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東京もだいぶ涼しくなってきて、ようやく読書の秋がきたー(いやほんと、あまりに暑いと本の内容がまるで頭に入ってこないというのを思い知った夏…)。

さて、毎年「これ読ま」でお世話になってる渡辺さんが、この夏に洋書ガイドの本を出しました。「英語の本を読みたいけど、どれを読んだらいいのか…」という人にとって、たいへん参考になる本なのでおすすめです。

そして「英語の本は読まないんですけど…」という人にもおすすめできちゃったりもする。それはなぜか。理由は後述。

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ジャンル別 洋書ベスト500』渡辺由佳里著、コスモピア

渡辺さんの好みで選んだ500冊ではなく、いろんな読者を想定してバランスよく選んだ500冊になっている、というところがブックガイドとして幅広い層に役に立つにちがいない。

全体は大きく9つのジャンルにわかれていて、それぞれの本の紹介には、英語の難易度や適正年齢が記されています。詳しくは渡辺さんのブログを参照ください。子どもに読ませたいときとか、英語のレベルが知りたいときにいいですね。

個人的に、うわ、この本すごく便利!とのけぞったのは、各本の紹介のところに、邦訳が出ているものに関しては、その情報が掲載されてる点です。

これが、先に述べた「英語では読まないんですけど…」という人にもおすすめできる理由だ!

「へーこういう本が日本語で出てるんだ、じゃあ読もうかな」という、洋書ガイドなのになぜか和書ガイドみたいな使い方もたぶんできるはず!(笑)

洋書と和書では、表紙のデザインやタイトルがまったく違ってて同じ本だと気づかないこともよくあるんですけど、「え、こういうタイトルで邦訳出てるのね」という本もけっこうあって興味深いです。

合間に入るコラムでは、どんな文学賞があるのかをジャンルごとに紹介しているので、これも便利。わたしの場合、なにか読むものを探すときに、文学賞のサイトにいって最終候補作のリストをしげしげとながめたりします。受賞はならずとも最終候補に残ったものに意外と自分の好みの作品があったりするのよ。

渡辺さんは、本書のコラムのなかで「本を選ぶコツは『勘』」と書いていて、そうだよ、ほんとに自分の好きな本を選ぶというのは勘だよね…としみじみし、ハテ、そんなわたしはふだんどうやって読む本を選んでいるのか、と振り返ってみたりする機会にもなりました(それについてくわしくはまた今度)。

ところで、本書は500冊のブックガイドということになってるけど、「もっと読みたい人にはこんなのもおすすめ」とさりげなく、しかしどんどん追加で勧めてくるので、実質500冊以上紹介されてると言ってもいい。日頃あまり読まないラブロマンス系の本でも、おもしろそうなのが何冊かあったりして、今度読んでみようかな。
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by rivarisaia | 2013-09-26 23:50 | | Comments(0)

先日紹介した映画は『盗聴犯 死のインサイダー取引』でした。本日は、メインキャストの3人はまったく同じ俳優なんだけど、1と2で話がまるで違うという続編です。そういう続編のありかたも面白いね。個人的には2のほうが好きです。

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盗聴犯 狙われたブローカー(竊聽風雲2)
監督:アラン・マック/麦兆輝、フェリックス・ チョン/荘文強

株ブローカーのロー(ラウ・チンワン/劉青雲)は、ある日尾行してくる不審な車を振り払おうとして事故をおこしてしまう。現場にやってきた刑事ホー(ルイス・クー/古天樂)は、ローの車に盗聴器が仕掛けられていることに気づく。

ローの態度に不審なものを感じた刑事は捜査を続行。すると、退役軍人ジョー(ダニエル・ウー/呉彦祖)がローを監視していることがわかるのだが…


この謎の退役軍人が、アルツハイマーのお母さんを介護しつつ、ハイテク機器を駆使して株のブローカーを監視しているのは何故なのか。

そして株のブローカーを背後で操る怪しげなジジイ集団「地主會」の目的は何なのか。

最初のうちは謎だらけでどう転ぶのか見当もつかない話なんですが、ハラハラドキドキしている間に、ひとつひとつのピースがパチパチとはまっていくのが観ていて爽快感があります。退役軍人ジョーが身体をはってあることをしたことがわかった時など、うわあ…と腰抜かしたね…。

