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野良犬たちの掟

当たり前のことだけど、ストーリーがおもしろいとか、登場人物に共感できるか、というのは映画にはあんまり関係ない。筋書きがなくても、登場人物にまったく共感できなくても、おもしろい映画はあるし、またその逆もあります。

この作品も、話はおもしろいのに、映画としては微妙でした。
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野良犬たちの掟(Romanzo Criminale)』監督:ミケーレ・プラチド

ドナテッロ賞で8部門受賞か…。ふーん。

幼い頃からの悪ガキ仲間が大人になってギャングになり、あれこれ手がけて荒稼ぎしたり、敵と戦ったり、仲間割れしたり、仲間が死んだり、敵討ちしたり、ムショに入ったり、出てきたり、といろいろあるものの、所詮チンピラはチンピラ、巨大な黒幕の掌で転がされていたようなもので、野良犬は野良犬のように野たれ死ぬのだった、という物語で、ローマのマフィアの成り立ちを描いています。舞台はイタリアなので、当然ながら実際の政治背景も絡んできて、それなりにおもしろくなりそうなものなんですが。

60年代から現代までとカバーする時間の幅が広いせいなのか、盛り込みたいことがたくさんあるせいなのか、とにかく展開が恐ろしいスピード、しかも画面の切り替わりが早い、いくらなんでも早すぎやしませんか(特に前半)。

俺はムショに入るかもしれないぜ、といってるシーンの次が、いきなりムショでの面会シーンという具合に、なんのためらいもなく一瞬で展開。そういう展開もアリなんですが、どうもシーンとシーンのつなぎがうまくいってない気がする。ひたすら駆け足という印象なんですよ。大体からして、お前のいるその場所はどこなんだ?とそもそもの「場所」がよくわからなくなったりもするし、心の動きもうまく伝わってこない。

なんていうんでしょうね。連続ドラマを切り貼りしてダイジェストで見せられてるような感じなんですよね。しかもやや早送り気味で。

私をやや置き去り気味で映画は進み、そのまま終了しましたので、終盤、イタリアにありがちな「政府の実力者に黒幕がいるらしい」という流れになった時点で、実際にそうだったのかもしれないけど、またそこに丸投げかよ…と正直うんざりしたのも事実。

本作を見て、『ゴモラ』や『イル・ディーヴォ』ってよくできてたなーと思った次第です。もっと言うなら、『ゴッド・ファーザー』ってホントよくできてるよねーとつくづく実感。ちょっと内容は違うけど、『あるいは裏切りという名の犬』だってすばらしいよねー(遠い目)。

というわけでして、『野良犬たちの掟』はもっとよくがんばりましょう、という出来具合でございました。
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by rivarisaia | 2010-04-13 23:13 | 映画/洋画 | Comments(0)