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ざくろの色

世の中にはサッパリわけのわからない映画が存在します。いくつかタイプを挙げるならこんな感じでしょうか。

・あつかっている記号(歴史、文化、宗教)を知らないと理解できない
・テーマが深遠または高尚すぎて理解できない
・物語が破綻していて理解できない
・そもそも監督がイッちゃってるので理解できない

よく理解できない映画だったけど、どうしたことか印象が強烈でいつまでも忘れられないという作品もけっこうあるものです。その中には、できれば思い出したくない映画と、意味不明だったけどすばらしかったワ!という映画があります。

後者を代表する1本が、セルゲイ・パラジャーノフの『ざくろの色(The Color of Pomegranates)』です。
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忘れもしない、今はなきシネヴィヴァンで「パラジャーノフ祭」をやった際に観たのですが、一体全体どうして自分が「パラジャーノフ祭」に行くつもりになったのか、まったく思い出せません。何の映画かもわからずに劇場にいったため、とにかく最初から最後まで私の頭の中は巨大な

??????

で埋めつくされた。

映画というより、コラージュのような前衛的めくるめく映像詩の世界。18世紀アルメニアの詩人サヤト・ノヴァの生涯を題材にしており、ほとんどセリフもなく、イコンとか色彩豊かな写本を眺めているような気分になることから、「動く絵画」と言われているのにはナットクがいきます。1人で5役を演じるのはソフィコ・チアウレリ。途中まで出てくる人の顔が似てるなあと思っていたら同じ人なのであった。

セルゲイ・パラジャーノフ(Sergei Paradjanov)は、その「既存の映画文法から逸脱した表現を反ソ連的な危険思想」とみなされており、1974年には投獄もされて、ゴダール、ヴィスコンティ、フェリーニをはじめ多くの映画人の抗議運動が起こっています。生涯に撮った長編映画は4本のみ。同じくソ連の映像詩人、タルコフスキーとは親しい友人同士でもありました。

残された映画は少ないものの、多くのコラージュ作品を残したパラジャーノフ。アルメニアにあるパラジャーノフ美術館に行ってみたいわ。

パラジャーノフのサイト
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by rivarisaia | 2006-09-16 22:32 | 映画/洋画 | Comments(0)