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見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
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迎春花

作業中のBGMならぬBGVを…と GyaO! をつらつら眺めていたら、李香蘭の満映映画があって驚き。流し見どころかまじまじと観てしまったんですが、いろいろな意味で興味深い映画なのであった。

迎春花_b0087556_18211032.jpg

迎春花』監督:佐々木康

満州での生活紹介映画という趣なので、あらすじはあるようなないような…という1942年の作品です。舞台は奉天。いきなり出だしから、スカート姿でアイスホッケーに興じる李香蘭と木暮実千代。満州まで来てスケートも滑れないのはもぐりらしいです。そんなセリフが何度も出てくるのです。ちなみに日本人で碁ができないのももぐりらしい(これも何度も言ってた)。

さて、李香蘭演じる白さんが働いている建築会社に支社長の甥・武雄(近衛敏)がやってきます。筋書きは、武雄のはじめての満州生活を、同僚の白さん(李香蘭)や支店長の娘・八重(木暮実千代)との交流をまじえて描くといった内容です。町の様子や日中の文化の違いを紹介しつつ、簡単中国語講座に、現地での生活費の内訳まで教えてくれるのであった。ハルビンの氷上祭も出てくるよ。ややこじつけな感じで。

武雄が上から目線な日本男子なのも、当時の様子を反映しているのでありましょう。イラッときますけどね、武雄。

そんな武雄は、女性陣からはのんびりしてるから嫌~と言われているのですが、たまにハッキリした態度を取って見直されておりました。武雄と白さん、八重の恋のトライアングルに発展するのかと思いきや……かなり唐突な八重の東京に戻って働く宣言。その直後、これまたいきなりの白さんの北京に行きます宣言。

呆然とひとり残される武雄。あまりに突然すぎて私も呆然としましたけどね…。

そして、何故か場面が暗転し、奉天での剣道練習風景で映画は終わるのであった。女性陣は前に進んでいる感じがするけど、男子・武雄はどうもダメそうだな〜。
by rivarisaia | 2012-08-22 18:22 | 映画/日本 | Trackback | Comments(0)