「ほっ」と。キャンペーン

辞書並みにぶ厚いので読む前に腰が引けたんですが、ちゃんと読了したのでサクッと記録しておこうと思う。私が読んだのは文字が大きいバージョンだったため、いやたとえ文字が大きいとしても900ページもあった。。。通常版でも576ページ。ペーパーバックなのに寝っころがって読んでいると腕が....。
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The Story of Edgar Sawtelle: A Novel』David Wroblewski著、HARPER

耳は聴こえるのに生まれつき口がきけないエドガーの家は、ウィスコンシン州北部で長年犬のブリーダーをしている。彼らの育てる犬たちはすばらしい性格という血統を受け継いでおり、Sawtelle Dogsと呼ばれていた。幸せに暮らすエドガーの家族だが、ある日、父の兄弟のクロードが家に戻ってきたことをきっかけに不穏な影が忍びよる…


アメリカではオプラ・ウィンフィリーのブッククラブで紹介されてベストセラー入りした本。映画化権も売れてます。どうやって映画にするんだろ。正直に感想を言うと「長かった」です。

プロローグから第1章までは、謎が謎を呼びけっこうおもしろかったし、その後もところどころ引き込まれるエピソードがあるんだけど、伏線かと思っていたのに回収されない話が多く、ラストもまったく腑に落ちない。主人公のエドガーを含め、登場人物がなんかうすぼんやりとした描き方なんだよなー。

いっぽうで犬の描き方はいい! 人物よりも犬のパートがすばらしいです。たぶんこの本の主役は犬だ。そうそう、忠犬ハチ公の話も出てくるよ。

Sawtelle Dogsという犬の血統についての話が興味深くて、内容は全然違いますが古川日出男の『ベルカ、吠えないのか?』を思い出したりもしましたが、本書はもっとSawtelle Dogs中心の物語にしたほうがよかったんじゃないかしらね。いろいろ詰め込みすぎて散漫になっちゃってるのかなあ。

Amazon.comのレビューを見てみると、批判的な人も肯定的な人もともに、本書とハムレットの共通点について言及しているのが多く、なるほどなあと思いました。でもあのラストは....。膨大なページの末に待ち受けてたのがあのカタストロフィっていうのもなあ。

追記:犬視点でのラストは悪くないかもしれない。これから読む人は犬視点で読むことをおすすめします。
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by rivarisaia | 2009-05-31 21:54 | | Comments(0)

アゲハ幼虫園

寝ずにCL決勝を観て、昨日は1日中、朦朧としていたため、周囲からは「バルサが勝ってそんなにショックだったのか」と思われていたのかもしれませんが、私は元気です。しかし前半先制点入れられてからのマンチェスターは一体どうしちゃったのか。

それよりも、先日ふれた某英国人ですよ。現在旅行中らしいのだが、まさか行き先はローマだったんじゃないだろうね。「いつ帰ってくるの?」というメールに返信がないんだけど、そのまま傷心旅行に旅立ってないかと心配中。

さて。

昨年、ココで書いたように、アゲハ蝶の幼虫に仁義なき行為をしてしまった我が家ですが、今年は仁義を重んじようと思う。
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すなわち。プランターに植えてあった夏みかんの苗にアゲハが卵を生んだらしく、気づいたら幼虫が孵化してたので、気合いを入れて見守ることにいたしました。鳥やハチから守ってあげようではないか。名づけて「アゲハ幼虫園」。

幼虫ですが、最初は写真右側のように鳥のフンみたいな黒と白の模様をしていますが、その後脱皮して写真左上の緑色の身体になります。昨日まではみんな鳥のフン状態だったんだよね。いつのまに緑に!?

