「ほっ」と。キャンペーン

ザ・ビッグイヤー(本)とビッグ・ボーイズ(映画)

刊行時、バード・ウォッチングをする人々の間で(おそらく)話題沸騰になった(はず)のノンフィクション本。これが大変におもしろい本で昨年映画にもなりまして、日本ではひっそり公開され観に行く間もなく終わってたんですが、先日ようやくDVDで観ました。

鳥好きも、鳥はべつにどーでもいい人も、みんな観るといいよ。そして原作本はさらに面白いので必ず読むべき! そこで映画と原作と両方紹介します。

まずは原作から。

b0087556_22461316.jpg

ザ・ビッグイヤー 世界最大のバードウォッチング競技会に挑む男と鳥の狂詩曲』マーク オブマシック著、朝倉和子訳、アスペクト刊

「ザ・ビッグ・イヤー」とは、1年間に北米大陸で観察した鳥の種類の数の多さを競う、アメリカ探鳥協会主催の記録会。

本書は、激戦となった1998年大会に参加した3人のバーダー(探鳥家)を追った白熱のドキュメントである。


激戦? 白熱? たかがバード・ウォッチングなのに? って思うでしょ。ところがどっこい。「ザ・ビッグ・イヤー」は想像を上回る壮絶な競技なのである。1年間に何万ドルもつぎこみ(鳥をみるために)、全米各地を飛行機で飛び回り(鳥をみるために)、ろくな宿泊施設もないアリューシャン列島のアッツ島くんだりまで行き(鳥をみるために)、ヘリコプターをチャーターし(鳥をみるために)、テキサスのゴミ捨て場を歩きまわり(鳥をみるために)、船酔いでゲロゲロ吐きながらも「出たー」と誰かが叫べば双眼鏡をひっつかむ。鳥をみるために!

水面下では駆け引きが行われ、時には命がけ。鳥をみるだけなのに、なんでこんなに熱いのか! そこに鳥がいるからさ! バカだよね、だがそこがいい! ちなみに数は自己申告制なのだが、名誉をかけた競技なので、ごまかす人はいない。

そんな彼らのような人々をバーダーと呼ぶ(バードウォッチャーではない)。

なにこのエクストリーム・バード・ウォッチング…。気づけば、ぐいぐい引き込まれてましたよ、熱く燃えたぎる探鳥の世界に。3人のバーダーの熾烈な戦いを追うと同時に、コネタや歴史も挿入されて、読み物として大変おもしろい1冊です。読み終わる頃には、鳥に興味がわいているはず。競技に参加する気にはならずとも、私もたまには庭にくる鳥を注意して眺めてみようかな~という気分に。

図版や地図が入ってないので、鳥の名称や北米の地名を知らないとイメージわかないかもしれませんね(鳥図鑑や地図を併用して読むという手もアリ)。

そこで、映画版を先にみるという手が可能ですよ。

3人の人物は映画向けに脚色されてますが、基本的に探鳥の部分は実話です。

b0087556_22462511.jpg

ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して(The Big Year)』監督: デヴィッド・フランケル

なんでビッグ・ボーイズなんだよ。副題付けるなら、原題のザ・ビッグ・イヤーでいいじゃんかよ。しかも「しあわせの鳥を探して」ってメーテルリンクの話かよ。相変わらず、配給会社はセンスのかけらもナイわね!

という文句はさておき。

主演の3人組は、ジャック・ブラック、スティーヴ・マーティン、オーウェン・ウィルソン。さらに脇役として、アンジェリカ・ヒューストンにダイアン・ウィースト、ビッグバンセオリーのシェルドンことジム・パーソンズも出ていて、個人的には豪華キャスト。

アッツ島ってどんなところなのか謎でしたが、これで腑に落ちた。行きたくない(笑)

鳥の映像ももりだくさんなので、DVDで確認しつつ、本も再読しようかな~。

さて、「ザ・ビッグ・イヤー」に挑みたくなった人は、アメリカ探鳥協会のブログ記事「ARE YOU THINKING OF DOING A BIG YEAR NEXT YEAR?(来年、ザ・ビッグ・イヤーをやってみようかなと思ってる?)」をどうぞ。