株の話に疎いわたしには、いま振り返るとわかったようなわからないような部分も多々あったけど、鑑賞中は映画のイキオイに押されてすごくわかった感じになってました。だから、株の話にちんぷんかんぷんな人も気にしなくても大丈夫。

前作にくらべてラストもいい感じですよ。

あ、そうそう。こうやって平然と映画の感想とか書いてるけど、例のクッキークリッカーは大変な事態になっており、1秒あたりの生産枚数はかるく億を超えてるし、ババア黙示録目前です…どうしたらいいのこれは。
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by rivarisaia | 2013-09-22 22:22 | 映画/香港・アジア | Comments(0)

ここ数日、巷でクッキー・クリッカーというゲームが話題になっておりました。

ブラウザでクッキーを増やすだけのゲームのような何かなのですが、これ以上詳しく説明するのは面倒なので、ググるか、「本の虫」というブログの「クッキー・クリッカーについて」をお読みください(ちなみに上記ブログの「ババア補完計画」はクッキー・クリッカーをやった人は必読)。

で、わたしもたわむれにやったわけです。クッキーづくり。宇宙の深淵を覗き込むかのような哲学ゲームであることを知らずに…。

なんかね、最初はクリックしたりババアを雇ったりしてのんびりクッキー作ってたのにさ、気づけばババアをミュータント化し、児童労働を導入し、ワームホールを開き、タイムマシンを何台も設置し、ついに反物質変換装置を入手したいま、1秒あたり800万枚以上のクッキーを生産しているのである。

1クリックで1枚しか焼けなかったクッキーも、いまや16万5千枚ものクッキーが製造されるのだ。わはは!

バーチャルのクッキーですらどんどん数が増えたら嬉しいってことは、これが株とかだったらそりゃあもう反物質変換装置(のようなもの)に手を出したくなるかもしれませんよねえ。ババアのことも平気でミュータントにするかもしれないよ。

ということで、そういや1年前にみて感想を放置してたこの映画です。

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盗聴犯 死のインサイダー取引(竊聽風雲)
監督:アラン・マック/麦兆輝、フェリックス・ チョン/荘文強

香港警察情報課の刑事、ジョン(ラウ・チンワン/劉青雲)、ヨン(ルイス・クー/古天樂)、マックス(ダニエル・ウー/呉彦祖)は、盗聴器やカメラを駆使して不正株取引の疑いがある企業の監視を続けていた。

ところがある日、捜査中にインサイダー情報を得たヨンとマックスのふたりは、誘惑に負けてその情報をもとに株を購入してしまう…


盗聴のプロである警察が、技術を駆使して悪の企業を追いつめていく話…かと思いきや、じつは警官3人が株のせいで大変なことになる話なのでした。
なにせこの3人は、

ジョン:同僚で親友の奥さんと不倫中。
ヨン:子だくさんなうえに難病の子どもを抱えているのに、
   自分も病気で余命が1年と宣告される
マックス:資産家の婚約者の父親から見下されている


という状況で、しかるにヨンとマックスは切に「お金がほしい!」のである。そんなふたりを止めようとするジョンも時すでに遅し。仕方なく3人は自分たちの悪事の証拠を隠滅するのだが、黒い人たちにバレてしまい、さあそこから地獄への道行きがー!!

たいそう悲惨なことが待ち受けております。悪銭、身に付かず。ズルしてクッキーを手にしてはならない。わたし、学んだ!

