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イントレランス

いつまでひっぱるメディチ・ネタ、という気もしないでもないですが、その昔、同僚から「メディチ・ファンなら観なきゃ!」と言われて観たのが『イントレランス(Intolerance)』。D.W.グリフィス監督の不朽のサイレント映画で、1916年の作品です。

イントレランスは不寛容という意味ですが、「愛と寛容」もしくは「不寛容のせいで起こる悲劇」をテーマに以下の4つの物語が平行して進んでいきます。

(1) バビロン篇:古代バビロンの崩壊
(2)ユダヤ篇:イエス・キリストの悲運
(3)中世フランス編:サン・バルテルミーの虐殺 ←ココ、メディチ
(4)現代篇:労働者の若いカップルの純愛

メディチと言ってもフランス王家に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスがらみの例の虐殺事件が出てくるだけです。サン・バルテルミーの虐殺は『王妃マルゴ』の方が詳しく描いてますので、そちらをご覧になったほうがいいでしょう。

それよりも、『イントレランス』は『グッドモーニング・バビロン!』でも知られているバビロン篇に目がクギづけ! 何と言っても戦争シーンが圧巻で、とても大正時代に制作された映画とは思えない迫力。ミニチュアセットじゃなくて実物大で撮影してるのよね? この部分だけでも観てほしい。

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人がまるで蟻のようだ、アハハ!(by ムスカ)と笑いたくなるようなバビロンのセット。白黒なのがさらに効果的で、ドキュメンタリーのようであった。


長いうえにサイレントなので、途中で飽きるかもしれないと思ったのですが、私が観たバージョンは妙なナレーションが入っていたおかげか、意外にも最後までかなりハラハラさせられました。心の中で何度も「早くッ!早くッ!急いで、急いで、間に合わないよーー!」と絶叫したほどです。ご覧いただければわかると思うのですが、そういうシーンがたくさんあるのです。

リリアン・ギッシュはゆりかごを揺らす人の役。4つの物語をつなぐシーンにチラリと出てくるだけですが、これは人間の精神は不寛容でまだまだ赤ちゃんですね、という意味なのでしょうか。
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by rivarisaia | 2006-11-16 23:58 | 映画/洋画 | Comments(0)