リトル・マーメイド:ここまで突き抜けてればアリ
2007年 12月 19日
原作と映画は別物と言っている私ですが、そうはいってもそりゃないだろ、という映画が存在するのも事実。逆に、そこまで変えてしまったら、もはや違う話じゃ......でもまあこれはこれでいいか、と許せる映画もあり、自分でも何が基準になっているのかサッパリわかりません。
つくづく主観、個人の趣味の問題です。
そこで『人魚姫』です。私は幼少の頃より、アンデルセンの『人魚姫』が大嫌いでして、それはなぜかというと、とにかく腹立たしい気分になってしまうからなのですが、王子の鈍感っぷり、あるいはアホさかげんにイライラし、身悶えするという状態なので、人魚姫が短剣を手に王子の寝室に行った時点で、『KILL BILL』のオーレン石井よろしく、
「ヤッチマイナ!」
と心の中で何度絶叫したかわかりません。
そんな私ですから、全世界のアンデルセン版『人魚姫』ファンが
そんなの人魚姫じゃねえ!
と絶叫しただろうと思われる、ディズニーの『リトル・マーメイド』は嫌いではありません。むしろ好きかもしれない......。
しかしですよ、同じく腹立たしくなるほど悲惨だから大嫌いな『フランダースの犬』が、アメリカ版では「ネロもパトラッシュも死なない」設定だと聞いて、何ですと〜!? と納得できない私がここにいる。なに、この矛盾。
切なく可哀想なラストであるがゆえ『人魚姫』は名作なのである、という点には、私も同感なんですけど、それじゃあ何で『フランダースの犬』は許せないのに、あのハリウッド的ハッピーエンディングな『リトル・マーメイド』が無問題なのか考えてみました。
・舞台がカリブ海である
ヨーロッパ近海、あるいは日本海が舞台だったら印象もだいぶ違いますが、常夏の南の海で、カラフルな熱帯魚に「アンダー・ザ・シ〜♪」などと陽気に歌われたら、しんみり悩んでる場合じゃない。気分も前向きになりそうなものです。
・主人公の見た目がチアリーダー
主人公アリエルが思いっきりポジティブ思考なチアリーダー的顔立ちで、薄幸さのカケラも感じられません。むしろそんな彼女が「私、海の泡になる」などと言い出したら、オィィィィ!!!とツッコミ入れるかもしれません。
・突き抜けた展開
王子が結婚しようとする隣の国の姫君は実は魔女でした、さらに王子はバカじゃなくって魔法にかけられてました、というアッパレなご都合主義。従来の「おとぎ話」にはありえなかった、最強のウェディング・クラッシャー・シーンを経て、巨大タコ魔女カリブ海に出現!という、ノリノリのスペクタクル・シーンに突入。この期におよんで、原作はアンデルセン....とか言ってる場合じゃない気になります。
・なんと言ってもディズニーである
最終的には、まあ、ディズニーだしな、とキッパリあきらめられる割り切れるところが、ディズニーアニメの威力ともいえます。これが、別の映画会社で、さらに実写だったりしたら、さすがに納得できないかもしれません。
そのようなわけで、ノリノリのラテン系『フランダースの犬』なら、ハッピーエンドでも納得!という可能性はなきにしもあらずですが、そもそもそれでは「フランダースの〜」というタイトル自体があり得ないことになるという別の問題が浮上するのであった。
どうでもいいですけど、久々の映画の感想が、なぜ今さら『リトル・マーメイド』なのかというと、タイトル、結末、原作、映画.....というテーマで、ちょっと思うところがありまして。「俺は伝説」という映画のことですか?と聞かれたら、ハイその通りです、と答えるよりほかありません。
つくづく主観、個人の趣味の問題です。
そこで『人魚姫』です。私は幼少の頃より、アンデルセンの『人魚姫』が大嫌いでして、それはなぜかというと、とにかく腹立たしい気分になってしまうからなのですが、王子の鈍感っぷり、あるいはアホさかげんにイライラし、身悶えするという状態なので、人魚姫が短剣を手に王子の寝室に行った時点で、『KILL BILL』のオーレン石井よろしく、
「ヤッチマイナ!」
と心の中で何度絶叫したかわかりません。
そんな私ですから、全世界のアンデルセン版『人魚姫』ファンが
そんなの人魚姫じゃねえ!