でももちろんそれだけでは終わらず、最後には真の悪も報いを受ける。それまでの出来事が可哀想すぎて、ラストですっきりっていうわけにもいかないけど、驚きの結末でした。

この映画、2もありますが、続きものではなくて、全然違う話になっています。2については次回。
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by rivarisaia | 2013-09-19 22:53 | 映画/香港・アジア | Comments(0)

ソウル・サーファー

『ジョーズ』のせいでサメ恐怖症のわたしですが、それを克服すべく、サメに腕を食いちぎられたのにもかかわらずトラウマや困難を克服してプロサーファーになったベサニー・ハミルトンの伝記映画を観たんですが…えーっと。

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ソウル・サーファー(Soul Surfer)』』監督:ショーン・マクナマラ

その昔、わたしがアメリカに住んでたとき。ある日テレビをつけたら、ウエイトリフティングの番組をやっていた。しかしどうも妙なのである。男性がふんがー!とバーベルを持ち上げると、そばに立っていたものすごいヘアスタイルのおばさんが「YES! Praise the Lord! ハレルヤ!」と叫び、スタジオ内の観客のみなさんも「ハレルヤ!イエー!」と大興奮しているのだ。どうやら、神のみわざでバーベルが持ち上がる、みたいな演出なのであった。

ああ、これが宗教チャンネルか…と納得したわたしだが、アメリカのテレビには宗教系の放送局というのがあって、ゴスペルの歌番組やらスピリチュアルな対談番組やらアメイジングなドキュメンタリーなどを放送しているのだった。

あの時のものすごいヘアスタイルのおばさんは誰だったのだろうか、と検索してみたところ、間違いなく Jan Crouch。ということは、たぶんそのときのチャンネルは TBN。偉大なり、インターネット。アレルヤ!

さて、話は映画『ソウル・サーファー』に戻るんですけども。

こういう宗教チャンネルで放映してそうなクリスチャン映画だったのがいちばんの驚きでした…。

実際のベサニーも信仰心のあつい人らしいく、自身にふりかかった試練を乗り越えられたのも神のおかげ、ということ自体はわたし別に構わないんですよ。あそこまで前向きに頑張れるっていうのは、精神面で宗教的な支えがないとちょっと難しいかもしれないなあと思うし。

しかし、こうみえてもキリスト教のわたしが言うのも何ですけどね、映画だと、その宗教っぽさがうさん臭くて居心地が悪く、唐突な食前の祈りシーンとか、教会の礼拝シーンとか、とってつけたような台詞とか、わざとらしいったらないんですけど。一度挫折したベサニーが教会のボランティアでプーケットに行くシーンも、ただの自分探しにしか見えないし。

制作側はキリスト教色を薄くしたかったようで、その姿勢にハミルトン家からはクレームがついたらしく(Hollywood Reporterのこの記事参照)、そのあたりのギャップが不自然な演出につながったのかも。

個人的にはここの感想(英語です)と同意見です(神についてのあーだこーだが勧誘並みにうざい、という1文に吹きました)。

さんざん文句言いましたけど、ベサニー・ハミルトンはすごい人ですし、エンドクレジットでは本人の映像も出てきて、おお!となるし、わざとらしい宗教部分は脳内で補正して観るとよいのではないでしょうか。じゃあ、映画じゃなくてドキュメンタリーのほうがいいじゃないか、という話にもなっちゃうんですけどね。

ちなみに本人の自伝はちらっと見ただけだけど、かなり気合いの入ったクリスチャンブックです。
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by rivarisaia | 2013-09-17 22:04 | 映画/洋画 | Comments(0)

小さいものが好きなので、ドールハウスも好きなのですが、あくまで眺めるのが好きなのであって、こういうのを自分で制作しだしたら、きっとキリがなくなって大変だろうなあ。楽しいだろうけど。

ということで、大昔のそれこそ小学校低学年の頃にもらったドールハウスの冊子。

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The Dolls' House』Faith Bradford著、Smithonian Publication

Faith Bradfordさんが制作し、のちにスミソニアンに寄付された「The Bradford Doll House」のパンフレットです。わたしは実物はみたことありません。なぜかパンフレットだけもらったのだ。表紙だけカラーで、中ページの写真は残念ながらすべてモノクロ。

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モノクロなのに何度もみては、カラーの表紙の写真とてらしあわせて妄想をふくらませたりしていたのだった。バスルームや屋根裏もいれてぜんぶで22部屋もあるお屋敷である。家具はすべて1900年代のものを複製した、と書いてある。ブラッドフォードさんすごい。

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お屋敷に住む人形家族のご主人は、ピーター氏。ピーター氏は35才と若いくせに、すでに10人も子どもがいて、犬も何匹も飼っており(もちろんそれぞれ名前がついている)、使用人もいる。ピーター氏もすごい。何で稼いでいるのだろうか。

