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映画でクラシック1:風の谷のナウシカ

繁忙期は継続中ですが、演奏会が無事に終わったおかげで精神的に余裕が生まれたわたくしです。まあ、落ちそうになったところを勢いで乗り切ろうとして、1小節すっ飛ばしたりしましたけど、あんまり影響出ない部分でよかった。来年はもっと頑張ろう(毎年、そう言ってる気もするが)。

気持ちにゆとりができたので、芸術の秋、音楽の秋特集でもやろうかな〜。

ということで、「映画でクラシック」。まず序章はこれです。
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風の谷のナウシカ』監督 宮崎駿

クラシック音楽と何の関係が?と思う方もいらっしゃるでしょう。が、しかし。私は毎年、毎年、演奏会のたびに脳裏にこの言葉が響きますよ。

「一度走り出したら、もう誰にも止められないんだよ」(婆様の声でお願いします)

「王蟲の暴走」と「音楽の演奏」はスタートしたら本当に止まらないという点が似ています。止まらないって当たり前ですけど、実際に自分が演奏する立場になってみると、これほど身に染みることはありません。


ホントにね、一度走り出したら、もう誰にも止められないんだよね!


たとえば。

どこを弾いているのかわからなくなろうが、速いテンポに置き去りにされようが、落っこちようが、間違えようが、曲は終わるまで止まらない。ナウシカが「だめ〜〜! そこには風の谷があるの〜!」と叫んで立ちはだかっても、王蟲が止まれないのと同じです。たとえ失敗しても考えている時間はゼロ。さっさと立て直して、先に進まないといけません。

ソロだったらね、止まれることもありますけど(パヴァロッティが止めたのはコチラに書きました)、本番でハプニングが起きても、音楽はたいていそのまま進みます。

弦楽器は、演奏中に弦が切れちゃったりすることもたまにある。そういう場合は、楽器のリレーをして最後の人がソデで張り替えて帰ってきたり、舞台の上で速攻で張り替えたりします。また最近、もっとも驚愕したのは、3年前のN響のコンサートで、アシュケナージさんが指揮棒を手に刺しちゃった事件。とりあえずその曲は最後まで振り続けたのがすごい(後半はコンマスが弾き振りした)。

「一度走り出したら、もう誰にも止められない」からこそ、本番は楽しいんですけどね。止まれないからといって、グダグダな演奏になってしまい、

「ちっ! 腐ってやがる。早すぎたんだ」

とか言われないように、精進しようと思います。
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Commented by peque-es at 2007-11-03 12:39
リンクされてるパバロッティの記事と共に、面白く読ませていただきました。
そういえば作曲の先生、発表会の前に、ミス・タッチはいいけど、止まっちゃうとな~・・・って何度か言ってた。その少し前に知り合いの若いピアニストさんが出るんで行ったミニ・コンサート、出演者のひとりがピアノ・ソロの途中で止まっちゃった。ほんの一瞬だけど、明らかに空白。確かにあれは、ちょっとかっこ悪かったな…可哀想だったけど(笑)。
ジャズ・ピアノを習ってると、一瞬どこにいるか分からなくなるというのは結構あります。自分のアドリブの時は、先生に「すみません」と言ってやり直すけど、先生がアドリブ入れてる時は、わっ、今どこだっけ…でとにかく、追いつけるところで追いつくしかない(笑)。
カバジェが観客のくしゃみで笑い出して、歌いかけたアリアが止まってしまった野外コンサートのエピソードは前に書きましたが…そういえばウィーンのオペラ座で白鳥の湖を見た時、ハープの女性がひとりで先に弾きだしちゃったっていうのがあった。指揮者は観客の拍手が終るのを待ってたのに、彼女だけ次の曲に入っちゃった(笑)。うむ、コメント欄では書ききれなくなって来ました(笑)
Commented by rivarisaia at 2007-11-03 19:00
止まるのは音程外すより目立ちますよね。
そんな私もミスすると止まりそうになりがちなので、
「間違えそうなポイント」でミスした時に、どうやってリカバーするか、
という練習も密かにしています。

先生にいつも言われるのは
「プロでも間違えることはあるけど、その時にきちんとカバーできるか
どうかだよね〜。とにかくミスしてもいいから、最後まで楽しんで弾いて!」ということ。

最近、図太くなって、「私、ぜ〜んぜん間違えてませんよ!」という表情だけはできるようになりました(笑)

正確に弾くより弾く本人が楽しく弾けるかどうかって、けっこう大切な気がする。

ハープの女性は相当集中してて拍手が聞こえなかったのかしら。
by rivarisaia | 2007-11-02 20:12 | 映画/日本 | Comments(2)