面構成を見たいのに字幕がジャマというケースもあるだろうし、台詞が早すぎて吹替のほうが理解度を高めるというケースもあるだろうから、ケースバイケースで吹替があってもいいけど、字幕の選択は残してほしいものですよ。 大体さ、吹替ばっかりになったら、外国人の友だちと一緒に映画に行けないじゃんか!
ナチス占領下のパリ。ユダヤ人が一斉に検挙され、ヴェルディヴ(競輪場)に連行された後収容所に送られた(それもナチではなく、フランス人自らの手で)という、フランスの負の歴史がテーマですが、その過去の出来事を点で切り取るのではなく、過去のひとつの点は複数の線となって脈々と現代に続いているという話です。原作はタチアナ・ド・ロネの同名小説。
![]() 『サラの鍵(Elle s'Appelait Sarah)』監督:ジル・パケ=ブランネール 1942年、ユダヤ人一斉検挙の日。少女サラは、「すぐに戻ってくるからね」と弟を納戸にかくまい、連行される。 過去のサラの話と、現代のジュリアの話が交互に語られていくうちに、やがてサラの物語は、現代の人々の人生に深く影響を与えていきます。 原作読んだときにはそれほど意識してなかったけど、フランス国民なのにフランス人から迫害されたサラ、パリに暮らすアメリカ人で祖国アメリカにも居場所がないように感じるジュリア、根底から自分の出自をひっくり返されるサラの息子、と重要な役割を果たす3人は、みなアイデンティティが不安定な存在なんですよね。 フランス人が自らの手で探り出すにはいまだにあまりに重い真実なので、あえて主人公を第三者的なアメリカ人女性にしたのかなーと以前は思ってたけど、それよりもアイデンティティ・クライシスが根底にあることが共有されていたんだな。 (余談ですが、原作ではジュリアの夫はミドルエイジ・クライシスに陥っていました。これも変わりたくない自分=真実を受け入れられない自分につながるのかも) 知らなくてもいいこと(あるいは知らないほうがいいこと)もあるんじゃないか、真実を知ってどうするよ、という葛藤が現代のパートにはあり、ジュリア自身も「一体自分は何様なんだ」と言うのですが、重い重い真実が、未来への希望につながっていくようなラストは、決して忘れないことの大切さ(と言葉にすると陳腐ですが)、過去から未来へのバトンタッチのようなものを感じました。 サラが弟をかくまい、秘密を閉じ込めた鍵は、未来を拓く鍵でもあったわけですね。 サラの子役がすばらしくて、そこも注目です。
生誕200年周年といえば10年前、アレクサンドル・デュマ・ペール生誕200年記念で『モンテ・クリスト伯』の映画が公開されました。私、原作大好きなんですけど、当時この映画はみなかった。いっぽう家人は原作未読で映画をみた人。
『モンテ・クリスト』ってすごくおもしろいよね〜、という点では意見の一致をみたものの、話をしているとどうも噛み合ないのである。 そこでしばらく後に私も映画をみたわけです。 ![]() 『モンテ・クリスト伯(The Count of Monte Cristo)』監督:ケヴィン・レイノルズ 最近になってようやく「あの長編はざっくり改変しない限り、大体からして2時間程度に収まるわけもないのだから、この映画はこれでよかった」と思えるようになった私ですが、初見時はびっくらこいた。 だって、私のお気に入りエピソードがあれもこれもバッサリカットのうえに、そもそも好きなキャラすら登場しないのであるよ…。えええー? そんなーー!と画面を前にしてムンクの叫び状態で硬直しているうちに、2時間が経ってしまったのであった。あれではダンテスさんがただの復讐魔ではないか。いいことだってしたのに…。 だがしかし。 ファリア神父と出会って脱獄するあたりなどはわくわくした(ような気がする)し、簡易バージョンと割り切ってみればそれなりに楽しい映画だったんじゃないかなーと思い直すことにしました。 映画から入っておもしろかったら原作読めばいいんですよ。 先日の『リトル・ドリット』もそうですが、大河ドラマ的に長い小説ってやっぱり映画にするにはかなりはしょらないと無理があるので、映画よりもドラマ向きかもしれないなあという気もしてきました。ドラマでも最後駆け足になっちゃったりするもんね。 そんな『モンテ・クリスト伯』はかなり忠実にドラマ化した作品があり、たぶん昔NHKで放映したような記憶があるんですけど、これまた未見です。何故ならば、主人公がジェラール・ドパルデューというのが衝撃で…。しかし今になって、みたくなってきました。いまならドパルデューでも受け入れられる気がします。でもどこにもDVDのレンタルがないよ!うわーん。
