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Wreckers

今をときめくベネディクト・カンバーバッチ君が出ている映画の紹介です。いまのところ日本では未公開で、劇場で公開されなくてもDVDスルーでもいいかな~という感じですが、カンバーバッチ君がサイコな役なのが見どころ。ヒロイン役は『リトル・ドリット』のクレア・フォイ。

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Wreckers』監督:Dictynna Hood

デイヴィッド(カンバーバッチ)とドーン(クレア)の夫婦は、デイヴィッドが子ども時代を過ごした村に引っ越してくる。静かな田舎で子どもをつくって楽しい家庭を築こうという算段である。

そこへデイヴィッドの弟ニック(ショーン・エヴァンス)が突然あらわれる。ニックの存在が徐々に夫婦の関係を壊していく…。


弟のせいで夫婦に亀裂が…という話ですが、ドロドロした三角関係に発展するのではなく、モヤッとドス黒い渦のような疑念が夫婦の間に充満してくるという展開です。これでは何のことだかよくわからないと思うので、やや内容に触れますが説明します。

そもそも妻ドーンは、これまで夫の弟に会ったことがなかった。そのあたりを夫に聞くと、彼は軍隊に入って戦争に行ってたから、という答が返ってくる。さらに弟ニックは子どもの頃にお母さんを階段から突き落としたりして、非常に乱暴者なのだ、とデイヴィッドは言う。確かにニックはPTSDや夢遊病に悩まされていたりするんですけども、どうもこの兄弟の間には変な緊張感が漂っている。

やがて、ミドルクラス出身っぽかった夫デイヴィッドはどうやらワーキングクラスの出身であること、子どもの頃に父親から虐待を受けてたらしいこと、しまいには母親を階段から突き落としたのは弟ではなくデイヴィッドなのではないか…といった、これまで知らなかった夫の一面や暴力性がだんだんあらわになり、妻のほうは不信感を募らせていきます。

そんな矢先、不妊治療をしていた夫婦の、不妊の原因が夫にあることが判明。しかもそれをとっくの昔に夫は知っていた。なんでだまっていたのか、と妻は激怒する。

カンバーバッチ君演じるデイヴィッドが、本性がよくわからなくて薄気味悪いことこのうえないです。映画の出だしは良さそうな人だったのに。やがて激しい兄弟喧嘩の末に、ニックは家を飛び出し、そして失踪。ドーンとデイヴィッドは、当初念願だった「幸せな家庭」を築きます(エッ!?)。

が、ラストシーンで「あること」を悟ってしまったデイヴィッドの表情の変化が恐ろしい。

デイヴィッドの過去やニックの行方、これからの夫婦の行く末もふくめ、いろいろなことがはっきりとは描かれないのですが、どう考えてもいろいろと黒いですよね…。あのふたり、これからどうするんでしょうね…。じつはこの作品は新年早々に観賞しまして、正月からうすら寒くなってた私でした(カンバーバッチ君がよいので、無問題ですけどね)。
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Commented by fontanka at 2013-01-30 22:50 x
うーーん。ミステリチャンネルででも「カンバーバッチ特集」でやるのを待ちます(消極的に)

テレ東で、適宜カットして吹き替えてくれるといいんですが(そもテレ東でやる映画か?)

「グッドモーニング・バビロン」という映画で、グリフィス監督が、「映画は夢の固まりだ」と言ってました。
あのセリフにしびれました。そう、私は楽しむために映画みてるの。
だから、「怖い」のや「暗くなる」のがみられないんですね。
なので、春巻さんの記事を楽しみしてます。

夫と映画をみるときは、私の趣味ものか「考えなくていい映画」になってます。
Commented by rivarisaia at 2013-01-31 21:58
テレ東っぽくはないかも。むしろシネフィルイマジカあたりかしら。カンバーバッチ特集やってくれたらいいのにね。ドラマ『Parade's End』の放映はまだか!?と待っているところなのですが。

どんより暗く重い気分になる映画は、私もみるのに気力が要ります。疲れてるときなどは、考えなくていい映画でパーッとしたい。コナリー原作の映画の感想も書いてなかったので、近々書きますね! これは fontankaさんにおすすめ。
Commented by ヨシ at 2013-05-28 06:55 x
こんにちは
突然お邪魔します。
あまりWreckersって知られていないらしく話の内容もイギリス英語が聞き取れなくて細部まで分からずネットで探せばどこかに載ってるんじゃないかと調べているのですが、見つかりませんでした。そしてやっとここまでたどり着いた。。。思えば長い旅だった。ゼーゼー。
春巻さんは原語でご覧になったんですよね?すごい。イギリス英語ばっちりとお見受けしました。いいなぁ。

