CUBE ZERO:やっぱ1作目は超えられないねー

とにかくドギモを抜かれた『CUBE』、それにくらべて、あ〜あ、やっちゃった...感の強い『CUBE 2』、では、『CUBE ZERO』はどうかと言うと..。

「1」の監督だったヴィンチェンゾ・ナタリは続編には全然関わってないのでしょうか。
「ZERO」は、「2」で制作と脚本を担当したアーニー・バーバラッシュが監督でした。
へー。この時点であまり期待しないほうがいいということか...。

「ゼロ」だから、「CUBE」よりも前の話で、今度はキューブの外側のストーリーが出てきます。とにかく全然おもしろくなかった「2」よりはマシです。マシなんだけど、なんだかスッキリしないよ。根本的なCUBEの謎は謎のままで構わないのですが、どうでもいい謎を何とかしてください。スッキリしないので多少ぼやかしてネタバレしますよ。たとえば、職務にあれだけ忠実だったドッドの心変わりはナゼ? 1人だけ隔離して注射したのは何のため? 最後、ヒロインはどうやってあの子と会えたの〜? ううう。

とりあえず、製作陣が「なんとか1につなげましたよ!」と言っている顔が目に浮かぶエンディングでした。

改めて『CUBE』って衝撃的だったなあと思う。ちなみに、『CUBE』の登場人物の名前は実在する刑務所から名前を採用しています。精神を病んでる「カザン」はロシアにある精神障害のある囚人施設の名前だったり、女性のハロウェイは女性刑務所の名前だったり、と役柄と刑務所の性質にも意味付けがされているそうです(by imdb)。凝ってるなあ。こうした一見どうでもいい気配りもまた、1作目のスゴいところだと思う。
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# by rivarisaia | 2006-05-04 18:48 | 映画/洋画 | Trackback | Comments(0)

こころの湯:銭湯行きたい

こころの湯(原題:洗澡)』。1999年トロント国際映画祭国際批評家連盟賞受賞作です。監督はチャン・ヤン。『大地の子』のお父さん役で、1億人の涙を誘った(大げさか)ズウ・シュイ(朱旭)が出てます。

北京の下町にある銭湯「清水池」を営むリュウ(ズウ・シュイ)は、知的障害のある息子アミンと一緒にのんびりした日々を送っていた。ある日、長男のターミンが帰郷する。そんななか、町の再開発のために、「清水池」に取り壊しの知らせが届いた。

銭湯に行きた〜い!という気分になる話。世の中どんどん変わってっちゃうよねぇ、という少し淋しい気分にもさせられる、いい話ではあるのですが、しかし。主人公が...。

(ネタバレします)
主人公の奥さんは登場せず、主人公が電話で会話するだけなんですが、自分に障害のある弟がいることを知らせてなかったり、お父さんが死んだことすら事後報告なんですよ。どーいう夫婦なんだ? それでいて、「弟を引き取る」って言っても、大丈夫なの? 奥さん電話切っちゃったみたいですけど? 

それまで、次男のアミンは銭湯の常連さんたちと仲良くほのぼのした生活を送ってきたわけですが、この映画の後どうなっちゃったのかなーと気になってしょうがありません。いい映画だとは思うのですが、なんとなく「これから先が非常に不安」という気分になりました。

この夏に公開予定の『胡同のひまわり』(チャン・ヤン監督)は、ちょっと楽しみ。
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# by rivarisaia | 2006-05-03 22:22 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

小さな中国のお針子:男って...

今さらですが、2002年の映画です。『射鵬英雄伝』の周迅(ジョウ・シュン)が出てるからという理由で、DVDを借りました。

時は文化大革命。再教育で山奥に送り込まれた青年2人と愛らしい文盲のお針子の話なんですが...、あのねえ、いい映画だとは思うんですよ。ヴァイオリンのシーンとか歯の治療とか、村人に映画を「聞かせる」場面などは笑いましたよ。でも、「僕たちがお針子を教育してやる」「彼女に本を読んでやる」この「○○してやる」がなんかカンにさわるんだよ...。

お前らは何様のつもりなんだ、という気分にじわじわとなってくるのよ...。そんなわけで、最後のお針子の行動には「いいぞ〜!」と思ったのですが、男2人は最後までいじいじしていたのであった。
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# by rivarisaia | 2006-05-02 23:50 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

犬は勘定に入れません:ヴィクトリア朝でのんびり

犬は勘定に入れません』 コニー・ウィリス 著、大森望 訳 早川書房

副題は「あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎」。
『ドゥームズデイ・ブック』の続編的存在で、こんどは学生のネッド君がオックスフォードから
ヴィクトリア朝に飛びます。

資料集めの時間旅行で過労になったネッド君。ダーンワージー教授に、ヴィクトリア朝でゆっくり休んでこい、と言われるのだが、「時差ぼけ」ならぬ「時代差ボケ」になってしまって、唯一頼まれた任務を忘れてしまう。そんなネッド君はボートに乗って....サア、任務は思い出せるのか!?


