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父、帰る:静謐な水の映画

ずいぶん大昔に観たんですが、「これは感想書けないね!」と放置。しかし、なぜか忘れられず、時折思い出すので、意を決して紹介してみることにした。

でも、書くこと(書けること)がナイんですけどね!

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父、帰る (VOZVRASHCHENIYE/The Return)
アンドレイ・ズビャギンツェフ監督

12年ぶりに突然帰ってきた父親。何も語ろうとはしない父。何も教えてくれない母。2人の息子は戸惑うが、そんな彼らを父は小旅行に連れ出す。7日間の物語


謎が謎を呼び、そして謎のまま終わる。随所にキリスト教的モチーフが意味深に現れて、まあ何だかいろいろ深読みさせられるんですが、今さら何を書いてもこじつけにしか思えないような気がしてきました。お父さんが掘り出す箱の中味もいろいろ想像してみましたが、謎は謎のままでいいですね。どこからか、「考えるな、感じるんだ!」という声が聞こえてくるような......。

そんなよくわからない映画ではあるものの、なぜときどき思い出すのかと言うと、

「映像が非常に綺麗だから」です。

映像が綺麗な映画はいろいろありますが、何だろうなあ、この映画の場合は、空気がとても澄んでいて、水がとてもきれいで、緑がとても緑である、というイメージ。静謐な水の映画ベスト10があったら、間違いなくランクインするんではなかろうか。「わけわかんないけど、映像きれい〜」で111分観れてしまったのは、ある意味すごいかも。

水、謎、映像美....と3つ揃ったら、タルコフスキー?という気もしてきましたが、タルコフスキーよりサラッとしていて現実感がある感じがします。いずれにしても、ロシアってそういう土壌があるんでしょうか。
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Commented by minaco. at 2007-09-02 00:38 x
この映画、残りますよねー。意味深なモチーフも気にはなるけどワタシには理屈で説明できないし、後からジワジワと、こりゃもしかして久々に凄い映画観たナーって気がしてきます。映画館で観れてよかった。

思い出すのはタルコフスキーも確かにそうなんですけど、トリュフォー(ラストの海辺!)とダニエル・シュミット(「山の焚火」)とカラックス(タイトルバック)と、謎がそのまんまなのがちょっとブニュエルっぽい感じがしました。
淡々としてるのにドラマチックでサスペンスフル。うーむ。語りだすと長くなりそうな映画です。
Commented by rivarisaia at 2007-09-03 20:20
>minaco.さん
なんだか知らないけど、じわじわと残ります。
謎が全然解決しなかったのも大きいかも。

タルコフスキーとは水つながりというだけで、雰囲気は全然違うような気もしてきました。トリュフォーとかカラックスのほうが確かに近いかも。
「山の焚火」は未見だわ。今度観てみよう。

淡々とした7日間なのに、語り出すと収拾つかなくなりそうですよ。ほんと。
Commented by minaco. at 2007-09-06 00:12 x
すみません、 シュミットじゃなくてフレディ・ムーラーの間違いでした。>「山の焚火」 スイスつながりでごっちゃになってた・・・。
むかーし観たきりかなり忘れてしまったんで、私ももう一度観たいです。でもDVDもなさそうだし(涙)。
コチラも静謐で雪が美しい映画だった記憶です。内容は結構ハードなんだけど、その辺は覚えてないのが不思議です。
Commented by rivarisaia at 2007-09-06 20:46
本当だ....。「山の焚火」はDVDも出ていなそうですね。
静謐で美しい雪なんて、これまたスイスらしい。
ヨーロッパ系の映画祭でリバイバル上映したらいいのになー。
by rivarisaia | 2007-08-29 16:15 | 映画/洋画 | Comments(4)