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引き裂かれた女

映画館でシャブロル祭りが行われてたとき、私1本もみられなかったんですよね。DVDがざくざくリリースされはじめたので、ゆっくり地道にみていくことに。

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引き裂かれた女(La fille coupée en deux)』監督:クロード・シャブロル

中年の作家と金持ちのドラ息子の間でゆれうごく、美人お天気キャスターの若い女性のラブロマンス……という話のハズがなく、シャブロルだからやっぱりドス黒くて、そのドス黒さがたまらない作品です。遺作です。1906年にアメリカで起きた、スタンフォード・ホワイト殺害事件からヒントを得た話です。

登場人物がどいつもこいつも変で、邪悪な心をかいま見せてくれます。が、画面では美しい映像が流れており、ドロドロとした部分は表面的には一切映りません。すてきなレストランで食事を楽しんだり、雰囲気のよい町の中をそぞろ歩いたり、清々しく爽やかなのに、その裏側はドロドロ。怪しいクラブですら、クラシカルで重厚な雰囲気の部分しか見せない。

金持ちのドラ息子をブノワ・マジメルが演じていますが、そのジャケットとその柄のシャツをコーディネートして何故似合ってしまうのか? よく見ると髪型もかなり変なのに、どうして似合ってしまうのか? とまか不思議。そんなブノワ・マジメルは、歯の浮くような台詞も吐きますが、彼が言うとハハハ!と笑って許せるのも不思議です。

中心人物の3人がいちばんドロドロしているはずが、意外と彼らの周りのほうが背筋がうすら寒くなる人たちばかりだったことにも気づきました。特に、ブノワ・マジメルのお母さまは恐ろしいですよ。

さて、シャブロルといえば、私はいつも食事場面に注目してしまうのですが、今回はワインです。フランス人は昼間っからよく飲むなあ!という印象ですが、シャンパンから白ワイン、赤ワインにいたるまで、みなさん美味しそうに味わっておりましたよ。
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by rivarisaia | 2011-12-02 21:58 | 映画/洋画 | Comments(0)