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預言者(映画祭公開時:アンプロフェット)

週末はフランス映画祭でした。公開が決まっている作品も多いので、待ちどおしいですね。こちらはシネカノンが配給予定だったので、どうなるのか未定のようですが、公開されるといいなあ。たぶん公開されるよね。ということで、感想は箇条書きで。

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アンプロフェット(Un prophète)』監督:ジャック・オディアール

・2009年のカンヌグランプリ。とはいえ、150分あるし、刑務所の話か...ということで、正直に言って観るかどうか悩んだことを告白するが、結論から言って、観てよかった。すごくおもしろい!2時間半はあっという間。

・あらすじを1行で言うと「6年の刑で刑務所に入ったアラブ系の青年マリックが、ムショで生き残るために処世術を学んで、大きく成長していく話」。はじめのうちはあまりに頼りなく無力な青年だったマリックが、だんだんと世渡り上手になっていく様、そして彼の表情の変化がすごい。

・何気ないディテールにもこだわる監督だという気がしたが、そのせいかリアルに刑務所ライフが伝わってくる。ゆえに、2時間半、まさに私はマリックと一緒にムショにいた、という気分に。映画が終了したあと、「すげえいろいろあって大変だったぜ!ふぅ〜」と思ったのだった。

・それほどリアルな刑務所生活とはいえ、フランスの刑務所事情に疎いので、ちょっと驚いた箇所もいくつか。食事は食堂でみんなで一緒に取るんじゃないのね、とか、他の人の部屋へ簡単に行き来できるのか?など。

・刑務所でもバゲットは1人1本配給されているところが、フランスらしい。

・コルシカ系囚人のコルシカ語はイタリア語にちょっと似ていた。フランス映画なのに、台詞が聞き取れる!とか思ってしまった。それ、フランス語じゃないから。

・コルシカ系、アラブ系など刑務所内のパワーバランスの移り変わりは、そのままフランスの世相を反映しているのかも。主人公のマリックがアラブ系でありながらイスラム教徒ではないことも重要なポイントだったと思う。

・タイトルは「預言者」という意味で、劇中にも超自然的な描写はあるけれど、あれは本当にそういうことがあったというよりは、いろいろなことを示唆しているある種の象徴のような気がするし、「預言者」とは、マリックのような「先が見通せる人、先見の明のある人」という意味もあるかもしれない。

いやー本当におもしろかったので、ぜひとも公開されますように!
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by rivarisaia | 2010-03-22 21:08 | 映画/洋画 | Comments(0)