2017年 08月 30日 ( 1 )

News of the World

ちょうどテキサスが舞台の本の感想書こうとしていたら、ハリケーン・ハービーのせいでテキサスが大変なことに。今日、ヒューストン近郊の友人が「ようやく太陽が出た!」と喜んでいるので、このまま天気のよい日が続きますように。

テキサスが舞台の本は、これです。

b0087556_22493579.png

News of the World』Paulette Jiles著、William Morrow

南北戦争後のテキサス。退役軍人の老人Captain Kiddは、テキサス北部の町をまわって人々にニュースを読み聞かせる仕事をしていた。

ウィチタ・フォールズの町で、彼は10歳の白人少女を親戚の元へ送り届けるよう依頼をうける。少女の家族は4年前にインディアンのカイオワ族の襲撃にあって殺害されており、その後カイオワに育てられた彼女は英語も忘れてすっかりインディアンになりきっていた。

Captain Kiddは、何度も逃げ出そうとする上に言葉も通じない少女を連れて、彼女の親戚がくらすサンアントニオ近郊の町を目指すが……

道中さまざまな人たちに出会い、何度か危険な目にあいながらも老人と少女は旅を続けるのですが、目的地に到着した時、老人はさらなる決断をせまられることになるのでした。

そんなに長い話ではないし、結末もなんとなく想像できる展開ではあるんだけども、しみじみと心に残る話。実在の人物も登場するし、地図を見たり、時代背景を調べたりしながら読むと、開拓時代のテキサスについてなお理解が深まると思う。

たとえば、Kiddに仕事を依頼する Britt Johnsonは、テキサスで活躍していた実在の黒人のカウボーイ(詳しくはコチラをどうぞ。英語だけど写真もあります)。私は後で知ったんだけど、ジョンソンはコマンチとカイオワに誘拐された自分の家族を取り返したりしている(参照)。著者のPaulette Jilesは、ジョンソンを主人公にした小説『The Color of Lightning』も書いてます。

ランパサスのHorrell brothersも実在の人たち(詳しくはコチラ)。無法者といわれてるけど、「実際にはそうではなかったのではないか説」の研究書もあるみたい。

インディアンに誘拐されて育てられた子どもの話として著者が進めていた本は『Captured: A True Story of Abduction by Indians on the Texas Frontier』。これも興味ある。

本書に登場するカイオワに育てられた少女はドイツ系の移民で、実際テキサスにはドイツ系の移民が多い。旅の途中に出てくる Fredericksburg(フレデリックスバーグ、通称フリッツタウン)には私も何度か行ったことがある。何もないけど古い町並みが残る小さな町で、メインストリートにはドイツ系の名前の店が多く、レストランのおすすめはドイツ料理でメニューもドイツ語併記だったので、なるほどドイツ移民の町なんだな、と思った記憶があります。

フレデリックスバーグ、ハリケーン大丈夫だったかな。サンアントニオやオースティンあたりの内陸部は比較的大丈夫みたいだけど、東南部の海岸沿いがひどいことになっていて、ヒューストンのダウンタウンは広大な沼のようになってるんですけど、これはどうやったら水が引くの……。

[PR]
by rivarisaia | 2017-08-30 23:02 | | Trackback | Comments(0)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
プロフィールを見る