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愛の犯罪者(TIFF公開時のタイトル:ラヴ・イズ・パーフェクト・クライム)

東京国際映画祭の2本目。ラリユー兄弟の映画なので変テコリン。主演はマチュー・アマルリック。アルプスの雪山と、ステキ建築も堪能できる作品です。

ラヴ・イズ・パーフェクト・クライム(L'Amour est un Crime Parfait)
監督:アルノー・ラリユー/ジャン=マリー・ラリユー

ラリユー兄弟の映画に山が登場するのは、ふたりはピレネー生まれで、おじいさんが山でアマチュア映画を撮影してたからだそうです。熊とか撮ってたんだって。熊を!(上映後のQ&Aより)

大学で創作を教えているマーク(マチュー・アマルリック)は、女子学生のバルバラと一晩過ごす。翌朝、バルバラはいなくなり、彼女の義理の母アンナや警察が大学を訪れ、バルバラが行方不明になったとマークに告げる。

アンナに惹かれるマークだが、学部の上司は「余計なウワサが立つと困るからアンナとは口を聞くな」とマークに釘をさす。いっぽうその上司はマークの妹マリアンヌに心を寄せており…


このような出だしの、ミステリー調の物語です。

マークとマリアンヌ兄妹は一緒の家に住んでいるんだけど、ふたりの間にはどこか怪しい気配が漂っている。バルバラの義母アンナ(マイウェン)も、けだるそうな妖艶なオーラを発散させている。そこへ、新たにマークを誘惑する女子学生が登場したりする。

このように女性に人気の大学教授マークですが、どうやら記憶障害があるようで、鼻血をだらだら流しながらとんでもないことをしでかしちゃうのに、アンナのもとに転がり込んだり、あとで「あ、やばい!」と急に思い出したりと、なんとも心もとない人物である。

でもいいの。面倒なことは、雪山の深い深い裂け目の中に葬ってしまえばいいの。しかし、やがては葬り去ったものが明るみに出るときがやってくるのであった。

愛のせいで。

劇中、マークが二度ほどオオカミを見かける場面があるんですけど、あのオオカミは何を象徴していたのかなあといろいろ考えたりしています。一度目はバルバラを家に連れ帰るとき、二度目はアンナの家のバルコニーから。マークの内面を表しているのだろうか。

先に述べたように、本作はアルプスの山や町の景色がとてもきれいで、しかもマークの勤務先である大学は、SANAAが設計したロレックス・ラーニング・センターが舞台になっています(ロレックス・ラーニング・センターについてはコチラをどうぞ)。映画のついでに建物の中をたくさん見られて、なかなか興味深かった。最後に出てくる湖のほとりのコテージもよかったな。あれはどこだろう。

さて。

今回急遽、主演のマチュー・アマルリックが来日して、Q&Aがありました。相変わらずかっこよかったですが、服装はいつもの茶色のジャケットで(今回はパンツはお揃いの茶色のやつじゃなくてチノパンだったわね…)、あの茶色のジャケットはそうとうお気に入りなのか、日本に来るときのユニフォームなのか。ま、似合ってるからいいんだけど!

そしてQ&Aで感じたこと。これはTwitterでさんざんグチったからもうあまり書きたくないんだけど、時間が限られているセッションで、個人の感想を延々述べるのも遠慮してほしい状況なのに、相手に対して「あなたは誰それに似ている」だとか、映画制作者に「作品が語学の勉強になった」とか、どうしてそういうことを言ってしまえるのか、ちょっと信じられない、ということが起きました。

○○に似てるっていわれても、たぶん知らないし困るよね。さらにその俳優が出ている映画を観ろとまで言ってて、場内苦笑。Q&A、ときにおそろしい事態が発生するよね…。
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by rivarisaia | 2013-10-24 00:39 | 映画/洋画 | Comments(0)