しかも最初数えたときは7匹だったのが、おとといは9匹いた。しかし今日数えると8匹になっている。一体全部で何匹いるのかいまだナゾだ。そのうち何匹がアゲハになれるのかもナゾ。

<追記>さきほど、ふと様子を見にいったら、行方不明の1匹が緑になってプランターの縁に復帰〜!お前はどこに潜んでいたのか。こいつはサストレと命名。
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by rivarisaia | 2009-05-29 19:15 | 生きもの | Comments(0)

後半戦に入っているジロ・デ・イタリア。昨日おとといのサストレはすんごかったです。

サストレどこ走ってるの?え、そんな後方にいていいのか?
 ↓
自由人ことポポヴィッチが独走中!はやーい!
ところで、サストレってどこにいるの?
 ↓
ダンディもメンショフもけん制中。
サーヴェロのアシストの人が前に出てきた〜。でもサストレ不在。
アシストも振り返って探してますけど?
 ↓
突然躍り出たサストレ、あらいたの!?と思う間もなく、ぐんぐん走って、
抜かれたポポヴィッチ「えええ!」
 ↓
そのままサストレがゴール。
「さすが、羊の皮をかぶったオオカミ」(by 栗村さん)

スポンサー問題が解決してないアスタナ・チームの面々が、後半では無線機を外して走っている場面で「指示を出すなら、金を出せってことですね」と栗村さんがコメントしていたのがツボでした。給料未払いのアスタナのメンバーには、深く同情中。
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さて、今年のジロはヴェネツィアがスタートだったので、ヴェネツィアといえば超老舗のハリーズバーで生まれたカクテル「Bellini」を飲みながら鑑賞中なんですが、
これが....ものすっごく美味しい。桃ジュースのようだ。

久々にヒット。もう1本買えばよかったと激しく後悔中。こちらはCanella社のベッリーニなので、いつか本場ハリーズバーのやつを飲みに行きたい。

そして、今日はCL決勝なのよね。ああもう、寝られないわね...。しかも、いま仕事でやりとりしている某英国人がやたら浮き足だっており、明日以降、調子よく私の依頼に応じてくれるのか、それともショックのあまり音信不通になってしまうのかの瀬戸際でもある。私も他人のことは言えないんだけどさ!
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by rivarisaia | 2009-05-27 22:44 | 食べ物 | Comments(4)

黒衣の女

どういうわけだか読んだつもりになっていたけど実は読んでなかった本というのがあって、そのうちの1冊。英国の正統派ホラー。ぞぞぞときました。
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黒衣の女』スーザン・ヒル著、河野一郎訳 ハヤカワ文庫
クリスマス・イヴ。もう長いあいだ忘れていた、あの恐ろしい思い出がよみがえる。それはまだ若かったわたしが、ある老夫人の遺産を整理するために「うなぎ沼の館」に向かったことが発端だった…

何をどう誤解したのか、ミステリーだと思い込んでいたので、途中で「ホラーかよ!」と不意をくらいました。そのせいで「ぞぞぞ度」がアップしたかもしれません。ホラーを読むぞーという心構えがあったら、そこまでびびらなかった気もするが。

でも、裏表紙に思いっきり

イギリス沼沢地方独特の雰囲気を背景に描き上げる、正統派ホラーの真髄


って書いてあるんだよ。ちゃんと読め、自分。

この沼沢地方の湿っぽさと、古い館のカビ臭い感じ、謎の黒衣の女の不気味さがとても相性がよい。これでもかこれでもかと迫ってくる恐怖というよりも、むしろじわじわと下のほうから染みてくる怖さです。後から思い返してゾッとするという場面がいくつかありまして、なかでも子どもがずらりと並んでたっていうのがいちばんイヤな感じでした。
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by rivarisaia | 2009-05-25 20:14 | | Comments(0)

本日唐突に紹介するのは、FutureShortsで知ってから目が離せなくなったスペインの短編アニメーション。権力、金、宗教、そして破壊がテーマの物語。その名も「Bendito Machine」。監督はJossie Malis氏です。

現在エピソード3まで公開されていて、今後の展開も気になるところです。まあ、何がどう展開するのかナゾだけど。

公式サイトはコチラ。スペイン語か英語を選んで、「WATCH」をクリックすると見られます。個人的にはエピソード2がお気に入り。なんなんだあの身体がしびれるドリンクは!

ちなみにBENDITO MACHINEのエピソード1は、YouTubeでもみられますので、はい、どうぞ!



