八つ墓村

うちの母は、おそらく『悪霊島』以外の横溝映画をすべて劇場で観ています。優待券らしきものをもらっていたのではないかと思われるのですが、「今日は金田一を観に行くの」といそいそと友人と出かけておりました。

子ども心に大変うらやましく「私も金田一に行きたい!連れていってよ〜、ねえー」とねだったものです。さすがに生首やら逆さ吊りで口から血がダラ〜などといった、猟奇的な映像を幼い子どもに見せるのはいかがなものかと判断したらしく、一度も連れて行ってもらえませんでした。

正確には一度「金田一に連れて行く」と言われて、母と映画館に行ったことがあります。おりしも「タタリじゃあ〜」が流行っていた時期。私はてっきり頭に懐中電灯さして走る人(山崎努)が見られるものと覚悟して出かけたのに、いざ映画が始まってみるとダーンと大写しになったタイトルは『姿三四郎』でした。


  ・・・・・・。 あれ?


呆然とする私をあざ笑うかのごとく登場したのは柔道着の三浦友和。「これ、金田一じゃないねッ」と隣の母に小声で言うと、「シッ!静かに!」と怒られました。母が我が子を騙すのはこれが初めてではありませんでしたが、まったくもって腑に落ちない思い出です。

まあね、今となっては小学低学年が観るような映画じゃないですからね。母の判断は賢明だったと言わざるを得ませんが、何も『姿三四郎』を金田一だと主張しなくても...。

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さて、肝心の『八つ墓村』(監督:野村芳太郎)は、金田一適齢期(何歳だそれは)になってから目にすることになります。

古谷一行や石坂浩二に馴れてしまった者には、渥美清の金田一が寅さんにしか見えない。さらに洞窟の中で恐怖の鬼ごっこが行なわれている真っ最中に、寅さん金田一は洞窟の外で、村人を相手にノンキな謎解きを展開しています。オイオイ、そんなことをしている場合じゃないですよ!と誰もが言いたくなるでしょう。しかし、小川真由美と山崎努の怪演を前に、そんな突っ込みはもはや野暮というもの。ミステリーというより、もはやオカルトの域に達している本作品の目玉は、ラストの「リアル鬼ごっこ in 鍾乳洞」だけでなく、「落ち武者だまし討ち〜Flying 邦衛の首」「村人惨殺 based on 津山30人キラー」と、ジメジメと陰惨な場面が盛りだくさんです。

数年前、岡山を旅行したのですが、いかにも金田一が走ってそうな風景に感無量でした。車じゃないと行きにくいのですが、岡山に行く機会があったら、ぜひ吹屋ふるさと村&広兼邸(八つ墓村のお屋敷)を訪れることをおすすめします。私もまったく意図せず、鍾乳洞めぐりなどまでしてしまい、いつの間にか岡山旅行が金田一旅行に変化しておりました。

ああ、今日は犬神家の話を書くつもりだったのに、長くなったのでまた明日。

●余談

吹屋ふるさと村の観光サイトはコチラです。広兼邸を見よ! おお〜田治見家!

ちなみに、吹屋のある高梁市は、寅さん第32作『口笛を吹く寅次郎』(寅さんが坊主になる回。マドンナは竹下景子)の舞台でもあります。油屋旅館という旅館には寅さんも宿泊しており、女将さんからアルバムなどを見せてもらった記憶があります。
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あ、その件は、国連には内密にしてください。山間の寒村はヨーロッパも陰湿な感じが漂いますよねえ。山だから湿気がこもるのかも。(そんなのアリか)
by rivarisaia | 2006-10-02 23:46 | 映画/日本 | Trackback(3) | Comments(2)

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