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キック・アス(原作とくらべてます)

年末年始、風邪っぴきだったのでひたすらだらだら過ごしてましたが、だいぶ回復したのでそろそろ通常モード。今年もどうぞよろしくお願いします。

そんなわけで、まだ初映画に行ってませんので、去年みたやつの感想を書いてみる。

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キック・アス(Kick-Ass)』監督:マシュー・ヴォーン

ニコラス・ケイジとクロエちゃんはよかった! しかし、バカ笑いしちゃうコメディだと勝手に想像していたら、意外と哀愁が漂ってて、私は戸惑ってしまいました。

なにせボンクラな主人公はもちろんのこと、どいつもこいつも境遇が悲惨で、ちょっと気の毒な気分に…。

レッド・ミストも根っからの嫌な野郎だったら、いい気味なのかもしれないが、根は悪くなさそうな奴だったので、父親が悪玉と判明してあんな結果になってしまったときの気持ちはいかばかりか、などと同情してしまうし、ビッグ・ダディはちょっとイタい人なのかと思ったら、辛く哀しい過去を背負った人だったので、長年心に抱えてきたものを想像すると哀しいし、ヒット・ガールもどこぞの子ども兵士あるいはカモッラの少年ギャングのように、子どもらしい人生を送れなかった、まるで『リトル・ランボーズ』の子どもみたいな存在なだけに、切ない。

ハチャメチャで楽しい話とみせて、中味は苦くてダークという点が、まるで正露丸糖衣のようだわ。

いっそ糖衣をかけずに、超苦くてドス黒い感じ満載でもよかったのに、などと考えながら、原作を読んでみたらですね、

原作は血みどろな上に超苦くてダークな、まさしく正露丸オリジナル状態で仰天しましたよ!

以下、原作の内容に触れますのでたたみます。






基本的な大きな流れは映画も原作も同じなんだけど、細かい設定がだいぶ違う。

主人公はとことん根が暗いイヤミなギークの少年で、ちょいとヒーローを志したらさんざんな目にあった挙げ句、ゲイじゃなかったと判明した時点で意中の彼女にもフラれて終わる。レッド・ミストは根っからのクソ野郎、ビッグ・ダディにいたっては、元警官というのは詐称で実際はただのヒーローオタクの会計士なのだった。

妻が殺された云々というのは、ヒーローになりたいビッグ・ダディの妄想というか虚言。そんな父さんに騙されて育て上げられたヒット・ガールは、最終的に、はからずも父の復讐を果たすために戦った少女、ということになってしまう。で、復讐を終えた後、闘争心は消え、普通の女の子になるべく生き別れ状態だった母親の元へ戻る。

ものすごくアイロニーに満ちて鬱々としてるのよね……おもしろいけど。

みんなヒーローに憧れるけどさ、実際にやってみるとかなり血なまぐさくて悲惨だよ、ヒーローになるって大変なんだよという、とても現実的な話なんだよなあ。映画以上にメラメラと復讐心に燃えるレッド・ミストの姿で終わるので、続きはどうなっちゃうのか気になるところではあります。

原作を読んでみると、映画版は娯楽映画としうまくまとまってる気もしますが、ビッグ・ダディの正体だけは、原作通りのほうがよかったなあ。だってニコラス・ケイジだし。そのほうがしっくりくるよ! 主人公はさすがに原作ではあまりに悲惨すぎるので、映画のほうが救いがあってよいかもしれません。
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Commented by micchii at 2011-01-30 18:23 x
観てきました。
映画も結構切ない部分がありましたが、原作はそんなことになってるんですね~。
ぜひ読んでみたいと思います。
Commented by rivarisaia at 2011-01-30 21:29
原作は映画以上に切ないですよ。あのまんま映画化したらダークナイト化しちゃってたかも。どうなんだろう。原作も機会があったら読んでみてください!
by rivarisaia | 2011-01-05 21:17 | 映画/洋画 | Comments(2)