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尼僧ヨアンナ

夏なのでホラー映画でも。厳密にはホラーじゃないかもしれないけど、私にはこの映画はじゅうぶんホラーです。

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尼僧ヨアンナ(Matka Joanna od Aniolow)』監督:イェジー・カヴァレロヴィチ

ポーランドのとある村。尼僧院長のヨアンナは悪魔にとりつかれ、悪魔の影響は他の尼僧たちにも及んでいた。悪魔祓いのために司祭スリンがやってくるが…


元祖エクソシストのような話です。何が怖いってヨアンナが怖い。白いかぶりもののおかげで強調される、まったくまばたきしない大きな目が怖い。突然、司祭の背後に忍び寄ったり、壁づたいに変な動きをするヨアンナが怖いです。

ラビと司祭との悪魔についての問答も興味深いですが、宗教問答を脇において考えてみると、落ちぶれたとはいえ元貴族の娘であるヨアンナは自由のない修道院の生活のせいで破綻しちゃった気もするし(おそらくきっかけは、火刑にされたという司祭)、世間知らずの(と本人も何度も言っている)スリン司祭は、ヨアンナと出会って体験したことのない気持ち(愛)をどうしていいのかわからずに、悪魔のせいにしてしまっているのかもしれませんね。で、尼僧院長が奇怪な行動をすることで、集団ヒステリーとなって他の修道女にも影響が出た、と。

俗っぽい修道女だけが悪魔に取り憑かれてないのは、適度に息抜きしていたからでしょうか。

改めて観て思うに、悪魔に憑かれて階段落ち、悪魔に憑かれてブリッジ、というのはやはり本作からきているのかな。

『尼僧ヨアンナ』は原作小説がありますが、小説のモデルになった事件があり、フランスのルーダンにあるウルスラ会修道院で起きた、スュラン(シュラン)司祭によるジャンヌ・デ・ザンジュの悪魔祓いです。詳しく知らないので、今度調べてみよう。

そしてまったくの余談ですが、宿屋のおっちゃんは「まんが日本むかしばなし」の常田富士男以外の何者でもないです。役どころといい、あの風貌といい、どこからどうみても常田富士男でした。
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Commented by fontanka at 2011-07-27 19:57 x
そうか・・・ホラーだったんですか。これ
名前しかきいたことがなくて。

常田富士男→笑い
わたしもウィーンのカフェで(亡き)藤田敏八そっくりのウェイターさんをみつけまして→数年後にカフェで再会。
いやぁ国を超えいますよ、そっくりさん。
Commented by とむ at 2011-07-28 12:32 x
最近では、
http://renzaburo.jp/trauma/#Talk
の対談で、大槻ケンヂがお気に入りだっていってましたよ。

あのスリンとヨアンナはじめての会話シーンは
カメラワークも単純なんだけど、ゾクゾクするよね。
最後の壁に付けて逃げる血の手型とか、見事。
Commented by rivarisaia at 2011-07-29 01:41
>fontankaさん
ホラーですとも!
でもいわゆるホラーとはちょっと違う怖さなので、機会があったらぜひどうぞ。原作にかなり忠実な映画なので、岩波から出ている原作を読んでもいいかも。

そっくりさんは国境を超えますよね!『影の軍隊』には片岡千恵蔵のそっくりさんがいました。
Commented by rivarisaia at 2011-07-29 01:45
>とむさん
リンク先ありがとうございます! 町山さんの『トラウマ映画館』でも取り上げてるんですね。読もう読もうと思ってまだ買ってないので、早く書店に行かねば。

あの最後の手型は見事ですよね。足をチラッと見せて手型つけて去っていく一連の動きが本当に怖い。あの場面のシンプルな部屋の構図も凄いです。日中なのに怖い。
by rivarisaia | 2011-07-27 17:36 | 映画/洋画 | Comments(4)