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怪人マブゼ博士

ある晩、ハードディスクに録画していた映画を整理している最中に、ふと冒頭だけ見始めたらそのままハマってしまい、ハタと気づいたら最後まで観てしまっていた。すっかり真夜中。真夜中にマブゼ博士。

怪人マブゼ博士(Das Testament des Dr. Mabuse)』(1932年)
監督:フリッツ・ラング

『ドクトル・マブゼ』をきちんと通して観たことがない、というか断片的に観た記憶しかなく(だって長いじゃない、あれ)、『M』の記憶ははるか彼方遠くへ追いやられてしまっている私ですが、その2作の続編といえる作品です。こちらはトーキー。

ローマン警部のもとに、元部下のホフマイスターから1本の電話がかかる。ある事件の真相をつかんだ!というのだが、ホフマイスターはそのまま失踪。彼の部屋に「マブゼ」という文字が残されていることがわかる。しかし、かの有名な催眠術師で犯罪者の怪人マブゼ博士はバウム教授の精神病院に監禁されていた…


この映画、画面の構図がけっこう好き。いかにもドイツっぽい雰囲気のセットも好きだし、ローマン警部のキャラも大好き。そして爆破やカーチェイスなどのアクションあり、愛は勝つ!というロマンス要素あり、社会の秩序を乱すテロルの恐怖あり、と結構もりだくさん。

ロマンス要素の部分については、「あなたが犯罪者でもこれから更生したらいいじゃない(はあと)」とウットリした笑顔のヒロインが別の意味で恐かったりもするんですけどね…。まあ、いいか。若い人の恋愛は一途だねえ!

それはそうとマブゼ博士はある種の帳面派。『セブン』のエントリで帳面派は電波な人の可能性があるとも書きましたが、究極の帳面派は凡人の域をやっぱり超えますね。マブゼ博士は帳面というよりは紙片なんですが、とんでもない量の犯罪指示メモを…。それをページ順に整えて製本したのはバウム教授です。

マブゼ博士の犯罪帳面(あえて帳面と呼ぶ)の手書き文字はなかなかかわいらしいよ。几帳面な文字というだけでなく、ぐりぐりと太字で見出し書いたりしてさ。

密告』に出てくるカラスの密告書の文字もかわいらしかったけど、嫌ですよねえ、見た目かわいいのに内容が恐ろしいって。ドイツ語やフランス語が読めなかったら、「わーステキ!おしゃれ!」とかなんとか言って切り貼り帳に貼付けちゃったりするかもしれないですよ。

さらに余談ですが、入院中のマブゼ博士が、マーロン・ブランド演じる『ゴッドファーザー』の入院中のドン・コルレオーネにちょっと似てると思いました。

『ドクトル・マブゼ』をちゃんと観たい気分になったけど、いかんせん長いので気力と体力が…。
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by rivarisaia | 2010-08-06 17:32 | 映画/洋画 | Comments(0)