今年ね、ディケンズ生誕200周年なんですよ(2月が誕生日)。英国では Dickens 2012 というサイトもできていて楽しそうなので、私もディケンズ祭を細々と開催したい。
そんなわけでBBC制作ドラマ『リトル・ドリット』を見ました。大変おもしろかったので、盛大におススメ! 原作読んだのは大昔なのでうろ覚えだったけど、見ているうちに記憶が蘇った。 ![]() 『リトル・ドリット(Little Dorrit)』(BBC制作) ざっくりしたあらすじ。 父の仕事で長年東洋に暮らしていたアーサー・クレナムは、父が死の間際に言い残した言葉に疑問を抱きながらイギリスに帰国。母の家でお針子として働く "少女" リトル・ドリットに出会う。 大筋はそんな感じですが、ディケンズらしく、善良な人から極悪人までさまざまな脇役が登場して、話に絡んできます。 金持ちから一気に貧乏に転落する人もいれば、貧乏から一転して金持ちになったものの、うわべだけとりつくろって、ハタから見ると非常に滑稽なことになる人もいる。 ザ・お金に翻弄される人々が織りなすドラマ。 背景となる社会状況も、たらいまわしのお役所仕事、巨額の融資、にわか成金に株の暴落やら経営破綻…って、まさに今みたいですね。っていうか、今も昔も変わってないじゃん。 謎が謎を呼んでハラハラしたり、コミカルで笑っちゃったり、なんとも切なくなって涙出たり、失恋にロマンスにイタリア旅行あり…とてんこ盛りの物語ですよ。全部盛り! メインの主人公はふたりです。ちょっと紹介しておきます。 エイミー(リトル)ドリット: ![]() どこまで気だてがいいんだよ!と言いたくなるほど天使のような薄幸の女性。あの虚栄心でいっぱいの父、姉、兄とくらべて、なんだこの性格のよさ。小柄なので少女にしか見えないですが(話の筋からいくと実はここポイント)、21歳です。本人も子どもっぽく見られるのを気にしてます。 ドラマで演じてたのはクレア・フォイ。雰囲気あってるわー。 アーサー・クレナム: ![]() なんといいますか、気はやさしく、いい人なんですが、自信がなく、消極的で、人としてボンクラな部分があります。年齢はたしか40くらいだけど、気持ちが枯れてる人です。少年時代があまりに暗かったせいでしょうか。原作では、自分のことなのにすぐ夢想の世界に逃げるんだよな(わかるけど)。しかしあまりに鈍感すぎて、うわあああ!とこちらが頭を抱えたくなることもしばしば。 ドラマで演じてるのは『プライドと偏見』『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式』『大聖堂』などのマシュー・マクファディン。この人「困った顔がステキな俳優ベスト3」に入るくらい大好きなんですけど、私の好みとしてはヤセてほしくないとはいえ、ややふくよかにおなりになってましたが、アーサー役はハマリ役でした。 番外として特別にこの脇役も紹介しておきたい。 ジョン・チヴァリー: ![]() 監獄マーシャルシーの門番の息子。原作読んだ時も不憫だなあと思ったような記憶がうっすらあるけど、ドラマで見たらもう不憫すぎて、ジョン君のせいでボロ泣きですよ、特に最終回。「I may not be a gentleman, but I am a man.(中略)All the time I was breaking my heart over her, she was breaking hers over you.」とかジョンに言わせるなよ……(号泣) さて。 対照的なキャラクターが登場するのもまた味わい深く、たとえば、根が善の孤児vs性悪の孤児、プライド高いエイミーの父vsクラリネット奏者のエイミーの叔父、優しそうだけど貪欲な家主vs実はまっすぐな家賃取り立て人などなど、脇役に注目しても楽しめます。 原作を読み返したいけど、なんと邦訳は絶版…。なんでだよー! 英語で読めばいいんですが、英語で読みたくない人はドラマ版をおすすめします。最終回は怒濤の展開すぎて、やや駆け足だったとはいえ、よくできたドラマだと思う。 日本ではCSで放映されて、字幕版は有料ですがネットで見られます。私がみたイギリス版は全14話だけど、字幕版は30分のエピソードを合体してるので全8話。 セットや衣装もかなりいいので、19世紀イギリスに興味のあるひともぜひどうぞ。
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