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ミッシング

12月10日にチリのピノチェト元大統領がとうとう亡くなりましたね。91歳か、ずいぶん長生きしたわね。ふと「憎まれっ子世にはばかる」という諺が頭をよぎったのは、私だけではあるまい。ピノチェトといえば、コンスタンタン・コスタ=ガヴラス監督の映画『ミッシング(Missing)』 (1982)を思い出した人も多いかも。


南米チリで起きたクーデター。戒厳令が敷かれた町で、米国人の青年チャールズ・ホーマンが行方不明となる。チャールズの妻ベス(シシー・スペイセク)と、米国からやってきたチャールズの父親エドワード(ジャック・レモン)は、衝突しながらも2人でチャールズの行方を追うが、その背後にはチリの軍部と米国政府が絡んでいた。


実話です。実話なだけに何ともむなしい気分になるかもしれませんが、いい映画であり、考えさせられる映画です。国益の前には個人なんてゴミみたいなものですね。こうした映画を観ると、「遠い国の出来事だし」とか、「昔の話だし」などと考えて安心しがちですが、いつどうなるかわからない世の中ですから、日本で起きないとは限りません。そうなったら、私は「行方不明者」リストに載る可能性が高い。どうしたらいいのでしょう。

チリのクーデターが起きたのは1973年(ちなみに9月11日)で、ピノチェトは1974年から1990年まで大統領でした。軍部による恐るべき「左翼狩り」が行なわれていたわけですが、「行方不明」者は3000人以上(おそらく本当はもっとたくさんいる)。アルゼンチンの軍政権では、飛行機で海だか川に生きたまま人を落としたりしたという話もありましたが、チリでも似たようなことを聞いたことがあります。

はじめのうちは「リベラルな活動なんてしてるから面倒な事態に巻き込まれるのだ!」と嫁に対して怒っていたのに、大使館のあんまりな態度にだんだん考えを変えていくお父さんをジャック・レモンが熱演。シシー・スペイセクもハマリ役ですが、ジャック・レモンがとてもいいです。
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Commented by マル季 at 2008-05-18 15:19 x
お久しぶり。モダーンズ好きのマル季です。この事件のことを調べてたら、ここにたどり着きました。この映画、面白かったですよね。でも、事件のことを知らないと入り込めない面もあるかな
Commented by rivarisaia at 2008-05-19 14:42
マル季さん、お久しぶりです。
またもやたどり着かれましたか! この映画、確かに当時のチリのことを頭に入れておかないと、今ひとつ面白さがわからないかもしれないですね。
けっこう怖い話なんだけども。
by rivarisaia | 2006-12-12 23:58 | 映画/洋画 | Comments(2)