2006年 09月 07日 ( 1 )

グエムル-漢江の怪物-

「あのポン・ジュノが怪物映画」「しかもカンヌで絶賛」「怪物は魚の突然変異らしいが触手がついていた」「意外に小さいけど動きが素早いらしい」....などというウワサを聞いていたために、興味津々だった映画。意外と言うか予想通りと言うべきか、なかなかの傑作でした。
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グエムル-漢江の怪物(The Host/怪物)』監督:ポン・ジュノ

突然現れた怪物にさらわれた娘(コ・アソン)が生きている、でも政府も米軍も一切当てにできない、という状況で、娘を助けられるのは家族だけ。でもお父さん(ソン・ガンホ)はダメ親父でとても頼りなく、大学出の叔父さん(パク・ヘイル)は学生の頃デモばっかりやってたので、今は定職もなく半アル中、叔母さん(ペ・ドゥナ)はアーチェリーの銅メダリストだけど、ここ一番に弱い。頼りになりそうなおじいちゃん(ピョン・ヒボン)は、ああ...。

怪物映画のお約束の流れを期待する人には向かないかもしれないし、「ここで笑っていいの?」ととまどってしまう観客もいそうです。しかし、お約束通りに進まない展開に肩すかしを食らいつつ、シリアスな場面のはずなのになぜか大爆笑しながら、小市民家族の必死のがんばり(でも結構カラ回り)に心の中で声援を送ることたびたび。小市民家族は、小市民なだけにここ一番って時にいつも...ああ!

序盤でいきなり怪物が登場し、ピクニックに興じる人々を恐怖のドン底に突き落とすシーンは必見。これには本当に脱帽です。あと、驚きがちな性格の私は、とあるグエムル登場シーンで「うわあッ!」と叫んだことを告白しておきます。

肝っ玉母さんが不在の映画で、唯一母性を感じさせるのは、自分と同じようにグエムルにさらわれてきた少年を守ろうとする女の子だった。だからこそラストがまた...(ネタバレになるのでストップ)。

ちょっとツボだったのが、パク・ヘイルが火炎ビンをつくるシーンで、ホームレスから「ずいぶん手慣れてるな」と言われるところ。些細なシーンなんだけどね。他にも些細なんだけど効いてる演出はいくつかありました。カップラーメンとか。あと、香港映画もそうですが、何度か出てくる食事の場面がとても印象的です。
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by rivarisaia | 2006-09-07 18:35 | 映画/アジア | Trackback(10) | Comments(6)

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