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五日物語—3つの王国と3人の女—

大変に私の好みの映像を観ました。眼福。ポスター画像をやや大きく載せちゃおう。

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五日物語—3つの王国と3人の女—(Tale of Tales)』監督:マッテオ・ガローネ

映画のもとになっているのは、17世紀初めにジャンバティスタ・バジーレがナポリ方言で執筆した民話集『ペンタメローネ』です。

『ペンタメローネ』は、笑わないお姫様と眠り王子という大枠となる物語がありまして、その中で、ある人の魔法をとくために10人の女が1日に一話ずつ、五日間にわたって物語を語ることなった、という構成になっています。大枠の話1つ+全部で50の物語。

デカメロンや千夜一夜物語と似た構成ですが、物語が入れ子状になっているのがとても面白い。ペローやグリムの物語のもとになったのではないかと思われる話がいくつか入ってます。

本作は『ペンタメローネ』をそのまま映画化したのではなく、第1日目のノミの話、魔法の牝鹿の話、皮をはがれる老婆の話の3本をベースに、かなりアレンジを加えた内容になっています。羊くらいの大きさにまで育ったノミ、まさかの実写! 気持ち悪くてかわいい。

昔話はグロテスクでシュールな話がほとんどで、文章ならさらっと読めたとしても、そのまま映像にすると強烈な描写がたくさんあるわけですが、今回はそういう部分もガッツリ映像になっていて、私としては

最高(感涙)!!

という気持ちでいっぱいでした。もちろん、イテテテテとか、酷いあんまりだ....という描写もいっぱいあるのですが、まったく容赦ないところがよい。衣装も美しいし、画面の色彩も全体的に南イタリアっぽいトーンだし、プーリアやアブルッツォ、シチリアあたりのお城で撮影しているので、建築見るのも楽しい。

「綱渡り」をするシーンが何度か出てくるのが象徴的で、結局のところ人生とは、細いロープの上を危なっかしく渡っていくようなもの、ということなのかもしれません。

もう一度『ペンタメローネ』を読み返したくなったけど、邦訳版は絶版なのでこの機会に復刊してくれたらいいのになという気持ちです。私、イタリア語版しか持ってなくて、邦訳ほしいなー。



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Commented at 2016-12-14 23:23 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rivarisaia at 2016-12-15 22:24
今年は本当に大変でしたね。無理をせずに、冬休みにゆっくりしてくださいね。気長にお待ちしております。
by rivarisaia | 2016-12-14 21:54 | 映画/洋画 | Comments(2)