Under the Dome(アンダー・ザ・ドーム)

今年のGWはなんやかんやバタバタしながら夜は読書という日々で、しかも邦訳で読むつもりだったあの分厚い本を、はからずも英語で読むはめになってしまいまして。変に忙しくなっちゃったわよ。

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Under the Dome』スティーヴン・キング著、Hodder Paperback

ペーパーバック版には表紙が4種類もあるので、並べてみました。

まったくもって読み終えることができるのか?と不安になる厚さなんですが、これが読み始めたら止まらない。英語もかなり読みやすいです。しかし、この時期に邦訳が出たというのが、なんとも絶妙なタイミング。

メイン州の小さな町チェスターズミルが、ある日突然、透明の「ドーム」に囲まれる。透明の壁は微量の水と空気を通すのみで、破壊することはできない。封鎖された町ではパニックが起き、混乱に乗じて恐怖政治が横行する…


開始早々から阿鼻叫喚といえば『セル』も凄かったけど、本作でも開始早々からエンジン全開。ドーム出現時に境界線上にいたがために、わけもわからずまっぷたつに切断される動物や人間、見えない壁に激突し炎上する小型機やトラック。誰が何のためにこんなドームを、という謎は一応明らかになるものの、重要なのはそんなことよりも、閉鎖された町の人間模様です。『霧(「ミスト」の原作)』ではスーパーマーケット内の人間模様でしたが、それのさらに濃厚で精密な町版と言ってもいいかもしれません。

正義感に燃える人もいれば、権力をふりかざす人もいる。絶望して生きるのをあきらめる人もいれば、最後まで希望を捨てない人もいる。宗教に走る人もいるし、恐怖を煽る人もいる。悪い人に対して「間違ってる」とはっきり言える人もいるけど、恐くて逆らえずに何も出来ない人もいるわけですよ。わかるわー。

ドームに封鎖された町が舞台ですが、世界の一部を虫眼鏡で拡大して観察しているようなもので、結局のところ、いまの日本だけでなく、世界の他の国々も、ドームで封鎖されたチェスターズミルと似たりよったりだよなあと思う。

これ以上の細かいことは書かないので、あとは実際にお読みください。

余談ですが、食料不足になることを察知したある人物が「肉を買え、肉を」と助言してるのがたいそう興味深かった。イモでも穀類でもなく、そこで肉なのか。やっぱり肉か。そしてメイン州の田舎では家庭でも施設でもプロパンの自家発電機って常設なのね。あ、そうそう、Apple製品もかなり登場するぞ!

邦訳は『アンダー・ザ・ドーム 上・下』白石朗訳、文藝春秋
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by rivarisaia | 2011-05-13 22:31 | | Trackback | Comments(0)

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