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ホテル・ワルツ(映画祭公開時タイトル:ワルツ)

今回、ちゃっかりイタリア映画も観ております。本当は来年のイタリア映画祭に来るだろうと思っていた『マイ・ブラザー』も観たかったんですが、予定が合わずに断念。

ワルツ(Valzer)』監督サルバトーレ・マイラ

トリノのホテルに務めるメイドの女性と、彼女を実の娘と信じて刑務所から手紙を送っていた男性との関係を中心に、ホテル内の人間模様を全編ワンカット撮影で描く。


85分間、本当にワンカット。そしてワンカット撮影の部分にばっかり目がいってしまって、疲れちゃうかもと思っていたのは杞憂でした。移民問題、サッカーの話、親子の物語、現代の女性の心理、回想シーンなどが巧みに織り込まれていて、驚異的。

たくさんの登場人物、そして現在と過去の場面が、次々にパートナーを変えながらワルツを踊っているかのように交差していきます。でも優雅なワルツではなくて、どこか不安なワルツなのね。

そして余談ですが、監督がイタリア人であることをつくづく実感したのは、合間に挟まれるサッカー業界人の場面。哲学的な議論が繰り広げられておりました。いやもう、あそこまでカルチョを熱く語れるのはイタリア人しかいないね(笑)。

イタリアサッカー史上最悪と言われる、セリエAのスキャンダルのことをCalciopoliと言うのですが、去年はこのCalciopoliとワールドカップのイタリア優勝がありまして、いやもう大変だったなあ、ということも思い出しましたよ。

ステレオタイプな見方はよくないとはいえ、しかしサッカーとなると、ほとんどのイタリア人男性が持論を展開してやまないのは、私の気のせいではないはずだ。カルチョに興味ないとか言いながらも、延々とその理由を語れるのがイタリア人。

つい、私までサッカーの話ばかり書いてしまいましたが、このシーンも人々の抱える不安とか抑圧を象徴しているのでした。
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by rivarisaia | 2007-10-30 23:38 | 映画/洋画 | Comments(0)