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アメリカン・スナイパー

ひとりテキサス映画週間、テキサス人が主人公なのですが、ただでさえ感想書きづらい話なのに、最近の出来事をいろいろ鑑みるとますます書きづらいな。。。


それから私は、まだ存命の人、亡くなって間もない人、未解決事件の渦中の人などが主人公の映画に対して非常に微妙な心持ちになってしまうのですが、本作もまさにそれである。

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アメリカン・スナイパー(American Sniper)』監督:クリント・イーストウッド


アメリカ海軍の特殊部隊SEALsの狙撃手としてイラク戦争で活躍したクリス・カイルの話。クリス・カイルの自伝が元になっていて、私、自伝読んでるので、そちらの感想は次回書きます。


映画は、どこまで事実に即していて、どこがフィクションなのか、その混ざり具合がもやもやしていて、「あくまで映画(フィクション)ですから」と割り切れず居心地が悪い(※よだん参照)。本作は裁判やってる最中に公開されているので、それもまたどうなのかなー。


西部劇っぽいし、英雄譚っぽくもあるし、とても悲惨な話でもある。ああやっぱり戦争はよくないというふうに思う人もいるだろうけど、基本的にはやはり「War Hero」の話であって戦争の是非についてはそれぞれ好きに考えてください、と突き放した印象を受けました。


私からすると「War Hero」とは、正義の英雄(hero)ではなく、戦争で何かしらの功績をあげた勇士(hero)という感覚なのですが、戦争ですから、一方にとっての英雄は、他方にとってはヴィランだったりもしますね。ヒーローっていうと、何かとても善人のような印象ですけど、何かを犠牲にして社会に尽す人は典型的なヒーローだし、地味な作業をコツコツやって成果を出した人もヒーローだったりします。


そういう意味で、クリス・カイルは、めっちゃ精度の高い仕事をして戦争で功績をあげ、身を捧げて国につくしたという、大変にヒーロー要素の多い人である。おそらく非常に真面目な人なんだとおもう。


しかしあれだけ強い精神力と肉体を持っている人でも、4度の派兵で、あんなにボロボロになっちゃうのか……おそろしや……しかも本人はそれ認めてないし、こりゃ周りも大変だ……というのが、観終わった直後の感想で、クリスであれなら、いわんや普通の人をや、という気持ちでいっぱいに。帰還兵の自殺が社会問題となるのも、さもありなん。


PTSDに苦しんだ人が、PTSDに苦しむ人を助ける活動をしていて、PTSDの人に殺されるというのはなんとも皮肉な現実で、実際問題として帰還兵のケアの問題もかなり深刻だよな、としんみりいたしました。


(※よだん)映画では「ムスタファ」という敵のスナイパーが登場して、そんな敵にも奥さんも子どももいるんですよ、という表現になってたけど、原作では、ムスタファという元オリンピック選手の狙撃兵がいるって噂があった、という1行のみでおわり。主人公とは因縁のライバルという創作を入れたりしつつも、ラストにリアルニュース映像を入れてくるのがちょっと微妙。


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Commented at 2015-03-20 23:16 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rivarisaia at 2015-03-24 23:57
とても興味があります! さっそく読んでみます。教えてくださって、ありがとうございます。
by rivarisaia | 2015-03-20 19:49 | 映画/洋画 | Comments(2)