私までたまに覗いてしまうようになった、アメリカ探鳥協会サイト。(ハリケーンの後とかチェックしたくなるんだよ。その理由は映画か本をみればわかります…)
[PR]
Commented by 茶虎猫 at 2012-11-20 08:43 x
春巻さま、はじめまして。
いつも本、映画、中国茶など貴重な情報をありがとうございます。
つい購入して積読本が増殖中です。
しかも今度は鳥!ドバトでさえ大好きな私にはこたえられません。
この本のことはどこかで見た記憶が。それっきり忘れていましたが、今回の記事を読んで俄然興味がでました。
映画もこの3人にAヒューストンやDウィーストって超豪華キャストですね。絶対見ます。
アッツ島って日本軍が玉砕した島かな。
あまりに興奮したのでコメント残させていただきました。
これからもよろしくお願いいたします。
Commented by rivarisaia at 2012-11-21 23:41
こんにちは〜。最近は感想を書いてない映画や本がたまってて、すでに今年はもうあきらめて来年からがんばろうという気分です…。

ところで、鳥好きですか! ドバトでさえ大好きということでしたら、ぜひぜひどうぞ!! そしてゆくゆくはビッグイヤーに参加…(いや、それはナイかもしれないけど)。

本も面白かったんですけど、映画とあわせるとなお楽しいです。なぜなら、映画には鳥の名前が映像付きで出てくるから。コメディとしては少しゆるいせいか、海外の映画サイトではあまり評価が高くなかったんですが、私はかなり楽しみました。

そういやアッツ島って日本軍が玉砕した島ですね…。なんとも寂しく、寒そうな島でしたよ…。

では、これからもどうぞ遠慮なくコメント残してくださいませ。
Commented by miyota at 2012-11-23 22:25 x
初めまして、春巻さん(^。^)
私もトリ好きなので、早速DVD買っちゃいました。まだ見てませんが、楽しみです。ブログを読んで、教養をおすそ分けさせていただきたいです。
Commented by rivarisaia at 2012-11-24 00:40
こんにちは! 鳥が好きな人が意外にいる(笑)そんな私も鳥好きです。でもここまで情熱を注げるかというと無理だけど! DVDを見るのが楽しみですねー。エンドロールの鳥一覧とか便利だし。

私、フクロウを見にいくエピソードがけっこう好きでした。

ところで…教養……か…(遠い目)。いや…私には教養はなくて、なんと言いますか中途半端で役に立たない豆知識ばかりですが、逆にたまにコメント欄で知識を授けてください…。
Commented by miyota at 2012-11-24 22:27 x
DVD観ました!面白かったです\(^o^)/ 見所たくさんありました。2羽のハクトウワシ?が絡まり合って落下して行くところが美しかったです。バーディングは鳥追い、ですよね。私もむかーし、何度か鳥追いをしたことが… 。
アッツ島⇦アトゥって発音するんですね、アッツ桜で名前を知り、激戦地であったとは知っていましたが、アメリカ領土で、あんなとこにあるとは…⇦Googleマップ参照しました。あんなところで戦ってたんですね~、驚きました。素敵な映画をご紹介頂き、ありがとうございました。
Commented by rivarisaia at 2012-11-27 00:06
ご覧になりましたか! ワシの落下シーンも見どころでしたよね。私、初めてみたのでびっくりしました(あれって、わざわざそのために撮影したのか、それともすでに存在する映像を利用したのか、謎だ…)。

鳥追いをされていたんですねー。それでは、なおのこと登場人物の方々の気持ちがわかりますね(涙)。

アッツ島って日本のほうが近い、みたいなことを言ってて、地図を見て、あまりの僻地にちょっとびっくり。あそこで戦ってたこともさらにびっくりですよ…。

by rivarisaia | 2012-11-19 22:49 | | Comments(6)