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油断大敵で恐怖の報酬

今日あたり仕事納めなんだと思うんですが、仕事が納まんなくて新年持ち越しな私です。
そこで、私にとっての正月は、誰が何と言っても旧正月である、と思うことにしました。基本的に私はこれまでもギリギリガールな出遅れ人生だったので、新年が1月1日じゃなくてもいいもんね、けっ!という気分です。

どうしたことか、仕事というものは、大小程度の差こそあれ波乱が起きること必須なので、納まるまでは気が抜けません。ごくたまに順調に進んだりすると、「これは最後に落とし穴があるのでは...」と不安になってしまうほどです。

まさに「油断大敵」気分が身についているわけですが、そんな「油断大敵」という言葉がつくづく身にしみる映画が、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の『恐怖の報酬(Le Salaire de la Peur)』(1953)ですよね!
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メキシコに近い小さな町ラス・ピエドラス。そこは職にあぶれた者や流れ者が集まる吹きだまりのような町だった。ある日、町から500キロ離れた油田で大火災が発生。消火のためにニトログリセリンを運ぶため、4人の男たちが雇われる。衝撃を与えると爆発してしまうニトロの運搬という死と隣り合わせの任務。さて、2台のトラックは無事に油田にたどり着くのか!?

うだるように暑くて、仕事もないし、こんな町さっさと出て行きたいよ!でもお金なーい!という、ラス・ピエドラスの人間模様がまったりと描かれる前半。長いと感じるかもしれません。私もそう感じました。しかし、この前半あってこその後半です。1滴のニトロの威力を見せつけられて、スタートする心臓に悪い後半では、のんびりしていたあの頃が嘘のよう。しかも後半の人間関係の変わりようと言ったら、アナタ...。

仕事はすんなり行かないのが世の常としても、乗り越えても乗り越えても次々に襲いくる困難の数々。イヴ・モンタンの侠気野郎っぷりがすばらしく、また煙草の葉がふわっと飛ぶという絶妙の演出もたまらないのですが、そんなことは今だから言える感想であり、鑑賞中はそれどころではなかったのでした。

パリのメトロの切符が、しみじみと「油断大敵」という言葉を心に刻みつけてくれること必須。安心して浮かれるな!という教訓なんでしょうか。

ウィリアム・フリードキンのリメイク版は未見ですが、どうなのかしら。今度観てみよう。
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Commented by micchii at 2007-01-26 14:32 x
コメント再チャレンジに伺いました。
よく「手に汗握る」といいますが、文字通り手に汗をかいたのはこの作品くらいです。
前半の長さはやはり必要ですね、後から考えると。
たった一滴たらしたことによる、あの緊迫感。
「サスペンス映画」と「ミステリー映画」をごっちゃにしているのをよく見かけますが、これこそ「サスペンス映画」の最高峰ですよね。
クルーゾーは『悪魔のような女』も大傑作でしたが、未見の『情婦マノン』が楽しみです。
Commented by rivarisaia at 2007-01-26 23:30
再チャレンジ、お待ちしておりました!
本当に何だったんでしょうね...。

そう、後から考えると前半のマッタリは必要でした。観てる最中は
いつまで続くのコレ...と思ってたのに、たった一滴から映画が一気に
緊迫のサスペンスに。

『悪魔のような女』もいいですねー。そんな私も『情婦マノン』は観てません。

リメイクはどうなんでしょうね。最近、リメイクと聞くとめまいを感じるようになってしまって...。
by rivarisaia | 2006-12-28 19:48 | 映画/洋画 | Comments(2)