と絶叫しただろうと思われる、ディズニーの『リトル・マーメイド』は嫌いではありません。むしろ好きかもしれない......。
しかしですよ、同じく腹立たしくなるほど悲惨だから大嫌いな『フランダースの犬』が、アメリカ版では「ネロもパトラッシュも死なない」設定だと聞いて、何ですと〜!? と納得できない私がここにいる。なに、この矛盾。
切なく可哀想なラストであるがゆえ『人魚姫』は名作なのである、という点には、私も同感なんですけど、それじゃあ何で『フランダースの犬』は許せないのに、あのハリウッド的ハッピーエンディングな『リトル・マーメイド』が無問題なのか考えてみました。
・舞台がカリブ海である
ヨーロッパ近海、あるいは日本海が舞台だったら印象もだいぶ違いますが、常夏の南の海で、カラフルな熱帯魚に「アンダー・ザ・シ〜♪」などと陽気に歌われたら、しんみり悩んでる場合じゃない。気分も前向きになりそうなものです。
・主人公の見た目がチアリーダー
主人公アリエルが思いっきりポジティブ思考なチアリーダー的顔立ちで、薄幸さのカケラも感じられません。むしろそんな彼女が「私、海の泡になる」などと言い出したら、オィィィィ!!!とツッコミ入れるかもしれません。
・突き抜けた展開
王子が結婚しようとする隣の国の姫君は実は魔女でした、さらに王子はバカじゃなくって魔法にかけられてました、というアッパレなご都合主義。従来の「おとぎ話」にはありえなかった、最強のウェディング・クラッシャー・シーンを経て、巨大タコ魔女カリブ海に出現!という、ノリノリのスペクタクル・シーンに突入。この期におよんで、原作はアンデルセン....とか言ってる場合じゃない気になります。
・なんと言ってもディズニーである
最終的には、まあ、ディズニーだしな、とキッパリ
そのようなわけで、ノリノリのラテン系『フランダースの犬』なら、ハッピーエンドでも納得!という可能性はなきにしもあらずですが、そもそもそれでは「フランダースの〜」というタイトル自体があり得ないことになるという別の問題が浮上するのであった。
どうでもいいですけど、久々の映画の感想が、なぜ今さら『リトル・マーメイド』なのかというと、タイトル、結末、原作、映画.....というテーマで、ちょっと思うところがありまして。「俺は伝説」という映画のことですか?と聞かれたら、ハイその通りです、と答えるよりほかありません。
Commented
by
minaco.
at 2007-12-22 00:41
x
日本では「逃れられないから運命」だけど、欧米では「立ち向かうから運命」なのだと、どこかで聞いた事があります。なるほどな、って思いました。しかしディズニーはやりますね…。確かに突き抜けてればなんでもアリって気がします、私も。
>ノリノリのラテン系『フランダースの犬』
想像してみました。多分、ネロも「ま、いっかー」って感じでアレコレ悩まずに済みそうな…やっぱ無理です。しょっぱい話になってしまふ。
「俺は伝説」、そのうち観ようかと思ってましたが…。
>ノリノリのラテン系『フランダースの犬』
想像してみました。多分、ネロも「ま、いっかー」って感じでアレコレ悩まずに済みそうな…やっぱ無理です。しょっぱい話になってしまふ。
「俺は伝説」、そのうち観ようかと思ってましたが…。
0
Commented
by
rivarisaia at 2007-12-23 21:51
なるほどね、立ち向かってこそ運命なのね。よし、私もがんばる!(←何を?) ディズニーはますます突き抜けていくような気がしますね。ギャグマンガのような結婚式ブチ壊しをやってのけてましたよ。お姫さまの話なのに〜! 『魔法にかけられて』も楽しみ。
ノリノリのネロは塩っぽそうですよねー。これはやっぱりディズニー化は無理そう。「俺は伝説」も途中までいいけど、最後がしょっぱいらしいと小耳にはさんでしまい、この目で確かめるべきか思案中.....。
ノリノリのネロは塩っぽそうですよねー。これはやっぱりディズニー化は無理そう。「俺は伝説」も途中までいいけど、最後がしょっぱいらしいと小耳にはさんでしまい、この目で確かめるべきか思案中.....。
by rivarisaia
| 2007-12-19 21:16
| 映画/洋画
|
Trackback
|
Comments(2)