「ほっ」と。キャンペーン

ダークナイト

こんな悪役にはこれまでの映画でお目にかかったことがありません。鬼気迫るヒース・レジャーの姿に圧倒されてとちゅう涙目になっちゃった。米国でリピーターが出るのもわかります。私ももう1回劇場で観たい。

b0087556_17323366.jpg

ダークナイト(The Dark Knight)』監督:クリストファー・ノーラン
  画像はジョーカー落書きバージョンポスター3種類。


9.11後に「Welcome, Hero!Justice will prevail! 正義は勝つ!」と熱く燃えたアメリカも、あれから年月が経ったいま「正義って…何かね」(菅原文太の声でお願いします)と誰かに問いたい気分でいっぱいなんだと思う。

世の中「善vs悪」なんて単純な図式で割り切れないことはもう重々承知しましたよ…といういま、こんな映画を、こんなジョーカーを、切り札みたいに出してこられたら、「参りました」と言うほかないありません。

光あるところに必ず影が存在するように、善あるところに…というより、善があるからこそ存在する悪。「Schemer(計画者)」じゃないために人々を恐怖のどん底に突き落とすことができるジョーカーは、リアルワールド並みにリアルなゴッサムシティであらゆる人々に決断を迫り、それがどう転ぶのか、異常なまでにスリリングでした。

それにしても、ジョーカーの台詞がいちいち鋭いところをグサグサ突いてくるのが憎らしいほどです。最高にヤラれたのは次の台詞(字幕失念しました。悪とは重力みたいなものだ、でしたっけ?)

「Madness, as you know, is like gravity. All it takes is a little push.」

おっしゃる通りだよ。もうイヤだ、このカオス野郎!(とバットマンも思ったでしょうか)。そんなヒース・レジャーのジョーカーは間違いなく歴史に残ると思います。

ただ、バットマン(とノーラン監督)は、それでも人々は最終的には善のはずだという希望ももっていて、それに対して、実際の世界ではそうはいかないだろうな、と感じてしまった自分が悲しい。

「ダークナイト」の意味をしみじみ実感するラストで、なんともやるせない気分になりましたよ。デント検事もジョーカーも哀しい存在だよね。バットマンも辛いなあ。

IMDbではそのうちゴッドファーザーが返り咲くと思うけど、本作は私にとって今年のベストかもしれない。メカも最高で、バットポッドが出た瞬間、ひゃああ!と血が沸きました。あと、バットマンが香港に行く日が来るとは思いませなんだ。


「ダークナイト」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
[PR]
Commented by micchii at 2008-08-15 20:02 x
>バットマン(とノーラン監督)は、それでも人々は最終的には善のはずだという希望ももっていて、それに対して、実際の世界ではそうはいかないだろうな、と感じてしまった自分が悲しい。

おっしゃる通りですね。スイッチを投げ捨てた囚人にぐっときつつも、それまでの映画の容赦のなさを考えたら両方吹っ飛ぶはずで、現実はそんなに甘くないよなぁと観ていました。
Commented by rivarisaia at 2008-08-18 18:17
あの場面は、現実社会も見習えよ!というメッセージかなにかでしょうか。
いやー、あの囚人は男前〜!疑ってすまなかった。

私は、間違いなく「一般人スイッチ押す→囚人の船はセーフでなぜか自分たちが自爆」コースをたどると思っていたので、ひやひやしてました。現実ではああはいかないですよね、やっぱり…。
by rivarisaia | 2008-08-09 17:52 | 映画/洋画 | Comments(2)