スローターハウス5

昨日亡くなったカート・ヴォネガット氏よ、永遠に!ということで、今日は...

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スローターハウス5 』 カート・ヴォネガット著 伊藤 典夫訳 ハヤカワ文庫SF
時の流れの呪縛から解き放たれたビリー・ピルグリムは、過去から未来へと往来する時間旅行者となった。ある時はドイツ軍の捕虜としてドレスデン無差別爆撃を受けるビリー、そしてまたある時はUFOに誘拐されてトラルファマドール星の動物園に入れられるビリー。時間の流れを行きつ戻りつするビリーの不条理な物語


初めて読んだヴォネガットがこの『スローターハウス5』。何だこれ?と困惑しつつ読んだ記憶がありますが、よ〜く考えてみると本書から受けた影響はデカかった。

人生でナットク行かないことがあったり、嫌なことがあったりしたら、とりあえず「そういうものだ(So it goes)」と思っておしまいにすること。「えー!そんなあ!」という不条理な出来事に遭遇しても、「そういうものだ」の一言で乗り切って来れたのは、この本のおかげと言えよう。読み方が間違っているような気もするけど、そういうものです。

ちなみに、本書は確か映画『フットルース』のなかで、オトナたちから有害図書に指定されてましたね。ケビン・ベーコンが憤慨していたシーンがあったような気がします。

さて、ヴォネガットの訃報に接して、本書から1節を抜粋したい。

わたしがトラルファマドール星人から学んだもっとも重要なことは、人が死ぬとき、その人は死んだように見えるにすぎない、ということである。過去では、その人はまだ生きているのだから、葬儀の場で泣くのは愚かしいことだ。(〜中略〜)死んだものは、この特定の瞬間には好ましからぬ状態にあるが、ほかの多くの瞬間には、良好な状態にあるのだ。


表紙の写真は映画のひとコマですが、映画は未見です。どんな映画になっているのか、いつか観たいものです。
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Tracked from えいはち@十二社の行動 at 2007-04-17 14:28
タイトル : カート・ヴォネガット逝去
昨日、お台場関連でアフィリエイトで貼り付けたZELDAのアルバム、 「カルナヴァル」に収録されている「スローターハウス」という曲を通して、 カート・ヴォネガットという作家を知り、ハマったのは20年くらい前のこと。 そのヴォネガット先生が先日亡くなられた。享年..... more
Commented by 江戸川 豊 at 2007-04-15 18:20 x
ごぶさたです。スローター〜読んでないけど、映画は2回くらいみたことあります。子供のころの土曜の午後と、20代のころに12chの深夜に。どっちも民放TVで。いろんな時代に行きまくるんだけど、透明なドーム状の部屋(これが動物園?)にいつも戻ってきて、宇宙人は暗闇から声だけって感じだったような・・・。洋物SFは分厚さでいつも読もうとするのあきらめてしまうのだけど、この機会に「タイタン〜」読もうかなぁと。
Commented by rivarisaia at 2007-04-16 14:10
ごぶさたしてます。アメリカの学生になぜかやたらと人気があるヴォネガット(気のせいか?)。『スローター〜』は映画の出来もいいんだよ、というウワサを聞いたので、観たいです。

「そういうものだ」の一言は普通は人が死んだときにトラルファマドール星人が言う言葉なのですが、ガックリ来た時にも使えるなあ!と応用することにしました。そんなトラルファマドール星人は『タイタン〜』にも出てきます。私も『タイタン〜』もう1回読もうかなあ。
by rivarisaia | 2007-04-13 21:08 | | Trackback(1) | Comments(2)

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