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怪猫 夜泣き沼:クロじゃないけど...

むかし祖父母の家ではいろんな動物を飼っていましたが、私が生まれるよりかなり前、黒猫が1匹おりました。名前は「クロ」といい、その性格の良さと毛並みの良さを武器に俳優として活躍しました。たまたま交流のあった映画人から「猫貸して」と言われて「いいよ」と答えたのがキッカケだったようです。猫貸し屋か?

一体どの映画に出たのか、と当時を知る親戚一同に聞いても要領を得ない。「とにかくいろいろ出たけど、映画の題名なんていちいち聞かないから分からないわね!」とクールな反応が。あー、そうですか、うちの猫が映画に出たら絶対出演記録を付けるけどね...。

そんなクロは、ある日いなくなってしまいました。

「おとなしくて毛並みも立派だったから、撮影所で盗まれちゃったんだよ」(by 祖母)

ええー!そんなー! クロや、クロや、どこに行った?(内田百鬼園先生の口調でお願いします)

会ったことないけど、すごいねクロ!ということで、昔の映画に黒猫が出てくるたびに「これはクロかしら?」と想像して楽しんだりするのでした。黒猫と相場が決まっている化け猫映画にも出たらしい。

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化け猫と言えば入り江たか子。そこで本日の化け猫映画は、勝新太郎と共演した『怪猫 夜泣き沼』。1957年公開で、監督は田坂勝彦の大映作品です。

鍋島の殿様は、家来(勝新太郎)と鼓の腕くらべをするが、お師匠様の裁定で負けてしまう。悔しく思った殿様は悪い家老にそそのかされて家来を放逐、師匠を手討にする。ところが師匠の怨霊が愛猫こまに乗り移り...

入江たか子の化け猫最終作。たか子さんは家老の妹で殿様の側室役です。怖い映画というよりは、お家騒動をベースに、本格的な能の舞や芸の細かいチャンバラと盛りだくさんなので、途中で「これって化け猫映画でしたよね?」と確認したくなるほどです。どちらかと言えば正当派時代劇という趣きでした。最後の大立ち回りが凄すぎて、入り江たか子の化け猫っぷりがちょっとかすむ。勝新カッコイイ〜。最近の時代劇ではこうしたすばらしいチャンバラは見られないです。

今回の決めゼリフは、殺された鼓の師匠の「悪い鼓が手に入りましたなぁ〜」に決まり。ヒイイイイ。
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肝心の猫ですが、諸事情から考えてこれはクロではないと思います。でも前掛け付けたなかなかの演技派でしたよ。化け猫映画以外でも、黒猫が出ている1950年代の邦画情報があったらひそかに教えてください。

ちなみにクロの初出演料はかつおぶし1本だったらしい。「そりゃアンタ、もう立派なかつおぶしでね〜」と祖母が言ってました。何だか粋ですね。
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Commented by 邦画ブラボー at 2006-08-20 07:10 x
こんにちは!「怪談夜泣き沼」面白そうですね!

この間見た、「秘録怪猫伝」には
黒猫が出ていましたよ!名前は「たま」でした。60年代の映画なのですが・・・・
Commented by 熊猫 at 2006-08-20 21:57 x
ハニィさんも俳優猫に・・・なれるわけないか。
人前に決して現れない隠れ猫なのに(- -#)
見た目はいい化け猫になれると思うのになぁ。
小さいころは「魔女の宅急便」のジジに激似だったのに・・・
というのは飼い主バカのコメントです。
Commented by rivarisaia at 2006-08-21 01:50
>邦画ブラボーさま
こんにちは! 邦画を観る際にとても役立つブログではないですか〜。
今後ぜひ参考にさせていただきます!

『秘録怪猫伝』は、"正統派「お家騒動型無差別憑依化け猫映画・バイオレンス版」"とのこと。これは観なければなるまいと思いました。
ありがとうございます。
ちなみに『怪猫岡崎騒動』も出だしから気になるところです。
これも観てみます。そうして観たい映画リストが着々と増えていくのでした...。

その後の情報によると、クロはどうやら東宝物に出てたようです。
Commented by rivarisaia at 2006-08-21 01:53
>熊猫さま
ハニィさんも人見知りを直して、ぜひ怪猫映画の俳優猫に...って
出演料はかつおぶしかもしれませんがいいでしょうか?
ジジに似てたなんて、かわいいねえ。
by rivarisaia | 2006-08-10 23:45 | 映画/日本 | Comments(4)