「ほっ」と。キャンペーン

ゴモラ

カモッラの件は非常に混沌としているのですが、映画でもそんなカオスっぷりが表現されておりました。したがってスッキリとわかりやすい映画ではないですが、現実がそうだから映画もそれでいいのです。そういう意味で、とてもよくできてると思います。
そうそう、カンパーニャ州の話って、こういう風にカオスなんだよ!

ゴモラ(Gomorra)』監督:マッテオ・ガローネ
b0087556_23483661.jpg
ナポリ郊外のセコンディリアーノやスカンピア地区の日常ってこんな感じなのか…と、心底くらい気分に。本当にこれはイタリアなの?と疑うほどのスラム街。おまけにナポリ訛りもサッパリわからない。まるでブラジルやコロンビアのようだ。そのせいか、なんとなく『シティ・オブ・ゴッド』を思い出しました。

本作は大きくわけて5つの物語が交錯しながら進行します。
少年トト:
ふつうの少年がカモッラの一員になっていく過程を描いた話

ドン・チーロ:
服役中のメンバーや死亡したメンバーの家族に、毎週、クラン(組)からの生活費を届けている運び屋の話

マルコとチロ:
組織に属さず、自由にやっていこうとする2人の若者ギャングの話

パスクワーレ:
腕のある裁縫士の話。彼は中国人の経営する縫製工場にこっそり技術を教えに行くが…

ロベルトとフランコ:
ゴミ処理請負人のフランコと、彼の下で働く若者ロベルトの話

どのエピソードも、その場所で生まれて、そこで暮らしていくかぎり、カモッラの影響下からは逃れられない、という現実を描き出しています。映画自体はフィクションかもしれませんが、同じようなことが実際に起きていることを考えると、ホントうんざり。

たとえばゴミ処理の話では、土壌が汚染しようがかまわずに有害物質を埋め立てていく経緯が語られますが、あれも実際に、借金まみれで土地を貸し出すしかない農民、そこにつけ込む請負業者、産業廃棄物をもてあます北部の企業、そして映画には出てこないけど政府などの事情が複雑に絡み合っていて、簡単に解決できそうにない問題です。

お婆さんからもらった桃を道ばたに捨てるよう命令するフランコは、桃が汚染されてると感じてるわけですよね。ひどいと思いつつも、フランコの気持ちもわからないでもない。そんななか、ロベルトが「こんなことは間違っている」と気づいたところに多少の希望を感じましたが、彼はあのあとどうするのかなあ。

ところで、サヴィアーノさんの一件があるので、カモッラの本拠地での撮影は大変だったのではないかと気になっていましたが、地元の人たちは撮影に協力的だったようです。10月23日付「Japan Times」にサヴィアーノさんの記事が1ページ使って掲載されており、それによると、地元民がぜひこの場所で撮ってほしいと望んだので、映画自体は快く思ってないカモッラも、許容せざるを得なかったと書いてありました。

おまけに、

本作には指名手配中だったカモッラの一員が出演していて、映画をきっかけに逮捕されています…(どうやら刑務所内で上映会をした際に、囚人が「仲間が出てる!」と発見したらしい)。

7月に逮捕されたジョバンニ・ヴェノーザのニュースはコチラ(イタリア語)ですが、誰かと思ったら、アンタおもいっきり重要な役の人じゃないの!(若者を殺害するボスのうちのひとり)

さらに、こちらニュース(イタリア語)をみると、ちゃんと読んでないんですが、上の人物とはまた別の人がつかまってて、「映画の出演者で逮捕されたのは彼で3人目」とか書いてあるんですけど…。もう、それは一体どういう事態なんですか(苦笑)

カモッラは出たがりなのか? 
映画に出演するくらいなら、サヴィアーノさんのことも大目に見てやりなよ…。

まあ、よくわからないので調べておきます。また別の機会に書くかも。
[PR]
by rivarisaia | 2008-10-24 23:55 | 映画/洋画 | Comments(0)