先日、ふとおもいたってインターネットで検索してみたら、この憧れの人形屋敷のお部屋や細部を紹介する映像を発見したのだった。もちろんカラーで。ということで、どうぞ。



スミソニアンの記事もついでにどうぞ。
Welcome to the Dollhouse
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by rivarisaia | 2013-09-13 23:34 | | Comments(4)

ただでさえ東京はぶっ壊しては建てなおす街で、古い建物も街並もあったもんじゃないんですが、7年後にはあれがあってもなくてもさらにいろいろ変わっているだろうことは間違いないので、あちこち散歩しては見納めしておこうっと。で、そろそろ散歩日記もときどき書くようにしたい。

そういや今年の8月には最後の同潤会アパートの解体が終了したはずで、跡地にはマンションが建つのだった。

そんなことも思い出したので、ありし日の上野下アパートの写真。
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1階にあった理容室パリー

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青山や代官山の同潤会アパートのまわりの鬱蒼とした感じも大好きだったのに、同潤会が壊されたとたんにすっかり周辺の雰囲気が変わってしまい、つまらなくなってしまった。老朽化だと耐震の問題もあるから取り壊されても仕方ないんだけどね。
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by rivarisaia | 2013-09-11 23:50 | 旅行・お出かけ・さんぽ | Comments(0)

東京オリンピック

Twitterでぶつぶつ言ってましたが、都民のわたくしは震災がある前から東京でオリンピックやってほしくない派でして、細かい理由を挙げるとキリがないのですが、最大の理由は、日本がやるとダサくなるから、です。

グラフィックはまだなんとかなるかもしれないけど、開会式の演出はとても不安だし、浮かれぽんちになるであろうテレビ報道も虫酸走るし、都市計画や施設建築デザインも心配。

そしてもうひとつ、オリンピックともなると大金も動きますし、どうしても政治問題や社会問題がくっついてくるのが世の常で、それも絡んでくるのが心底うざったい。内心思うところはあれど、わたしはその視点であーだこーだ言わないことにします(だって、ただの世界スポーツ大会じゃんか、という姿勢)。

さて。

ここ最近「やべーたぶん東京に決まる…」という悪寒、もとい予感がしていたわたし。その予感がズバリ的中しておもわず白目むきましたが、決まったものはしょうがないので、気を取り直して心の準備はしておきたい。

メイン会場となる新国立競技場のデザインもいろいろ言われてますけど、去年の11月にコンペの結果が発表された際に「ザハ・ハディド! マジで!!!???」と衝撃が走ったのは建築界隈だけで、世間はわりかしスルーしていた。五輪の威力ってすごいわね…。だがしかし、オリンピックよりも先に、2019年のラグビーワールドカップの会場になる予定です。ラグビーワールドカップ、いろいろな面ですんごく無視されていて、可哀想すぎるので、もうちょっと注目してください。

それからもうひとつ。

葛西臨海公園にカヌースラローム会場が計画されていますが、じつはこの場所に自然豊かな干潟があり、会場をつくると環境が破壊されてしまいます。計画見直しを要求する動きがありますので、以下、ぜひご覧ください。

WE LOVE 葛西臨海公園「2020オリンピック東京招致の問題点」
上記ブログにある、御岳渓谷での代替案が魅力的なんですが、どうでしょう。観客席をもうける問題があるのかもしれないけど、渓谷での試合観たいなー。

もっと詳しく↓
2020年オリンピック東京 開催計画の問題点
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by rivarisaia | 2013-09-09 21:57 | 日々のよもやま | Comments(8)

魔法の時計の物語

以前、かなり気に入っているロシアの昆虫アニメーションを紹介しました。スタレヴィッチの作品です。上の記事ではお名前を Wladyslaw Starewicz と書いてますが、Ladislas Starevich/Vladislav Starevichとも綴るみたい。

このスタレヴィッチ氏ですが、昆虫やカエルの人形コマ撮りアニメーションだけかと思っていたら、リアル人間と人形を組み合わせた映画もつくってたことを知る。これがまたいい感じで、わたし好き!

