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妻よ薔薇のやうに

ずーっと観たい、観たいとおもっていた映画をついに観ました。とっても面白かったです。

妻よ薔薇のやうに』監督:成瀬巳喜男

丸の内で働いている君子は、歌人の母、悦子と暮らしている。君子の父は、ずいぶん前に家を出てしまっていた。長野の山奥に砂金を探しにいった父は、別の女性とくらしており、しかもふたりも子どもがいるのだった。

そんな父を、君子は連れ戻しに行くことになるのだが……


1935年の映画なんですが、30年代はやはりモダンだなあ! 衣装もモダンだし、セリフもモダン、東京の街並みもモダン、ときたもんだ。君子のお母さんは「静かにしてちょうだい。今インスピレーションがあって、いい歌ができそう」なんて言う。インスピレーション!

君子と恋人の会話もとても好き。たとえば恋人が、お菓子をもって君子の家にやってきた時の会話はこんな調子。

ああ、のどかわいた。
あら、お茶が飲みたかったら、あそこにあるからいれてちょうだい。紅茶もあってよ。
へえ、お客様がやるのかい?
ちょっと手が離せないのよ。
何を買ってきたの?
なんだ、お菓子になら手が離せるのかい?
よしてよ、食べたいんじゃないわよ。


この会話は、のちに立場を逆転して、君子が恋人の家を訪れたときに繰り返されるのが、ちょっと可笑しい。そんな丸の内OL君子の月給は45円。恋人の月給は、10円高い55円です。

さて、砂金を探しにいった父親はどうにもダメな男なのだが、芸者あがりの二号さんがなんと大変によくできた女性で、最終的には、ああ、これはお母さんの負けだわと、君子も理解することになるのだった。

君子が父を訪ねて信州に行ったときに、道端で偶然父の息子に出会う場面があるんだけれども、ここでその少年が頭にカバンを乗っけていて、真顔で会話してるのが不思議(笑っていい場面なのか、よくわからなかった……)。ダメ親父の血を引いている息子っていう感じもするけど。二号さんとお父さんの間には娘もいて、こちらは母親似でしっかりしてました。
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by rivarisaia | 2015-05-24 23:36 | 映画/日本 | Comments(0)