贋作王ダリ

本当に忙しかったので、ほうぼうから迫り来る「今週中に打ち合わせ希望」攻撃を今日までのらりくらりとかわしていたところ、いよいよ窮地に追い込まれました。皆、何がなんでも今週中らしいのである。今週中って…明日しかないじゃん!ああ…。

しかし、そんな私よりも百倍、いや千倍窮地に追い込まれた人の本を読みました。どこまで真実なのか不明とはいえ、開いた口がふさがらない。
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贋作王ダリ―シュールでスキャンダラスな天才画家の真実
スタン・ラウリセンス著 楡井 浩一訳 アスペクト刊

Amazonのあらすじに、
ダリ専門美術商兼詐欺師だった著者が明かす、画家サルバドール・ダリの波乱万丈の生涯

とあるように、美術界での経験ゼロの青年がいきなりダリ専門の美術ディーラーとして仕事をスタート、金持ちのマネーロンダリングの一環としてバカバカとダリの贋作を売りさばき、スイス銀行に莫大なお金を貯めこむものの、詐欺で訴えられて逃げるも逮捕、服役する。本書の著者はそんな人。

僕は悪くない!と主張したりするんだけど、いや、あなたもじゅうぶん悪い人だよ…。

でも、ここまではまあいいとして、その後、著者は何の因果か、それとも偶然の導きなのか知りませんが、ダリのご近所さんとなるわけです。そしてダリの身近にいた人たちと知り合いになり、ダリ本人の破天荒な人生を知るのであった。

いやあ、ダリ夫婦とはお近づきになりたくない、としみじみ思いました。

驚いたのは、ダリの絵には「本物の本物:サインも絵もダリ本人」「本物のにせもの:サインだけダリで絵は別の人が描いた」「まったくのにせもの:サインも絵もにせもの」の3タイプある、というくだり。

影武者が描いた絵にサインをするだけならまだしも、晩年、絵が描けなくなったダリは毎日毎日、大量の白紙にサインだけしていたらしい。あとはまわりの人がその紙にダリ風のリトグラフを刷ればいいだけなのだった(要はお金になるってことです)。

レンブラント工房のような話なのかと思っていたら、なんだかもっとわけのわからないことになってました。とにかく市場に出ている作品の半分はまったくのにせものだそうでございますよ。へええ。

レンブラントも、本人が描いたものと工房で弟子が描いたものがあるわけですが、ダリの場合はそれともまた違う。本人がはちゃめちゃすぎて、実際のところ何がどうなっているのかよくわかりませんし、本書もどこまで本当なのかナゾ。専門家の調査を待つ!という感じでしょうか。調査する人がいるのかどうかも知りませんけど。

本作、映画化が決まってまして、ダリを演じるのはアル・パチーノです。
ちょっと観たい。
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by rivarisaia | 2008-12-11 23:58 | | Trackback | Comments(0)

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