去年の夏にメゾン・エルメスでも上映されました。イタリアとフランス合作。主演の子役はニナ・スター。

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魔法の時計の物語(Les Contes de l'horloge magique)』監督:ラディスラス・スタレヴィッチ

1924-1928年に制作された3つの短編を、2003年に新たなアニメーションやナレーションなどを加えてひとつに編集したもので、着色や幕間のアニメーションを監督したのがジャン・リュバック。

3つの短編は以下の通りです。

・歌うたいの少女:おさると一緒に手風琴をまわして歌う少女の話
・かわいいパレード:人形やネズミが歌ったり踊ったり冒険したり
・時計の魔法:時計職人の孫娘が魔法の王国に迷い込む


2番目の短編が、リアルな子どもは出てこないんですけどスタレヴィッチの本領発揮という感じで本当にかわいい! 最後はちょっと切ない。

メゾン・エルメスの紹介文に「ティム・バートン、ピーター・ロードやテリー・ギリアムなどに大きな影響を与えている」とあって、そうでしょう、そうでしょう、と大きく頷いたところですが、こういう昔の作品に気軽に触れることのできる機会がもっとあればいいのにねえ。ちゃんとしたアーカイヴとかないのかな。

そんなわたしはこの映像がほしいなあ。フランスならDVD売ってるんですけど、最近は、DVDやBlu-rayのようなディスクはジャマになるので要らなくて、データでほしい…。

それにしてもスタレヴィッチが20年代末にフランスに移住してたのも知りませんでした。フランスというのは感覚的に納得なんですが(何故だろう、こんどじっくり調べて考えてみる)。

オマケに本作のトレイラーをどうぞ!(本編も探せばあるけど)

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by rivarisaia | 2013-09-05 21:00 | 映画/洋画 | Comments(2)

S・J・ボルトンの『三つの緋文字』を紹介したときにチラッとふれたアン・クリーヴスの「シェトランド四重奏」シリーズ。

ボルトンの小説ではあくまで小説の舞台でしかなかったシェトランドが、アン・クリーヴスの小説では影の主役という感じ。シェトランド諸島のちょっとした歴史や地理、自然を知ることができるのも魅力です。

このシリーズは順番通りに読むのがおすすめ。無理だったら1〜3までは順不同でも構わないけど、4冊目だけは最後でお願いします。1冊目から次のような順番になっています。

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大鴉の啼く冬

舞台はシェトランド本島。新年早々に少女が殺され、ペレス警部が捜査を開始する。8年前の少女失踪事件の容疑者である老人にふたたび疑惑の目が向けられるが…

白夜に惑う夏

夏の観光客でにぎわうシェトランド本島。ペレス警部は、前作で知り合った画家のフランとともに展覧会に出かける。そこで見かけた男が翌日、道化師の仮面をつけた首つり死体となって発見され…

野兎を悼む春

ペレス警部の部下であるサンディ刑事は、帰省したウォルセイ島で祖母の遺体の第一発見者となってしまう。事故と見えたその死に疑惑を抱いたペレス警部とサンディは…

青雷の光る秋

婚約したフランを両親に紹介すべく、故郷のフェア島を訪れたペレス警部。悪天候で交通が遮断されたなか、バードウォッチャーらが滞在するフィールドセンターで職員が殺害され、ひとりで捜査を開始することに…

すべて、アン・クリーヴス著、玉木亨訳、東京創元社刊。


シェトランド諸島のいずれかの島が舞台で、住民たちはみな顔見知り、過酷で厳しい自然、しかもまわりが海という、なんともいえない閉塞感が漂っていて、そこに息苦しさを感じる人もいるかも。

そんなわたしも1冊目を読んだときは自分のメモに「暗くてどんより重い…」としか書いてませんでした。が、2冊目、3冊目と読むうちに気づいたらシェトランドに興味津々になってました。それにしても四重奏の完結作となる4作目は衝撃でしたよ…。

