ドゥームズデイ・ブック:中世英語は大変だ

ドゥームズデイ・ブック(上・下)』コニー・ウィリス 著、大森望 訳(ハヤカワ文庫)

ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞とSF三大タイトルを受賞したコニー・ウィリスのタイムマシーン・シリーズ。
過去へのタイムトラベル技術が確立された近未来。研究者が歴史調査のために過去へ旅することが可能になった。史学部の女子学生キヴリンは、21世紀のオックスフォードから14世紀に向かうが、到着と同時に病に倒れてしまい、元の世界に帰るための場所が分からなくなってしまう。いっぽう21世紀の世界では、正体不明のウイルスが猛威をふるいオックスフォードに隔離宣言が出されてしまう。キヴリンは無事未来へと戻ることができるのか。

SFというよりも、歴史小説と言ったほうがピッタリくるかも。中世のイヴリンと21世紀のダーンワージー教授の話が交互に展開していくのですが、なにせ中世イギリスの描写が秀逸。やたらとリアリティがある。翻訳機があるのに、最初言葉がなかなか通じなかったりとか、中世のお屋敷内の雰囲気とか。閉塞感のある小さな村と、そこに暮らす人々に親近感さえ湧くのですが、おかげで後半の怒濤の展開には、
「うわー、やっぱアレだったの? もうどうしよう!」と主人公よりも慌てふためきました。

長いですが、後半に入ると途中で止められなくなって一気に読める。おすすめ。
[PR]
トラックバックURL : http://springroll.exblog.jp/tb/4529029
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by rivarisaia | 2006-04-30 21:13 | | Trackback | Comments(0)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
プロフィールを見る