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石の微笑

本日もまた、意図せず原作アリ映画。シャブロルってルース・レンデル好きなのかしら。『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』につづくレンデルの小説の映画化。

平和な日常に生じた小さな裂け目からなんとなく不穏な空気が漂いはじめ、やがてそこがぱっくり割れてどす黒いものが流れ出してくる感じがルース・レンデルとシャブロルの相性がよいのかも。
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石の微笑(LA DEMOISELLE D'HONNEUR)』監督:クロード・シャブロル

母とふたりの妹と暮らす青年フィリップ(ブノワ・マジメル)は、ある日、妹の結婚式でセンタ(ローラ・スメット)という不思議な女性と出会う。家にあった石像「フローラ」に生き写しのようなセンタに夢中になるフィリップ。そんな彼に、センタは愛のあかしとして4つのことをしなくてはいけないと言い出した。それは、木を植えること、詩を書くこと、同性と寝ること、そして人を殺すこと、だった…

小説を読んだのがけっこう前なので細かいところはウロ覚えでしたが、ラストは原作と同じ(その後どうなったのかちょっと気になる終わり方)。

住宅街を静かに映し出していくオープニングがかすかに不安を煽り、いい感じなのですが、難点はヒロインでしょうか。

ローラ・スメットが美人じゃないせいか、不気味さが無駄に倍増されていた。みるからにやばーいオーラを発散させているので、デリケートで繊細な性分のブノワ・マジメルが、よりによってなぜこの女と!?という気にさせられる。

原作だと、肌が白くて腰まである銀色の髪をした、表情のない小柄な女性で、まさしく石像のフローラが目の前に現れたかのような印象を与えるんですが、映画のセンタはどこまでも肉感的で生々しく、石像のような冷たさを感じさせる女性ではないです。

石像とセンタが似てるという描写も出てくるんですけど、そうなると逆にローラ・スメット似の石像って美的にどうなのか?という疑問が生じ、始終困り顔のブノワ・マジメルが、石像を抱きしめたり、石像と一緒に寝たりするシーンで、こいつもじゅうぶんやばいよ、もはやお互い様だね!で終わっちゃうのでした。

しかし、なんだかんだ言いながらもおもしろく観たのは、シャブロルだからでしょうか。ヒロインはさておき、全体の雰囲気はいいんですよね。
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by rivarisaia | 2009-09-15 22:28 | 映画/洋画 | Comments(0)