何度聞き返してもやっぱり分からないんでもしよかったら教えていただきたいんですが、Davidが原因の不妊の原因ってなんだったんですか?
Commented by rivarisaia at 2013-05-28 13:35
こんにちは!『Wreckers』はそのうちCSあたりで放送しそう…とか言いつつ、ぜんぜんやらないですね。『Parade's End』はWOWOWで放送したのに(こっちはテレビシリーズだからなのかな)

さて、本作ですが、だいぶ前に人から借りてみたので、すでに細かいことは忘却のかなたです…。不妊の原因ってしゃべってましたっけ? 「前の彼女が子どもをほしがってたけど、できなかったのは自分のせい」みたいなことをしゃべってた記憶はあるんですけど。もともと無精子症(sterile)だったんじゃないかなーと推測しますが、ああ、せっかくここまでたどりついたのに、お役に立てなくてすみません!! 私も気になってきました…。

そんなわたしの英語はアメリカ英語なので、イギリス英語だと何言ってるのかわかんなかったりすることはしょっちゅうですよ! DVDに英語字幕があったりすると便利ですよね〜。
Commented by ヨシ at 2013-05-28 17:55 x
私はてっきり前の彼女の時に妊娠させないためにパイプカットしたとかそういうことで怒ってるのかと思ったんです。もしそうだとしたら、ものすごく自己中なわけで、ドーンが怒るのはもっともだし、さらにそれなら!ってことでああいう反応になっても共感できちゃうところはあるかなって思ったんです。
ところであれって弟だったんでしょうか?一瞬しか出て来なかったからよくわからなかったんです。もしかして聖歌隊のあの人だったのかな?最後に意味深に出てくるし。でもそうだとしたらどうしていきなりドーンのところに訪ねてきて招かれないのに上がってくるんだい?とか。
分からないことありすぎで、悶々とするけど、もう一回見てもやっぱり分からない。あ”ー!
Commented by rivarisaia at 2013-05-28 20:33
だんだん自分の記憶に自信がなくなってきました…が、前の彼女のときに自分が不妊の原因だったのがわかったと言ってただけだったような気が。

でもデイヴィッドはいかんせん性格がよろしくないので、自分の凶暴性を遺伝させたくないみたいな雰囲気もあったような気もしてきました(他の映画とごっちゃになってるかも)。

そしてあれは弟じゃなくて、ドーンが怒り狂ってたときに関係をもった友人(?)の男性の、ですよね。最後に意味深に出てくる人。しかしいきなりの行為すぎて、レイプなんだか合意の上なんだかよくわかりませんでしたけど…。

デイヴィッドは弟の子どもだと勘違いしていたのに、最後の場面でじつは違うことを悟ったのだと思います。弟の子どもなら血のつながりがあるようなもんだからデイヴィッド的には問題なかったのでしょうが、違うことが発覚して、これからどうするんでしょうね…。そして弟はどうしちゃったのかな。やっぱりデイヴィッドが…。
Commented by ヨシ at 2013-05-28 21:06 x
あ、やっぱりデイヴィッドが。。。弟を?!こわい。。。やだ、そこまで考えてなかった。そのうちドーンも?きゃぁああああ!いつかものすごい形で復讐とかしちゃったりして。

結婚って唯一ありのままの自分であっても許される場所であるべきなのに、隠したり、外見だけの幸福感とかでだましだましいっしょに年を取っていくなんて耐えられない!生き地獄だわ。

あの話の続きを考えているとやっぱりうすら寒いです。

春巻さんの映画の感想をいくつか読ませていただいたんですけど、とっても面白い。これからもたびたび絡ませていただきたいので今後ともよろしくお願いしまーす。
Commented by rivarisaia at 2013-05-30 17:26
いや…考えすぎかもしれないけど、あの弟のいなくなり方とか怪しくないですか…。そのうちドーンも…とかどうしても考えちゃうんですけど!

ドーンとデイヴィッドはハタからみたら、いい感じの夫婦に見えるんですよね。でもこれからどうなるんでしょうね。そんなふたりの子どももどんな大人に成長するのか心配。

なんだか最近映画の感想もさぼり気味のブログですが、コメントも気軽に残してくださいませ。いつでもお待ちしております。
by rivarisaia | 2013-01-29 22:54 | 映画/洋画 | Comments(8)