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見たもの読んだものについての電子雑記帳


by 春巻まやや
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就任式は演説までがちょっと長かったゆえ

今週、わたくし3回ほど書店にフラリと立ち寄ったのですが、3回とも「オバマの演説の本ってどこにありますか?」と書店員に訊ねる人々を見かけてちょっとびっくり。

そんな私にはじつはアメリカ人の弟がひとりおりまして、現在うちに滞在中なので、昨晩はみんなで就任式生中継を見ることに。彼いわく「オバマはいいんだけど、演説会場がまるでロックコンサートみたいでさあ…」と、あの熱狂ぶりにちょっと引き気味で、その気持ちはわからなくもないです。

アメリカはあらゆることが多様すぎて基本的に一致団結は無理なので(と私は実感したことが多々ある)、みなを同じ方向に向かせたいときには物事を3倍も4倍も大げさに熱く語る必要があり(と私は本気で考えている)、何かの拍子に全員を同じベクトルに持っていくことに成功すると非常に熱いエネルギーが放出される(ときに熱苦しくてウザイこともある)。9.11の後なんかもそうでした。

その熱いエネルギーが、これまた何かの拍子に反対方向にひっくり返ることもあるので油断ならないわけですが、そのあたり、オバマは重々意識している感じがします。

さて、カーターが老けた、ミシェルのあの黄色のドレスはイケてるのか、気温マイナスなのに屋外で演奏しても弦楽器は大丈夫なのか、などとあーだこーだ言いながらにぎやかに見てた大統領就任式。アレサ・フランクリンの歌のとき、くだんの弟が

「だからさー、なんで『これがアメリカだ!』みたいな典型的なイメージ画像を挿入したりするわけ? アレサだけ映せばいいじゃん!こういう演出がわざとらしいんだよ。どうせ最後に星条旗が出るんだろー」


と言ったまさにその瞬間に、はためく星条旗がドド〜ン!と大写し(苦笑)。
しかし、あまりに前フリが長すぎて、肝心の就任演説は誰ひとり後半ちゃんと聞いてなかった我が家です。過熱しがちな聴衆を押さえるような、現実を見据えた演説でよかった。途中までしか聞いてないけどさ!

そりゃそうと、オバマのスピーチライターチームの3名は26〜30歳くらいと、お若いのにいい仕事してますね。そのうちのひとりはケネディのスピーチライターだったソーレンセン氏と仕事したことがあるらしい。なんか納得だ(New York Timesの記事参照)。

レポート執筆を得意とする人間がひとりもいない我が家では、スピーチライター陣の年齢と才能に我が身を振りかえり、みなが遠い目になりましたが、演説の本は要りません。
by rivarisaia | 2009-01-21 23:59 | 日々のよもやま | Trackback | Comments(0)