たまらないよ、この影絵チックなアニメーション。そしてナゾがナゾを呼ぶヘンテコリンな巨大機械。人々の欲望が破滅へと続くのであった。
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by rivarisaia | 2009-05-22 22:13 | 映画/洋画 | Comments(2)

こんにちは。映画や本の感想を書くゆとりがナイんですけれども、それは毎年恒例「ジロ・デ・イタリアを見ながらイタリア1周旅行した気分になる月間」に突入しているからでございます。今年は100周年記念ということもあり、ヴェネツィアからスタートしてゴールはローマです。

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いつもと同じくまったり見てまして、現在は中盤にさしかかりました。昨日の"ダンディ"・ディルーカはガチだった。本日はトリノからジェノヴァです。そして今年もまた、序盤から波乱万丈。

スポンサーの給料未払いに抗議してジャージのスポンサーロゴを消して参加してるチーム(アスタナ)があるのも何だかなあという気持ちですが(払いましょうよ、給料)、ひいいい…と青ざめたのは第8ステージで、ひとりの選手が下り坂で曲がりきれず60メートル下に落下した....。命には別状ないとはいえ重傷なので大丈夫なのか心配。

そんなこともあったので、第9ステージのミラノ周回コースでは、いきなり6週目で選手が全員ストップし、選手代表ディルーカが「コースが危険なのでレースはできません」宣言するという前代未聞の事態になりました。

これはイタリアの新聞でもあーだこーだといろんな意見が飛び出してまして、たとえばあるチームの監督は「スキーヤーが雪が凍ってて危険だから今日は滑らないと宣言するか?しないだろー」と文句言ったりもしてましたが、ここで実際にミラノの町を自転車で走った経験のある家人の意見を載せておこうと思います。

「ミラノを自転車で走るのはマジで怖いのに、ジロの選手はすごいよなー。石畳なんてツルッツルだしさ、路面電車の線路の溝でリム打ちして簡単にパンクしちまうよ。俺はミラノの町中で自転車に乗るのはごめんだね」


だそうですよ。ミラノは石畳も滑るけど、リム打ちにも注意! そういや、今回もミラノではパンクしてる選手がけっこういましたよね。

ちなみに、ミラノ・コースをゆっくり走ってくれたおかげで、今回はゆっくり町中観察ができてよかった。何回も往復してたヴェネツィア通りには無印良品のショップがあるのよ。映ってたよね、MUJIの看板!


コチラはガゼッタ紙のジロ100周年サイト。
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by rivarisaia | 2009-05-20 21:47 | 日々のよもやま | Comments(2)

あざらしサイダー

うわさには聞いていた『あさひやまどうぶつえんの あざらしサイダー』なるものをなぜか都内某所で目にしまして、栄養ドリンク並に瓶が小さいので、どうかと思ったけどうっかり購入。
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なぜなら、ラベルの裏面に大笑いしたからだ。

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つくづく商売上手だと思いました。味はふつうにおいしい。よく考えてみるとこの大きさが逆にいいのかも。
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by rivarisaia | 2009-05-18 21:26 | 食べ物 | Comments(0)

やっぱり付録屋って全国津々浦々共通の夜店じゃなかったんだわ…と感じる今日この頃。

先日、ふろくをどこで仕入れていたのかナゾだと書きましたが、知人と話していて、ふろく入手ルートの想像がついたので一応書いておきます。裏を取ったわけではなく、あくまで推測ですが。

さて、みなさん。

日本での出版物の流通は、ざっくり説明すると、「勝手に値引きして売ったらだめよ、定価で販売してね」というしくみ(再販制度)と「売れない本は決まった期間内に自由に返品していいよ」というしくみ(委託制度)が基本です。そして本屋さんは、ふつうは取次(とりつぎ)という業者を通して本を仕入れたり、売れなかった本を返品したりします。

でね、知人いわく、雑誌を返品するときは、ふろくは付けずに本誌だけでOKというケースが多いそうです(週刊誌などは破った表紙だけを返すこともアリ)。その場合、ふろくは書店で処分するんだって。返本されても廃棄処分になることがほとんどだったら、送料もったいないものねえ。

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なーるほど。昔のふろく屋さんは、おそらく書店からタダ同然で仕入れていたに違いないとみた!いまよりもおおらかな風潮だった気もするので、どうせ捨てるなら持ってっていいよ、となったんじゃないかと予想。

