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ハンター

そういや、フィルメックスも終了したのですが、今年も時期的にバタついていたので、鑑賞したのは2本だけ。

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ハンター(The Hunter/Shekarchi)』監督:ラフィ・ピッツ

あまり多くを語らない映画。主人公の男はどうやら前科者で、狩りが趣味らしく、夜勤をしている。ある日、デモ隊と警官隊の衝突があり、その巻き添えになって主人公の妻が死んでしまい、娘は行方不明になってしまう。

妻は何故事件の起きた場所にいたのか。そこには秘密があったのだけれど、それが主人公の行動に大きな影響を与えるかといえば、そうでもない。ただ何かもっと大きく、漠然とした、個人にはどうしようもない社会的状況が主人公を駆り立てているような気がする。

とにかくこの主人公(演じているのは監督自身)は、寡黙で無表情で、何を考えているのかよくわからないのだけれど、怒りのあまり彼はライフルで2名の警官を射殺してしまう。はっきりわからないけど、妻と娘はデモ隊ではなく、警官によって運悪く殺されてしまったという結論に達した主人公の報復なのかもしれない。

逆に警官に追われる身となった主人公だが、自分をつかまえた二人の警官(一人は悪徳警官で、もう一人は道理がわかってそうな警官)とともに森の中で道に迷う。二人の警官はお互いが相手を排除しようと画策していて、不思議なことに、この二人にくらべると無表情で何考えてるのか不明な無差別殺人者である主人公のほうがまっとうにみえてくる。

そして迎える皮肉なラスト。この映画全体をどうとらえていいのか、判断するには私はイランのことを知らなさすぎる。ただ行き場のない社会的状況が重くのしかかってきて、そうした体制に対する批判なのかもしれないなとぼんやり思うのだった。
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by rivarisaia | 2010-12-02 19:12 | 映画/洋画 | Comments(0)