フーコーの振り子:虚構と真実

テンプル騎士団とか薔薇十字団などと言われると、必ず脳裏に浮かぶ本がウンベルト・エーコの『フーコーの振り子』。読んだのはもう何年も前なのに。

『ダ・ヴィンチ・コード』のようなノリの良さを期待すると、あまりの濃さに胸やけした挙げ句、全然違う系統の話なので肩すかしを食らうと思われるのですが、私はこの本が嫌いじゃない。

翻訳に難アリ、いやあの訳でいいのだ、読みにくい、時系列が混乱する、とにかく難解だ、話が下巻の後半までまったく展開しないではないか...という意見も多々あり、まあその通りだし、実際私も「南米の部分は不要では?」「さっぱり状況がわからん」と思ったりした記憶があるのですが、めくるめくオカルトワールドの洪水に飲み込まれた後で「秘密文書の正体」があっけなく判明した時の驚き(ここで怒った人もいたかもしれない)。しかし、嘘が一人歩きを始めた以上、主人公たちはもう後戻りはできないのであった。

ある意味、虚構(こじつけ)が真実になってしまうというホラー小説なのかもしれない。
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Commented by りりこ at 2006-05-25 04:05 x
いや、あの展開には確かに驚きました。今までの苦労は〜!?と脱力しました... .
Commented by rivarisaia at 2006-05-25 18:49
>りりこさま
そうなのよ。ええええ、ただの○○なの!!??と呆然。それまでの蘊蓄部分を調子よく読み飛ばしたりしていたので、何度も何度も読み返して確認しちゃいました。
by rivarisaia | 2006-05-24 23:49 | | Trackback | Comments(2)

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