写真は幼稚園のころのあたくしの帳面に貼られた「付録屋で買ったシール」。シール買って貼ってたよなあと思って探してみました。そう、私は小さいころから帳面派。
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by rivarisaia | 2009-05-14 23:34 | 旅行・お出かけ・さんぽ | Comments(4)

そういえば、ぐーたら週間には家族総出で近所の縁日に行ったのでした。写真は約1名が購入した金平糖のお裾分け(「金平糖はつくるのが難しいから買うべきよ」とざくざく買っていた)。

縁日といえば、私は必ず"あんずの"あんず飴を食べることにしていますが、子どもの頃は「あんず飴といったらスモモ以外は考えられない」と思っており、今回久々にすももを食べてみたところ…変な甘い後味が口中に残ってまずいとしみじみいたしました。

かつて「すもも漬」の真っ赤な液体は残さず飲み干し、あるいは凍らせてジャリジャリ食べていたなんていまとなってはとても信じられない。しかも「大人になったら山ほど買う!」と駄菓子屋で友人に宣言したこともあったな…(遠い目)。大人の私は「もう食べない」と宣言しておきます。

ちなみに、「ソースせんべい」ももう食べないもののひとつです。これは大昔に夜店で100枚大当たりを出して狂喜乱舞し、「全部梅ジャムで!」と言ったはいいものの、家族友人に分けても全然減らず、しまいには食べるのも苦痛になり、完食の暁には「ソースせんべい(+梅ジャム)はもう一生分食べた」と相成ったからです。

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ところで。

子どもの頃の縁日の屋台の分布(ナワバリ)ってどうなってたんでしょうね。

というのも、同世代で同じ東京23区出身でもどうやら微妙に違うみたいだからです。特に新興住宅地と大昔から住宅地&商店街(私はこっち)では違う気がする。「そんな店はなかった」はまだしも、「生まれた年代を偽ってるのでは疑惑」をかけられたりする。

昭和後期には、消えゆく運命にある夜店は新興住宅地には出店していなかったのではないか、と思うわけです。ただし、赤や青のカラーひよこはのぞく。カラーひよこは消滅したけど、大体みんな知ってる(欲しい!と親にねだって、すぐ死んじゃうからダメ!と返答されるのが基本)。

地区によっては、すでに出店されてなかったらしいのは大体以下です。

アヒルかカモのヒナ、うずら
うちの近所は基本的にはなかったけど(ウズラだけはたまに見た)、友人の地域では常設だったらしい。

樟脳の船
樟脳を挟むとピューと水面を走るセルロイドのやつ。

パンカツ
ハムカツのハムの部分が食パン、というなんとも炭水化物な食物。けっこう美味しかった記憶が...。

ウナギ釣り
これは現在もうちの近所にはふつうにある。

山吹てっぽう
子どもの頃は常設だったが、いつからか見なくなった。しかし数年前、突如再出現したことがあり、家人は、すげー!と言って購入していた。

海ほおずき
これを鳴らせると大人!という感じだったが、私が大人になる前に消滅。結局一度も鳴らせたことがない。

銀杏細工
数年前、浅草の縁日で「なつかしい!」派と「知らない!」派に二分されて驚いた。

新粉細工
私は一度しか見たことがないので、あれは特別な出店だったのか?

さて、次が個人的にもっとも衝撃。

ふろく屋
縁日といえば「ふろく屋」。「ふろく屋」のために縁日は存在していたと言っても過言ではない。なのに、「ふろく屋」がなかった地域があると聞いて腰が抜けるほど驚いた。「ふろく屋」とは、「りぼん」とか「小学1年生」とか「なかよし」といった子ども雑誌やマンガ雑誌の付録だけをバラ売りする店で、男の子用と女の子用に分かれたダンボールにどさーーーと入った付録を必死に掘り出すのが縁日の醍醐味だったのにー!

