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おくりびと:リアルも映画も両方微妙で...

100歳超えても元気いっぱいな祖父が大往生したのですが、なんと言いますか、うちの親戚はかなり変わっているので、『サマーウォーズ』のデジャヴかと思えるようなことも多々。さすがに「こいこい」の出番はなかったですけど。

そりゃそうと、『おくりびと』効果なのか?と思うことが。

これまでも親戚のお葬式などで納棺の自体は行なわれてましたけど、『おくりびと』のように茶道のお手前のようなタイプは見たことがありませんでした。なのに、今回「おくりびと」タイプが登場した。
「ちょっと…こんなの見たことないよ」「おばあちゃんのときやったっけ?」「東京ではこういうのはやらないのよ」「あれよ、ホラ、映画。あの映画のせいだわよ」「映画のアレはやらないんですか、と言われちゃうようになったのかもね」「違うわよ、商売になるとふんだのよ!」

もう話題騒然。今回のそれは遺族の悲しみを癒すというよりも、ビジネス臭がしてちょっと不評だった…。

そうそう映画は観たんですよ。ネタバレします。

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おくりびと』監督:滝田洋二郎

ちょっといい話、という香りは漂ってましたが、とくにこれといった感想も抱かず、おまけに広末涼子の存在が私にはとてもダメでした…。ファンの人ごめん。

広末涼子の役柄に対しては、映画しょっぱなから、

・タコが生きてるから「いや〜ん料理できない」ってなんだよそれは!
・そんなタコを川だか海だかに放流すんなよ!(モックンも同罪)
・お前はこれまでタコを食べたことないのかよ、
 この場合はちゃんと美味しく食べてあげることが大切なことなんだぞ!
・鶏肉だって牛肉だってお前の代わりにさばいてくれてる人がいるんだぞ!
 わかってんのかよー!


と私は激怒しまして、中盤以降の、夫モックンの仕事に対する妻の反応あたりで「さっさと別れちまえ!そんな女!」と心中イライラしどおし。夫婦なのに、就職先の話をきちんとしてないのも変な話ですよね。いずれにせよ途中からは私の予想通りに話が展開しながら、映画は終了した。

さまざまな死を通して、死について考える話なのかと思いきや、結局は生き別れになった父と息子の話?という内容が、とくにこれといった感想がない理由です。

「父の手から石文が!」というラストは、本来はしみじみする場面なのかもしれませんが、息子に会いたい父の念が、オーケストラを解散させ、息子を帰郷させて、さらには納棺会社に就職させたような流れに見えてしまった。それはそれでちょっと怖い。

それを思うと、伊丹十三の『お葬式』は、笑えるけどちゃんといい話に昇華されていて名作だったなあ。
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Commented by 森と海 at 2009-08-15 09:28 x
生きた蛸を〆られないモックンに対して、後半の山崎努の「うまいんだな、困ったことに」が生きてくるホンなんでしょうね。

ただし、ゴシップを山のように知っている僕などは、落ちるトコまで落ちた広末が以前とまったく変わらない演技で「けがらわしい。触らないで」とのたまう部分は、「お前が言うな!」と思ってしまいました(笑。
佳作がいいとこですね。これ。
Commented by きたきつね at 2009-08-15 22:33 x
大変でしたね。それにしても、ご親戚、すてき!
「おくりびと」、今日になって見たのですが、あの夫婦、たまたま都合よくいろいろ起こったからよかったけれど、結局ちゃんと話をしていないんじゃないかという気がしてなりません。いえ、よそのお家のことなんですけどね(しかも映画だし)。しかし、米沢牛はかわいそうじゃないのか!蛸もちゃんと食べろ、ちゃんと!と、私も思いました。
伊丹十三のお葬式は、いい話にしようとしていないところが、かえってよかったのではないかと思います。
Commented by rivarisaia at 2009-08-17 20:41
>森と海さん
タコのエピソードは日常で「死」にふれる機会のないイマドキのカップルらしさを出してるのかもしれないですけど、でもあんな場所に放流するなんてー!山崎努は相変わらずいいんですけどねえ。

広末涼子のことがどうやら心底好きじゃないことに本作で気づいた私です。アカデミーはきっと、儀式の部分が東洋の神秘っぽかったからなのか?と思いました。
Commented by rivarisaia at 2009-08-17 20:51
>きたきつねさん
親戚が一堂に会すだけで、毎度てんやわんやの上を下への大騒ぎになっちゃうのはどうしたことなのか(笑)

あの夫婦はちゃんと話をしてない、というのはまったくもって同感です! 今回は丸くおさまったかもしれないけど、今後、子どもの教育問題とかで絶対モメると思うぞー。わめくだけわめいて相手の話をちゃんと聞かなそうだし。しーらないっと!米沢牛のシーンでもふつふつと「牛はいいのか、ふーん」と怒りが収まらず。ああ...。

伊丹十三の『お葬式』は本人の体験が活かされてるだけあって、リアルでした。

by rivarisaia | 2009-08-14 19:48 | 映画/日本 | Comments(4)