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BIUTIFUL ビューティフル

じめじめと暗そうだから…という理由で敬遠していたこの映画をようやく見ました。もうDVDにもなっているので、結末の内容に触れてます。そして、イニャリトゥ監督の映画はとっても出来がよいけど、私には合わないと思うにいたりました。だから最初に謝っておく。でも好みの問題だから!

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BIUTIFUL ビューティフル』監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ

何をやっても裏目に出てしまうダメなお父さん(ハビエル・バルデム)が、余命わずかであることを知らされて、奔走する話。

ちょっとヤバい裏稼業(ブローカーのような仕事)に携わるお父さんのうちはとても貧乏であり、まだ幼い子どもがふたりいるのだが、離婚した妻は精神的に不安定なうえ息子を虐待する傾向にあるので、とても子どもを任せることはできない。さあ、困ったという状況である。

そして、このお父さんには成仏できない霊と会話をして成仏させてあげるという能力があるのだが、こんな状況で肝心の彼自身はこの世に未練を残さずちゃんと死ねる(成仏できる)のか。

ぼんやり心配しつつ、彼の行く末を見守っていました。
見守っていたんですが、だがそれにしても!

空回りもここまでくると、はたで見ていてもどかしいの極致。お父さん自身は、とても気持ちが優しい人なので、仕事でも家庭でも、よかれと思ったことをするのだが、それが全部裏目に出ちゃうのである。お父さんのまわりの人々は、不幸の連続である。イニャリトゥ監督も、何もここまでやることなすことダメダメにしなくたっていいじゃん!と、私の気分もどんどん暗くなってゆくのである。

元妻には子どもは任せられないと悟った主人公は、わけあって自宅に住まわせていた不法移民の女性にお金を渡して子どもの世話を依頼するのだが、ちょっと待て。不法移民の女性にしてみれば、大きな迷惑である。とてつもない責任を負わされたうえに、何かあったら強制送還である。そんなのは無理なお願いなんだよ、それくらい気づいてよ、主人公!

ところが、ビューティフルをBIUTIFULと綴ってしまうほど学のない主人公にはわからないのだった。

あああ…(どんより)

最終的には、主人公は、子どもたちとは深い愛情で結ばれているんだなあ、彼は成仏できそうでよかったなあという感じで終わるのだが、現実的な問題は何ひとつ解決してないので、「主人公はいいとして、子どもたちはこのあとどうなるのか」と非常に滅入ってしまい、やっぱり人間、学問って重要だよ、勉強ができるかどうかじゃなくて、考える力を養わないとダメなんだよ…と痛切に感じた次第です。

もうイニャリトゥ監督は私をイライラさせる天才! これまでの作品でもイライラさせられたけど、次回作もそのつもりで心してみることにしますよ。
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by rivarisaia | 2012-06-04 20:25 | 映画/洋画 | Comments(0)