「今月号の『なかよし』買ってよー」
「なんでほしいの?どうせほしいのはふろくでしょ、縁日のふろく屋で買いなさい!」

と親に言われるのが常だったのにー!
あれはいつ頃から見かけなくなったのかとんと記憶にないんですが、そもそもあの大量のふろくをどこで仕入れていたのかもナゾだ…。

ちなみに家人も「ふろく屋なんてなかった地域」だったそうで、「そんなのあったら絶対いいよなー!なんでなかったんだー!」と悶絶しておりましたよ。
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by rivarisaia | 2009-05-12 00:35 | 旅行・お出かけ・さんぽ | Comments(6)

イル・ディーヴォ

神(Divo)ともベルゼブ(悪魔)とも呼ばれたイタリア政界のドン。大統領にはなれなかったが、7期にわたり首相をつとめ、政界はもちろん、カトリック教会からマフィアまで幅広く影響力を及ぼし、アンブロシアーノ銀行のスキャンダル(ロベルト・カルヴィやヨハネ・パウロ1世の暗殺)やジャーナリストのペコレッリ暗殺にも関与したとされ、裁判にかけられるも証拠不十分で逆転無罪を勝ち取った男。終身上院議員で現在もご存命。

それがジュリオ・アンドレオッティ。

悪い人は長生きしますね。そんな人が主人公の映画です。観たくなるでしょ。
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イル・ディーヴォ(Il Divo)』監督:パオロ・ソレンティーノ

私はもう1回観たいんですが、日本での公開はテーマが難しいかなあ。どうなんだろう。無理ならせめてDVD出してほしい。

映像(画面構成)や音楽の使いかたがスタイリッシュで、すばらしくセンスのいい映画なんですが、裏を返すと、アンドレオッティの半生を平凡なドキュメンタリー風に時系列で描いてないということです。どんどん出てくる登場人物は、名前と職業以外の細かい説明はいちいちされない。さらに台詞のひとつひとつがとてもイイ。すなわち情報量がハンパなく多い。多少の予備知識あるいは少なくとも興味がないとキツイかも。

そんな私も深く理解したとはとても言えず、そしてまた、当時のイタリアを実体験した人とも感じ方が違うんだろうなあという気がする。それにしてもこの映画は後からじわじわきますね...。

特に、ラ・レプッブリカ紙の創立者エウジェニオ・スカルファリとアンドレオッティが差しで話をするシーンと、「Questo Dio lo sa, e lo so anch'io(それを神は知っている。私も知っている)」で終わる独白シーンはじっくり観たい。政治はシンプルにいかないし、きれいごとだけではやっていけないのだった。

さて。

アンドレオッティが目の前にたたずむ白い猫を、パンパン!と手を叩いてどかすシーンがあるんですけれども、あれは何だろうと思いまして、イタリア人に「あの猫はさ、"Gatta ci cova!(猫が潜む=何か隠し事/裏がある)" とか "avere sette vite come un gatto(猫のように7つの命がる=常に難局を切り抜ける)"ってことを指してたりする?」と聞いてみたところ、「それは見当違いに深読みしてる」と言われました。ははは。

要は、アンドレオッティが誰か知らない猫ですら、彼の行く手を阻むことは認められない、猫(=イタリア人)は、アンドレオッティ(=権力)には否応なく道を譲るため、彼の進む道には常に障害物はない、ということであろうとのこと。なるほど。

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アンドレオッティは政治家としては悪人かもしれませんが、頭は非常に切れると同時にとても孤独な人なのだろうと、やや同情すらしました。

それにしてもですよ、劇中に「アンドレオッティの秘密の図書室」なるものが登場するんですけどね、あれは本当に存在するらしいですよ。過去の出来事について記した書類がぎっしり収まった個人書庫があるのだ。アノ真相もコノ真相もたぶん記されている。真実を知りたい人、事実が発覚したらヤバイ人、いっぱいいるんじゃないかなー。

あの書庫からして、おそらくアンドレオッティは帳面派の気配。やばい、親近感が湧いてきた。そしてこの映画は映像のコラージュっぽい…。したがって、今年の私のベスト10には入るかも。

●オマケ

映画の冒頭部分だけチラ見するならコチラでどうぞ。出だしの台詞もぞぞぞーとする怖さがあるんですけど、またもや深読みしすぎかなあ。ちなみに主演のトニー・セルヴィッロは『ゴモラ』でゴミ会社の社長役だった人。別人のようだ。
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by rivarisaia | 2009-05-09 04:38 | 映画/洋画 | Comments(2)