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英国王のスピーチ

実在の人物の映画といえば、昨年のこの映画もそうでした。英国王にFワードを連呼させる場面でお腹よじれるほど大笑い。ソクーロフの『太陽』の上映ですらタブー云々といわれた日本としては、こういう映画がつくれるイギリスちょっとうらやましいわ。

また、本作は壁紙映画としても優れていて、なかなかシックですてきな壁が見られることにも注目です。

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英国王のスピーチ(The King's Speech)』監督:トム・フーパー

ジョージ6世のコリン・ファースは、何をやっても常にコリン・ファースなのがすでに一芸ですから、今回も「コリン・ファースのジョージ6世」が板についており、問題ありません。言語療法士ライオネル・ローグ役のジェフリー・ラッシュと、ジョージ6世の妻エリザベス役のヘレナ・ボナム=カーターもすばらしかったのですが、エドワード8世のガイ・ピアースのダメそうな感じは輪をかけて絶好調。シンプソン夫人のいかにもアメリカ女な雰囲気も笑えたけど。

いまでもいちばん印象に残ってるのは、言語療法士の家に国王夫妻がやってきたところへ、外出してたはずの療法士の奥さん(ジェニファー・イーリー)が帰ってくる場面。なんてことはない場面なんですけどねえ。よく考えてみると、ジェニファー・イーリーはTVドラマ版『高慢と偏見』のエリザベス役だったね…。

さて。

言語療法士のローグが実は…という点も物語上大きな要素であり、これが王室御用達の言語療法士だったら話はこんなにおもしろい方向に進まない。国王の前途の茨の道だったけど、ローグの前途だって暗雲立ちこめてますよね。出会うべくして出会ったふたりともいえます。

昨年のオスカー候補の2作品が、ネット上で表面上つながってても実際の友だちは少なくて孤独といった匂いを漂わせてた作品と、住む世界が違っていても身分を超えた真の友情が育まれるという作品だったのは興味深いものです。

オスカーはこういう手堅い作品というか伝記映画好きですよね。最近、伝記映画の線引きについても最いろいろ考えてしまったので、「The Economist」のこんな記事もおまけでどうぞ。英語です。

"How to make a good biopic" The Economist, Nov 29th 2011
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by rivarisaia | 2012-03-08 23:26 | 映画/洋画 | Comments(0)