コーデックス

古書が好きなのですが、古本というよりも「古い写本」の方の古書。いわゆるコーデックスと呼ばれるやつです。羊皮紙に描かれた写本とかクラクラします。ファクシミリ(写本の複製本)ですら、めまいがします。と言いますか、ファクシミリでいいので1冊欲しいくらいです。

そんな写本好きの私が昨晩一気読みした本が、『コーデックス(CODEX)』 レヴ・グロスマン(Lev Grossman)著 三川基好 訳 ソニー・マガジンズ刊。

ニューヨークに住む主人公は、ロンドンに栄転することになった投資銀行のアナリスト。休暇中に、大手取引先である公爵家の蔵書を整理することになってしまった主人公は、14世紀に書かれた幻の写本(コーデックス)を探すはめになる。主人公は中世学を専攻している女子学生に協力を求めるが、彼女はその写本は実在しないと断言する。しかし....

なんかさ、『「ダ・ヴィンチ・コード」を凌ぐ傑作サスペンス』という宣伝文句が怪しいんだけど...。もはや、「古い」「歴史」「謎」ときたら、『ダ・ヴィンチ〜』を引き合いに出すっつーのは、そろそろ止めた方がいいのではないかと思う。だって、ストーリーのタイプが全然違います。『ダ・ヴィンチ〜』が殺人とか派手なアクションが盛り込まれたノンストップ小説だったのに対して、こちらは地味です。人殺しもないし、アクションらしいアクションもありません。したがって、手に汗にぎるサスペンス的な話を期待してはいけません。

しかし、「稀覯本」や「写本」が出てくれば、とりあえず面白いと思える人は楽しめる本です。この「14世紀の幻の写本」の部分だけで私はしばらく余韻にひたってました。難点は、主人公に共感できないのと、最後が消化不良な終わり方であるところ。でもまあ、主人公はマネーゲームで出世している銀行員なので、共感できなくて当たり前だと考えれば、この終わり方はいい気味なのかもね。
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Tracked from 投資 銀行 とは? at 2006-07-11 23:09
タイトル : 投資 銀行 とは?
投資 銀行に関する情報をまとめてみました。投資 銀行って一般にはなじみがありませんので、できるだけわかりやすく説明しようと思います。... more
Commented by rivarisaia at 2006-07-12 02:55
ハタと気づいたらこんなTBが! なぜに「投資銀行」なのか?と
一瞬頭をひねりましたが、あ〜主人公が投資銀行員だからなのか。
この本の注目ポイントは私には「写本」でしたが、「投資銀行」が
注目ポイントという読者もいるのかもしれませんね。
by rivarisaia | 2006-07-05 23:58 | | Trackback(1) | Comments(1)

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