羅和辞典で泣く

ラテン語、なぜだか今年も続けている私。

昨年は「学生時代にもこんなに勉強したことはなかった(泣)」が皆の合い言葉。先生は厳しいけれどユーモアのあるお方で、生徒らをたまに持ち上げては落とす、というツッコミのタイミングが絶妙(あの先生じゃなかったら宿題やらなかった)。

そして今年の先生もすばらしい。とにかく解説がめちゃくちゃ面白い! 「え、そうなの?」というネタをサラリと言うので、発言を一言も聞き漏らせない。ああ、続けてよかった。

さて、ラテン語学習者必携のラテン語辞典。最高峰はやはり「Oxford」(英語)だと思うのですが、1冊目はやはり日本語の辞典が欲しいところ。大学書林か研究社の2冊しかなく、前者がお値段が高いので研究社のほうを購入しました。


羅和辞典』研究社 増訂新版 田中秀央編

ところで先日、「この辞典、泣けるね......」と家人がしみじみいうのである。

辞書にはたった2ページほどの「まえがき」があり、そこには淡々と以下のような内容が記されていた。

「Festina lente(ゆっくり急げ)」の言葉を胸に、羅和辞典の編纂を思い立った田中先生が、たった1人でペンを手にしたのは昭和10年3月。そして昭和17年に、若き学徒、斎藤信一氏が仲間に加わるも、作業半ばにして斎藤氏は戦争の犠牲に。その後、田中先生はまたもや1人で努力を続け、ついに出版にこぎつけたのは、昭和27年6月のことだった。


戦争と出版界の不況で辞書編纂作業は何度も頓挫しつつ、完成までじつに17年もの歳月が流れていたのであった。すごいなあ、田中先生の情熱というか、コツコツと続ける地味な努力。戦中、戦後とご自身の生活も大変だったろうに。

ふと辞典のトビラページを見ると、

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ああ!ここにも「Festina lente(ゆっくり急げ)」の金言が!! 泣ける.....。

ちなみに、どの先生も口をそろえて「ラテン語はねえ、辞書をきちんとひけるようになるまでに数年かかりますからねえ」とおっしゃる。何をまたそんな大げさな!と思ってましたが、ハイ、その通りでした。辞書、使いこなせてません.....。「Festina lente」が身にしみる今日この頃。
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Commented by peque-es at 2008-01-19 11:44
何故か持ってる羅和辞典…記事を読んであらためて眺めてみました。私の持ってるのは、1969年発行の初版第3刷らしい。定価2000円也。確かにトビラに書いてありますね。Festina Lente って。更に上を見ると HIDENACA TANACA って、Kの代わりにCを使って書いてあるところがニクイ! ご本人の「増訂新版序」(昭和48年)の最後にも、まるでサインのように、Festina lente って入れてありますね。
勉強(?)していた時でさえ、辞書に出て来る言葉の1%も引けてないと思われますが、ず~っと本棚の飾りとして持ち続けております(笑)。
Commented by rivarisaia at 2008-01-20 20:16
>ぺけさん、
そうそう!KじゃなくてCになってるところがニクイ!田中先生のこだわりが感じられます。辞書を引いても、意味が複数あるとどれが適切なのか判断つきかね、しばし硬直....の繰り返しですが、ヒマな時にパラパラ拾い読みするとけっこうおもしろい。
使いこなせるようになるには、本当に数年かかるかと思われます(笑)
by rivarisaia | 2008-01-18 21:53 | ラテン語・イタリア語 | Trackback | Comments(2)

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