前作『ドゥームズデイ..』がちと重いストーリーだったのに対して、こっちはなんとものんびりしたドタバタコメディ。小説の「現代」では、猫が絶滅種になっている、という設定のため、過去にタイムトラベルして猫に遭遇した時のネッド君の反応がおもしろい。登場猫のプリンセス・アージュマンドが最高キャラなので、猫好きは必読かも。

また、ミステリおたくのヴェリティ(1930年代担当の学生で、アガサ・クリスティを新刊で読んでいる)、うっかり博士のペディック教授、読書家の執事フィンチさんなど、おかしなキャラクターがわんさか出てくるのも魅力。ジェローム・K・ジェロームの『ボートの三人男:犬は勘定に入れません』を読んでおくと、さらに笑えるシーンがあります。

ところで、ネッド君の過労の原因は「主教の鳥株」なるものを探す任務だったワケですが、
「鳥株って何?」と悶々としました(英語では「Bishop's Bird Stump」)。

長いので、のんびり読書にぴったりの1冊ですねー。ビクトリア朝のなんともトボケた生活がかいま見られます。
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# by rivarisaia | 2006-05-01 21:11 | | Trackback | Comments(0)

ドゥームズデイ・ブック:中世英語は大変だ

ドゥームズデイ・ブック(上・下)』コニー・ウィリス 著、大森望 訳(ハヤカワ文庫)

ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞とSF三大タイトルを受賞したコニー・ウィリスのタイムマシーン・シリーズ。
過去へのタイムトラベル技術が確立された近未来。研究者が歴史調査のために過去へ旅することが可能になった。史学部の女子学生キヴリンは、21世紀のオックスフォードから14世紀に向かうが、到着と同時に病に倒れてしまい、元の世界に帰るための場所が分からなくなってしまう。いっぽう21世紀の世界では、正体不明のウイルスが猛威をふるいオックスフォードに隔離宣言が出されてしまう。キヴリンは無事未来へと戻ることができるのか。

SFというよりも、歴史小説と言ったほうがピッタリくるかも。中世のイヴリンと21世紀のダーンワージー教授の話が交互に展開していくのですが、なにせ中世イギリスの描写が秀逸。やたらとリアリティがある。翻訳機があるのに、最初言葉がなかなか通じなかったりとか、中世のお屋敷内の雰囲気とか。閉塞感のある小さな村と、そこに暮らす人々に親近感さえ湧くのですが、おかげで後半の怒濤の展開には、
「うわー、やっぱアレだったの? もうどうしよう!」と主人公よりも慌てふためきました。

長いですが、後半に入ると途中で止められなくなって一気に読める。おすすめ。
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# by rivarisaia | 2006-04-30 21:13 | | Trackback | Comments(0)

SPL:狼よ静かに死ね

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3月に見た映画。
イタイ〜。呉京(ウー・ジン)、イタイよ...と背中がゾワゾワしましたよ。

甄子丹(ドニー・イェン)が主役だと思って見にいった『SPL:狼よ静かに死ね』ですが、どう考えても主役は任達華(サイモン・ヤム)でした。それなのに、強烈な印象のドニーさん。まあ、それはいいとして...。おそらく、私と同世代の人にとって、「身軽なデブ」という強烈な印象を与えた洪金寶(サモ・ハン)の初の悪役 vs ドニーのガチンコ対決と聞いたら、映画館で見るしかないですよね!しかも歌舞伎町という何とも言えない最高のロケーションで。

それにしても、ドニーさんのあのシーンには大爆笑でした。映画館に響き渡る大声で笑った直後に、アレが起きて、その笑顔のまま引きつってしまったのも事実。警察なのに、なんだかイカすいでたちのドニーさんは最高だ。全身黒で白いベルトが光っていました。
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# by rivarisaia | 2006-04-29 23:50 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

SPIRIT:主題歌はやっぱりジェイ・チョウで

英単語タイトルはブームなんですか? HERO、LOVERS、PROMISE、MYTH...と続く中華映画ですが、それならいっそのこと「Fearless」のママでいいじゃん!とギモンの『SPIRIT』ですが、主題歌が『罪』になっちゃったという罪つくりなこの映画をワザワザ元の主題歌を入れたi-Pod持参で見に行きました。

映画が終わった直後にi-Podのスイッチを入れなくてはならないのが理不尽です。ジェイ・チョウの主題曲はすばらしい。ついでにMVもすばらしい。『頭文字D』では「ふぅ〜ん台湾の人気歌手かぁ」という程度の認識だったジェイ(いや、映画は面白かったです)のCDまで購入してしまったほどだ。映画終了後に日本版主題歌のクレジットが大写しになるのが、不愉快極まりないので、速攻目をそらすべし。

映画は、「とにかく戦いが見たいぜ」という格闘男子にとって、おそらく雲南省のシーンがちと退屈かもしれないが、いや、あののどかな田植えシーンで「稲と稲の間に隙間をあけないといけない」=「相手を敬うことが大切」と少数民族の少女が説くシーンは重要なのだ。
リンチェイが奥さんに頭が上がんないので、とにかくラブシーンは御法度だから、なんだか淡い場面だぞ、と思われるかもしれないが、こののどかな田園場面は良い場面だ、と力説したい。

映画の構成として、もうちょっと最後に盛り上がりを...という気もしないではないですが、リンチェイの言いたいことは直球で伝わってくるので、もはや問題はありません。中村獅童もいい役どころ。日本武士の精神とは本来そーですよね、うんうん、とうなずけたし。(悪役じゃない日本人役って画期的だ)。

パンフレットに書いてあった、
『武』という漢字は、『戈=争い』と『止める』という二つの意味をもつパーツで成り立っているのです....武術とは暴力ではなく、平和をうながす修練なのです
には、深く感心しました。それにしても、何でこんなに辮髪が似合うんだ...、そして、何でこんなにカッコいいんだ、リンチェイ。それなのに、やはり惜しいのは、主題歌の問題なのでした。映画関係者は何を考えているのか、本当に理解不能です。

この件に関して、詳しくは以下をご覧ください。ワーナーの解答がどうもスッキリしないですね...。
SPIRITの魂はジェイ・チョウの霍元甲にある。
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# by rivarisaia | 2006-04-29 22:07 | 映画/アジア | Trackback | Comments(0)

見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
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