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ジュリエット

おもしろかったのですが、いかんせん『ギャランツ』の後に鑑賞したせいで気分を引き戻すのが大変でした。TIFF「台湾電影ルネッサンス2010~美麗新世代」の3話オムニバス。
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ジュリエット(Juliets/茱麗葉)』監督はそれぞれ下記参照

第1話「ジュリエットの選択」監督:侯季然/ホウ・チーラン
1970年代、印刷屋で働く少女(徐若瑄/ビビアン・スー)の物語。ある日、ハンサムな青年(王伯傑/ワン・ポーチエ)が印刷屋を訪れたことで、彼女の運命が変わる。

淡い初恋の物語のようでいて、実は女性のしたたかさが垣間見える作品。イノセントでピュアで可愛らしい恋の裏には、どろりとした狡猾な面もある。今の生活から抜け出したいという息苦しさ、必死さが、ビビアンの演技から伝わってきました。ロミオを自分の手でゲットするジュリエット、という感じ。

第2話「ふたりのジュリエット」監督:沈可尚/シェン・コーシャン
1980年代、恋人と別れたばかりのメイ(李千娜/リー・チェンナ)は、ふとしたことで出会ったある男性から過去の悲恋話を聞くのだが…

現在と過去が交錯する物語。舞台となっている島が不思議な雰囲気だった。そしてよく考えてみると、過去のパートなんですがかなり怖くないですか? ロミオなんて知るか!でも強烈な復讐をしてやる、ふふふ…と静かにほくそ笑んで、前向きに進んでいくジュリエット、という感じでした。

第3話「もうひとりのジュリエット」監督:陳玉勳/チェン・ユーシュン
現代、40歳を目前とした "ジュリエット" の物語。人生に失望したジュリエット(康康/カンカン)は自殺を図ろうとするが、偶然居合わせたコマーシャル撮影隊に邪魔されて…

他の2本もよかったんだけど、3話目は異様にズバ抜けてた。冴えないおじさんしか登場しないし、ベタなギャグ満載なのに、心からしみじみと人生捨てたもんじゃないという気分にさせられる話。冒頭の山びこのシーンからして可笑しかったけど、笑いの合間に挿入される何気ない場面がすごく効いていた。哀愁と滑稽さはコインの表裏みたいなもんだよな。

ほんと『ギャランツ』といい、『ジュリエット』の3話目といい、冴えないオヤジが勇気と希望と元気を与えてくれるのは何故。時代は今、オヤジかもしれませんよ。それもあくまでも冴えないオヤジね。

台湾電影ルネッサンスが今年の目玉のひとつだったのに、日程の都合でこの1作品しか観られなかったのが、残念。
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by rivarisaia | 2010-10-29 10:19 | 映画/香港・アジア | Comments(0)