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レバノン

リビアがもはや虐殺と呼んでもいい状況になってますね。メディアが現地に入れないので、どこも裏付けが取れてないというただし書き付きで報道してますが、La Repubblicaでは285人が死亡の記事。実際がもっと多そうだし、まだまだ増えそう。

ところで中東といえば(リビアは北アフリカだけど)、1月頭にこの映画を観たことを思い出した。2009年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作。見終わった後にモヤモヤしちゃったので放置してた。
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レバノン(Lebanon)』監督:サミュエル・マオズ
イスラエルによるレバノン侵攻。4人の若い兵士の乗った戦車からみた戦場とは…


ほぼ全篇、戦車の中が舞台。外の戦場のようすは戦車のスコープから覗いた映像として展開します。戦車に乗っているのは、弱気な新米砲撃手、大人しい運転士、命令系統を無視する短気な砲弾運び係、現場慣れしてない隊長、という実にダメそうな4人。砲撃手は新米のせいか、作戦には失敗するし、おい、今スコープを向けるのはそっちじゃねえ!という方向を見ていたりする。

今何が起きているのか、自分たちはどうしたらいいのか、スコープから見える視界の限られた外のようすと、時折戦車に乗り込んでくる部隊の指揮官の命令だけが頼り。わかっているのは、部隊とともに進軍すること、テロリスト(って誰よ?)に遭遇したら攻撃すること、集合地点であるホテルに向かうこと、この3つ。作戦の全体像も、刻一刻と変化する状況も、戦車に乗ってる4人も観ている私もよく把握できないという、最初から最後まで非常にもどかしい映画です。

閉塞感やじわじわと充満する不安、戦争の悲惨さ、というのは伝わってきます。でも、どんなにリアルに描いても実際の戦争のほうがもっと悲惨であろうことは想像できるよね。それ以外の要素があえて省かれているので、戦車のスコープから覗いた戦場同様、レバノン侵攻のイスラエル側からのほんの断片しか見えてこない。それが、だから何なのというモヤモヤしたものが残る要因だったのかもしれません。もしかすると、わけもわからず参加した新米兵士も同じようにモヤモヤしてるんだよ、ということなのかもしれないけど。

話は大きくそれますが、戦車内のトイレはどうしているのだろうか、という謎は解けました。箱のようなものにしてました。
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by rivarisaia | 2011-02-21 16:33 | 映画/洋画 | Comments(0)