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ファッションが教えてくれること

仕事の、それも自分には到底勤まりそうもない仕事場の、内幕を見せてくれるドキュメンタリーが好きなのですが、『サイン・シャネル カール・ラガーフェルドのアトリエ』がオートクチュールの現場なら、こちらはファッション誌の現場です。

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ファッションが教えてくれること(The September Issue)』監督:R.J.カトラー

アメリカ版ヴォーグの編集長アナ・ウィンターを中心とした、「ヴォーグ9月号ができるまで」のドキュメンタリー。

なぜ9月号なのかといえば、9月号はファッション業界の新年にあたるようなものなので、気合いの入り方が違うから。そうなんだ、知らなかった。今後は9月号に注意してみてみます。

アナ・ウィンターは『プラダを着た悪魔』でメリル・ストリープの演じた編集長のモデルで、横暴だ、厳しい、鬼だ、などと言われてるのをよく目にしますが、このドキュメンタリーみて、確かにこの人の下で働くのは大変だろうけど改めてすごい人だと感心したと同時に、けっこうかわいい人じゃないか!とも思いました。

彼女がフレンドリーじゃないのはテキパキ仕事をしたいからで、おそろしくハッキリとビジネスとプライベートを分けることができる人なのだろうと推測。

この映画で、アナ・ウィンターにもましてすごいなと感じたのは、クリエイティブ・ディレクターのグレイス・コディントン。グレイスとアナは20年一緒に働いていて、激しくぶつかりあいながらも、お互いの才能を尊重している。

担当したページがことごとくアナにボツをくらい怒りまくるグレイスなのだが、〆切直前になってアナはグレイスにページの再撮影命令を出す。これは、グレイスならよいものができると信頼してるからですよね。信頼できない人に時間がないのにそんな指示出せないよ、穴開けそうで。

結果、グレイスが担当したページはとてもよい出来なのであった。
これは、アナとグレイスは決して考え方が同じではないんだけど、そうしたふたりのバランスが雑誌にとってとてもうまく作用している気がしました。いっぽうで、登場する男性陣がいまひとつ頼りない。ご機嫌取りみたいな人もいるし。

壁に貼った磁石のようなものにペタペタと写真をはめ込んでいく台割の仕方、その台割をどんどん変更していく(お金かかってる撮影だろうが平気でバンバン切っていく)のもおもしろかった。すごいなヴォーグの仕事のやり方。

余談ですが、入稿前ギリギリなのに有名写真家(マリオ・テスティーノ)に撮ってもらった写真の枚数が全然足りなくて、「他にもあるでしょ、ぜんぶ見せろ〜出せ〜」と電話する場面で、ああ、こういうことどこでもあるのね…と遠い目になっちゃった。
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Commented by fontanka at 2011-08-20 22:25 x
すごそうだ。。。

最近思うんですが、「すごい人のすごい話」は、それでいいんだが、それを勘違いして、自分と周囲に持ち込もうとするヤツがいるんじゃないかと・・・・
って、私、完全に仕事で煮詰まっているのか?
Commented by rivarisaia at 2011-08-23 21:44
わかります。「すごい人のすごい話」は聞いてる分にはおもしろいけど、間違ってもみんな「自分もすごい人」と思い込まないでよね!と切に思います。時々いるよね、勘違いする人…。ううう。
by rivarisaia | 2011-08-18 22:19 | 映画/洋画 | Comments(2)