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クリスマス・ストーリー(アルノー・デプレシャン)

こちらもフランス映画祭。公開が決まっている作品は、基本的には映画祭では観ないことにしてるんだけど、マチュー・アマルリックが絶対に来るはずだと踏んでチケット取ったのだった。生でマチューが見られてよかった。カッコイイ!さらにアンヌ・コンシニ本人もお茶目でかわいかったし、デプレシャン監督も頭のいい、おもしろい人でした。
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クリスマス・ストーリー(UN CONTE DE NOEL)』監督:アルノー・デプレシャン

どういうわけだかデプレシャン監督の映画には、真っ当に見えるにも関わらず、まったく共感できずにイラッとさせられる人たちが必ず登場する、というのが私個人の感想で、今回も予想通り、「お前なあ」と文句を言いたくなるような人たちが出てくるのみならず、季節はクリスマスということもあって、彼らが一堂に会してカオスな事態を引き起こすのだった。

そしてまた、デプレシャン監督の映画では、私がイラッとする人自身をイラッとさせている真っ当ではない人という役割の人物がいて、なぜかその混乱の元凶ともいうべき人物が私にしてみればいちばんマシにみえる、という奇怪なことが起こり、今回もそれは予想通り、マチュー・アマルリック扮する厄介者のアンリがいちばん真っ直ぐな人に思えるのだった。

さらに今回はアンリの恋人のエマニュエル・ドゥヴォスが、クリスマスで集う家族のなかで異質な輝きをもって登場する。彼女は、登場人物のなかでひとりだけユダヤ人であるため、「クリスマス」の輪には入れないけど、さばさばしていて好印象(アンリはいい人見つけたね、と心から思った)。

一族が集うと必ずと言っていいほど、喧嘩があり、モメごとがあり、でも一族としてつながりがあるから、最終的にはまあいいかと納得するというドタバタ劇が繰り返されるもので、本作品ではそこに「母親の骨髄移植」という重大な問題が絡んでさらに大きくモメることになるのだけれど、クリスマスには必ず奇跡が起こることになっていて、もちろんこの映画でも奇跡が起きる。

ある意味、登場人物全員が問題児なんだけど、映画の後のトークショウでマチュー・アマルリックが「登場人物全員がギリシャ神話の英雄のようだ」と言っていたように、人間臭くて、何かと問題を起こす英雄たちが織りなす、エネルギッシュな群像劇という感じで、「人生いろいろあるけど、いいじゃない!」と妙に前向きな気分になったのでした。
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Commented by まるま at 2010-03-25 08:28 x
生マチュー、うらやましい! エネルギッシュな群像劇、楽しみです。公開されたら、即、見に行きます~。
Commented by rivarisaia at 2010-03-27 21:18
とてもかっこよかったですよ...。すてきー。
秋の公開らしいので、それまでお待ちを!
by rivarisaia | 2010-03-24 16:15 | 映画/洋画 | Comments(2)