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ZOO

昨日、贋作に関する本を紹介しましたが、有名な贋作者といえばハン・ファン・メーヘレン(Han van Meegeren)。

メーヘレンが描いたフェルメールの贋作は、新発見のフェルメール!とみんな騙されてバッチリ売れた。お買い上げのお客の中にはナチスのゲーリングがいたりして、売国奴として捕まったメーヘレンは「私が描いたんですよね」と激白。でも誰にも信じてもらえないので、実際に1枚「フェルメール」を描いて信じてもらった。と、まあこんなエピソードがあります。

さて、フェルメールは映画の題材にもなってますが、フェルメールで映画と来たらトラウマ級に記憶に刻まれたのがコレ。

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ZOO(ZOO: A Zed & Two Noughts)』 ピーター・グリーナウェイ監督

あらすじはどう書いたらいいのかわからないので(笑)、キーワードを羅列してみます。

動物園、双子の学者、白鳥と交通事故、片足の女性、死骸、腐敗、カタツムリ、シンメトリー、メーヘレン、赤い帽子の女、フェルメール


観てない人にしてみれば、「どんな話なんだ」という気分でしょうが、そういう話なんです。本当です。左右対称と腐敗の美学を追求しつつ、フェルメールのモチーフがガンガンと、そうこれでもかと言うくらいガンガンと出てくる映画です。フェルメールの絵画は画面に向かって左側から光が差しているので、映画の画面もできるだけ左側から光が差している、といったグリーナウェイのこだわり具合。ズバリ、メーヘレンという名前の医者や「赤い帽子の女」なども出てきます。

フェルメールは特別に好きではなかったのですが、この映画のおかげで私は以後、フェルメールについていろいろ考えるようになってしまったのでした。恐ろしや。

ところが、何せグリーナウェイなので、気安く「フェルメールが好きなら観たら?」と書けないのがツライところ。私自身、この映画が好きなのか、嫌いなのかよくわからない有様です。公開時に1回きりしか観てないのにも関わらず、鮮明に記憶に残っているので、インパクト大だったのは間違いないけど。いずれにしても、高速カメラでとらえた動物の腐敗映像も出てきますので、ダメな人はダメでしょう。このシーンでかかるマイケル・ナイマンの音楽は絶妙です。

それにしてもフェルメールって人気ですよねえ。フェルメールについて、いろいろ考えるようになった私ですが、これまた自分が好きなのか嫌いなのかよくわからない画家だ。いちばん好きな1枚はどれかと言われたらこれかなあ。
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小さいとよくわからないが、『絵画芸術(The Art of Painting)』。後ろの地図がグッときたポイント。


2007年9月26日から国立新美術館でやるオランダ風俗画展だって、タイトルにデカデカと「フェルメール」(公式サイト)。これでは、まるでフェルメール展のようではないか。フェルメールは『牛乳を注ぐ女』の1枚だけですけど......。古楽器や調度品なども展示されるらしく、それはちょっと観たい気もしますが、恐ろしく混雑しそう。
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by rivarisaia | 2007-05-22 23:56 | 映画/洋画 | Comments(0)