このシリーズがあれで終わりになってしまうのは何とも悲しすぎる。で、著者もそう思ったのか、5作目の『Dead Water』が出たんですよね。翻訳出るかしら。

今年、BBCで3作目がドラマ化されて、残りも来年制作されるようです。ペレス警部がイメージとぜんぜん違うけど、どうなんだろう。島を映像でみたいなー。

ドラマの予告編を貼り付けておきます。


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by rivarisaia | 2013-09-03 20:50 | | Comments(6)

モーターウェイ

世の中には不思議なことがたくさんありますが、わたしが自動車の運転免許を持っている、それも日本の、というのもそのひとつ。

どんな姑息な手を使って入手したのか、とよく聞かれるけど、以前にも書いたけどテキサスで取ったのよ。筆記試験に受かると仮免がもらえるので、ふつうはそこで友だちや家族に教わって試験を受ける。しかし、それではあまりに恐ろしすぎるので、わたしはドライビングスクールに申し込んだのである。

初日、陽気なメキシコ系のペドロ先生(仮名)がうちにやってきて、「一度も運転なんてしたことないんです…」とふるえ声で告白する私に言った。

「OK、OK。こっちがアクセルで、これがブレーキ。アクセル踏むと進むから。じゃ、レッツゴー!


まあそんな感じで、いきなり近所の道路をぐるぐる走らされ、2日目にはハイウェイをびゅんびゅん走り、3日目にバックや縦列駐車を教わって、そのまま試験を受けたのである。

試験は、助手席に座った警官の指示通りにそのへんを走るというもので、終了後に受かったと思うかと聞かれたわたしは「駐車を何度かやり直したし、ダメだった気が…」と神妙に答えたところ、

「わはは、おめでとう! きみは合格だよ!
ま、縦列駐車だけボーイフレンドにでも教えてもらいな」


と言われて、晴れて免許が発行されたのだった。そして数年後。帰国したあかつきには日本の免許に書き換えができたというわけである。ちなみにオートマ限定免許である。マニュアル車はまったく知らないので、クラッチというのが何で、どのように使うのか皆目わからない。

すんごい前置き長くなりましたが、そんな状態のわたしが車の映画みましたが、おもしろかったです。

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モーターウェイ(車手)』監督:鄭保瑞/ソイ・チェン

香港警察の覆面パトカーチームに所属する警官ショーン(ショーン・ユー/余文楽)は、引退間近のベテラン警官ロー(アンソニー・ウォン/黄秋生)とコンビを組み、交通犯罪を取り締まっていた。

指名手配中の「逃がし屋」を激しいカーチェイスの末に逮捕し、得意になるショーンだが、この逃がし屋は刑務所内の仲間を逃すためにわざと捕まったのだった…


運転技術に自信満々で鼻高々になっていた若者が、ぴゅーんと伸びたその鼻をへし折られ、ベテランの指導を仰ぎ復活し、人間的にも成長するという王道ストーリーです。

運転技術に自信満々というところで、もうわたしとは対極にいる主人公。

そんなわたしには本作の真の凄さがわかってないのでしょうが、かなりハラハラしながら楽しめました。暗い山道でのカーチェイスは、何が何やらよく把握できなかったのですが、それは毎度のことというか、カーチェイスって昼間に俯瞰で見ないとよくわかんないのよね…。

しかし、この映画でなにが凄いって、ものすごいスピードで走るシーンよりも、車1台がギリギリ通れるくらいの細い路地で直角に曲がる、という技です。

なんだそれは。これって本当にできることなの!?

8000回転で時速2キロというのがポイントらしく、どうしたらそうなるのか、オートマしか運転できないわたしにはまるでわからない…。そもそも8000回転ってどういうことなの。でもって時速2キロってなに。ベテラン刑事のアンソニー・ウォンに、お前は出直してこい、と怒られそうな状態である。

しかし、スピード満点のカーチェイスよりも、この派手さのかけらもない時速2キロというこの地味なテクニックがグッとくるというものですよ。オートマじゃできない技なんですよね、きっと?(→なにもわかってない自分)

直角コーナーを曲がりきれなくて立ち往生しちゃった車は、結局どうしたのかしらね。レッカー移動も難しそうだったけど。
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by rivarisaia | 2013-09-01 23:50 | 映画/香港・アジア | Comments(0)