The Distant Hours

『リヴァトン館』や『忘れられた花園』のケイト・モートンの3作目。本当は去年のうちに読むはずが、すっかり忘れてました。

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The Distant Hours』Kate Morton著、Washington Square Press

小さい出版社で働く女性編集者 Edie。ある日、彼女の母親のもとに、何十年も配達されなかった手紙が届く。それをきっかけに、母親の子ども時代に興味をもつ主人公。母は戦時中、田舎に疎開して古い城に住んでいた。

かつて童話作家が住んでいたその城を偶然訪れることになる主人公。そこにはいまも、作家の娘である3人の老姉妹が住んでおり…


どこか不気味な童話。過去に不幸な出来事が起きた城。そして老女、しかも3人姉妹。おまけにひとりは、1941年に恋人に捨てられて気が変になっている、というねっとり暗い雰囲気が充満している設定です。

これもまた、お屋敷が主人公の「お屋敷小説」といってもいいでしょう。お屋敷の中に開かずの部屋があるように、人々の心の中に閉ざされた秘密がいくつもあって、その秘密を少しずつ解き明かしていく話です。

出だしでちょっとペースがもったりしてて、話が全然進まないんですけど、城の描写はかなり楽しい。そして秘密の全貌が明らかになると、なんともやるせない気持ちになりました…。最後の最後まで、それはあまりに気の毒だよ、気の毒すぎる。

前2作も邦訳が出ているので、これもそのうち出るんじゃないかな。いまのところ私がいちばん好きなのは『リヴァトン館』。ちなみに本書『The Distant Hours』がいちばん映画向きではないか、という気もします(絵的に)。

本書のトレイラーを貼り付けておきましょう。ここまでおどろおどろしてないけど、読み終わって見るとなるほど、とうなづけるものが。


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Commented by fontanka at 2012-02-23 22:50 x
ケイト・モートン→「リヴァトン館」はたしかに良かったですよね。えーと。別途非公開コメントに書きたいことがありますが。映画にすると、「私」が「ドクター」であることとかはすっかり「無い」ことになるんでは?

「忘れられた・・・」の評価の高さに納得できない私ですけど。ケイト・モートンは「盛りだくさんで、たるい」疑惑を持っております。
Commented at 2012-02-23 22:58 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rivarisaia at 2012-02-24 00:46
わ!ごめんなさい!本書=『リヴァトン館』でなく、『The Distant Hours』の間違いです。書き直したときに訂正すんの忘れちゃってました。

『リヴァトン館』は映画化が難しい点があると思われる…(お屋敷見たいけど)。『忘れられた〜』のほうが評価高かったりするのは私も納得いかない。

で、非公開コメント納得です。うん、そうなんですよねー。そして「削れモートン」っぷりは今回も発揮です。前半(後半につながるんだけど)進まないのに長かった〜。そしてこの3作目がいちばん救いがない話でございますよ。


by rivarisaia | 2012-02-22 23:20 | | Trackback | Comments(3)

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